【海外市場調査】ヨーロッパ市場の特徴は?市場調査の方法についても解説

  • ヨーロッパの市場調査

公開:2023/06/21

更新:2023/10/25

ヨーロッパ市場は、日本の文化的価値を高く評価する傾向にあります。

そのため、上手くニーズを訴求できれば、進出しやすい地域だといえるでしょう。

この記事では、ヨーロッパ市場の特徴や市場調査の方法について解説します。

ヨーロッパ市場の特徴

ヨーロッパ市場の特徴は、以下の2点が挙げられます。

  • 信頼を得られれば、企業・商品を選ばれやすい
  • 日本の文化的価値を評価している

ヨーロッパ市場では「信頼できる」と評価を得ると、市場・消費者から強い信頼感が寄せられます。

しかし、認知から信頼獲得までは長い期間がかかる場合がほとんどです。

そのため、地道に展示会へ出展するなどのプロモーション活動が欠かせません。

その一方で、ヨーロッパ諸国の1つの国で高い評価を獲得すると、全体でも認められて波及していく傾向が見られます。

また、ヨーロッパ市場では日本の背景にある文化的価値を評価してくれる傾向にあります。

たとえば、日本酒を飲む際に用いられる「升」がレストランの内装材として利用されるなど、市場投入時には想定していなかった事例も見られるようです。

ほかにも、ヨーロッパ市場で見られる特徴について、それぞれに分けてご紹介します。

参考:欧州市場に挑む ―中堅・中小企業等の欧州ビジネス事例から | 特集 – 地域・分析レポート – 海外ビジネス情報 – ジェトロ

1.日本文化とのコラボレーション

ヨーロッパと日本は伝統的な文化を重んじるという背景が似ていることから、コラボレーションを軸とした販促活動も行われています。

たとえば、お茶やお酒などは、単品として展開されるだけではなく、茶道のような伝統文化と併せてプロモーションすることで、効果的な販売につながっています。

また、日本酒の場合は食事と組み合わせて見せることで、ヨーロッパ人のニーズに刺さる場合が多いようです。

つまり、商品だけではなく、伝統や文化とコラボレーションした見せ方が有効といえます。

2.デザイン性に優れたものが求められている

ヨーロッパ市場では、機能性や清潔感、使いやすさを満たすだけでは、ニーズを満たすことができません。

市場で選ばれるには、仕上がりの「美しさ」を感じられる高いデザイン性が求められます。

たとえば、素材を供給している企業では、展示会への継続的な出展や、定期的にメーカーへ訪問するなど、原材料を取り扱う企業との継続的なコネクションを得ることが欠かせません。

3.高い基準への順応が欠かせない

ヨーロッパ市場では、製品の安全性や機能性に関する国際認証の取得を求められる場合があります。

国際認証の取得は必須ではありませんが、付加価値を高めるために重要といえます。

たとえば、食品においてはHACCP認証や化学物質の規制など、ヨーロッパ全体で厳しい規制が導入されている場合もあります。

特に、食品添加物の有無については厳しく見られる傾向です。

しかし、基準に適合した製品を市場に投入することに一度でも成功すれば、その後の展開はスムーズに進みます。

ヨーロッパの市場調査を実施する方法

ヨーロッパの市場調査を実施する方法は、以下の4つが挙げられます。

  • ネットリサーチ:日本国内でも調査可能。ただし情報の真偽を見分けることが困難
  • 海外進出支援機関を利用:ジェトロや商工会議所へ依頼。精度が高い数値的データを得やすい
  • 民間調査会社を利用:調査会社ごとにあらゆる調査を依頼可能。独自性が高いデータ解析が期待できる
  • 現地在住者に依頼:生のトレンドを掴みやすい。実施するには当該国在住者とのコネクションが必要

予算や得たい調査結果に応じて、適切な方法を選んでみてください。

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まとめ

ヨーロッパ市場の特徴から、市場調査の方法に関することまで解説しました。

ヨーロッパは伝統性を重んじる点が日本と似ており、日本の歴史や伝統的背景を高く評価する傾向にあります。

そのため、市場へ受け入れられるまでに時間を要する場合がありますが、一度選ばれるとスムーズに進出することが期待できるでしょう。

また、市場調査を実施する際、得たい情報や予算に合わせて実施方法を使い分けることも重要です。

ぜひ、この記事を参考にしてヨーロッパ市場への進出を検討してみてください。

最後に外国人のニーズを知ることが出来る動画をご紹介します。

無料で閲覧出来るので是非ご活用ください。

在日外国人へインタビュー「日本の凄いところについて調査」

ヨーロッパの市場調査に役立てば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

執筆者

光田直史

高校卒業後、地元の運送業界や不動産業界に従事し、以後8年をIT企業の製造部門で勤務。事業部長と内部監査室長も兼任した。
その経験を活かし、2020年よりライターとして活動開始。
ビジネス、金融、IT、マーケティング、不動産、農業など複数ジャンルでの記事執筆を手がけている。

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