日本の化粧品市場は、人口減少の影響から縮小することが予測されています。
そのため、成長を続けるには、新しい需要を取り込むことが欠かせません。
この記事では、化粧品メーカーが海外展開を目指すべき理由や、世界の化粧品市場規模などを解説します。
この記事の内容
世界の化粧品市場規模
世界の化粧品市場の規模を「2020年度化粧品産業動向調査報告書」をもとに見ていきましょう。
小売価格ベースで約4,263億USドル、日本円に換算すると約46.5兆円です。
国ごとに市場規模は異なりますが、上位4カ国は以下の順と売上額となります。
- 1位:アメリカ(約777億USドル)
- 2位:中国(約572億USドル)
- 3位:日本(約350億USドル)
- 4位:ブラジル(約283億USドル)
さらに推移に注目してみると、韓国やインド、台湾などのアジア圏の市場が急成長を遂げていることが理解できます。
そのため、海外展開を検討した場合、日本から文化的・距離的に近いアジアの国は進出先として無視できない存在だといえます。
海外展開をメーカーが目指すべき2つの理由
ここでは、化粧品メーカーが海外展開を目指すべき理由について2つに分けて解説します。
1.国内需要からの脱却
日本の化粧品メーカーは、国内需要に依存している状態だといえます。
そのため、人口減少にある日本のみの市場だけに商品展開するだけでは、マイナス成長につながるおそれがあります。
しかし、東南アジアの名目GDPは目覚ましい成長を続けています。
人口も増えており、化粧品市場も拡大することが見込まれています。
つまり、東南アジアを含む海外需要をいかに取り込むかが、日本の化粧品産業を発展させ続けるためのポイントです。
2.日本製品の高い需要
日本製品は、世界中で人気があります。
特に中国を始めとしたアジア圏では、高機能・高品質な日本製品は高い需要があり、訪日観光客による「爆買い」も注目を集めました。
その評価は化粧品に関しても同じようにされており、化粧品に対するインバウンド需要が高まり続けています。
少し前まではブランド品や電化製品が爆買いの対象となっていましたが、日用品や化粧品についても購入される機会が増えているようです。
化粧品を海外展開する課題
日本の化粧品メーカーは、対面販売を重視してきた業界であるため、デジタル化に遅れが見られています。
コロナ禍以前は丁寧な接客を含めた販売手法が評価され、訪日客からも高い需要を獲得していました。
しかし、世界の市場へ展開するには、ECの整備やオンライン接客など、デジタル化の推進が急務といえるでしょう。
そのため、海外進出を検討するうえで、デジタル戦略は進出先を考える以上に大切な課題です。
また、化粧品を輸出するうえでは、国ごとの法律や規制への対応についても欠かせない事柄といえます。
まずは国内の適切な手続きを経て、各国の規制へ適応させるように注意しましょう。
海外調査のノウハウが知りたい方
調査会社が提供する海外調査サービス全般において、「よくある質問」を一覧化し、ポイントとコツをアンサー形式にてまとめている資料をご紹介します。
無料でダウンロード出来ますので
- 海外調査の設計における、注意点やコツを知りたい
- 国内調査と海外調査間の「違い」を抑えたい
- 海外調査で必要な準備やノウハウを理解したい
という方は是非、読んでみてください。
まとめ
世界の化粧品市場規模や、日本メーカーが海外進出すべき理由について解説しました。
日本は人口減少トレンドにあり、国内需要は先細りになることが予測されています。
そのため、日本の化粧品メーカーが持続的な成長を続けるには、海外への事業展開を検討しなければなりません。
実際に、インバウンド需要を含めた日本製品の人気の高さは根強いものがあり、化粧品においても同じ傾向が見られます。
しかし、海外展開するうえで日本の化粧品メーカーは、デジタル化への対応が遅れているといわざるを得ません。
つまり他の市場よりも、進出先と同等のデジタル戦略にどのように取り組んで行くかが、成功するためのポイントといえます。
最後に20代~40代の日本、インドネシア、タイ、フィリピン、ベトナム、シンガポール、マレーシアのいずれか在住者を対象にスキンケア商品の使用・購買に関する実態を調査したアンケートデータをご紹介します。
無料で閲覧出来るので是非参考にしてみて下さい。
海外コスメのマーケティングに是非お役立てください。
最後までお読みいただきありがとうございました。