国内での人口減少が進む現在、日本企業は海外進出を検討せざるを得ない状況だといえます。
これは美容家電メーカーにおいても同様です。
この記事では、美容家電メーカーが海外展開を目指すべき理由や市場の概況、具体的な事例をご紹介します。
この記事の内容
美容家電市場の概況
2021年の美容家電市場の規模は、574億6,000万米ドルです。
需要についても高まり続けており、2022年から2030年にかけては、年平均成長率から見ても18.8%の推移で成長すると予測されています。
製品別に見てみると、脱毛機器部門が市場全体の割合を占めており、今後もその傾向は続くと見られています。
参考:美容機器の世界市場 (2022~2030年):成長・将来の展望・競合分析
需要傾向の違い
日本において、美容家電は40代以上の女性が主なターゲット層とされてきました。
一方、世界に目を向けてみると20~30代の若年層に高い需要があります。
特に中国ではその傾向が顕著に表れており、美顔器などは高い人気を誇っています。
これは中国の若年層が、若さの維持に対する意識が高いことが理由です。
それに加えて、一般的なスキンケア商品と比較して効果が期待しやすいことや、整形よりも取り組みやすく、価格についてもリーズナブルに済ませられることが挙げられます。
美容家電メーカーが海外展開を目指すべき2つの理由
ここでは、美容家電メーカーが海外展開を目指すべき理由について2つに分けて解説します。
1.国内需要からの脱却
日本の美容家電メーカーは、国内需要に依存している状態だといえます。
そのため、人口減少トレンドに入っている日本市場のみに展開していると、いずれはマイナス成長に転じてしまうおそれがあります。
しかし、東南アジアの名目GDPは目覚ましい成長を続けており、人口についても増加傾向にあります。
そのため、美容家電市場も拡大すると見込まれています。
東南アジアを含む海外需要をいかに取り込むかが、日本の美容家電メーカーが発展し続けるためのポイントです。
2.日本製品の高い需要
日本製品は、世界中で人気があります。
特に中国を始めとしたアジア圏では、高機能・高品質な日本製品は高い需要があり、訪日観光客による「爆買い」も注目を集めました。
その評価は美容家電に関しても同じように行われており、インバウンド需要についても高まり続けています。
少し前まではブランド品や電化製品が爆買いの対象となっていましたが、化粧品や美容家電なども購入機会が増えているようです。
日本の美容家電メーカーの海外進出事例
日本の美容家電メーカー「ヤーマン株式会社」は、2012年に香港へ、2018年にはインドネシアへ海外進出しました。
現在では、世界中に商品を展開しており、販売チャネルを確立している状態にあります。
また、中国のECサイト「T-mall」においても、2016年~2020年は販売実績・シェアともに1位を獲得しています。
海外進出が好調なこともあり、利益についても過去最高を更新しています。
2023年にはアメリカでの美容機器販売を目指しているほか、新たな需要を創出するために、男性向け製品の開発に注力しているようです。
進出する時期や国ごとにターゲットが求めるものを展開し、現地のライフスタイルに寄り添えるかが成功の鍵だといえます。
参考:中国EC市場が世界ランキングNo.1となった3つの理由-最新の人気の中国ECサイト5選 | 海外進出ノウハウ | Digima〜出島〜
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まとめ
美容家電市場の概況や海外進出を目指すべき理由について解説しました。
現在、日本は人口減少トレンドにあり、海外へ活路を見出さなければ、売上は先細りしていくことが予測されています。
そのため、美容家電メーカーにおいても製品を海外展開することが成長し続けるためのポイントになりえます。
実際の成功事例についてもご紹介しましたので、ぜひ海外進出を検討する際の参考にしてみてください。
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最後までお読みいただきありがとうございました。