国内アパレル市場は全体として低迷傾向にあり、先行きが不透明なのが現状です。
その一方でECやDXの推進など明るい兆しもあります。
この記事では、国内アパレル市場の規模や市場調査の手順などを解説します。
この記事の内容
国内アパレルの市場規模
国内アパレル全体の市場は、商品供給量は増加している一方、国内市場は低迷しているのが現状です。
背景には新型コロナウイルス感染症や少子高齢化、経済情勢など、さまざまな側面が影響しているとされ、アパレル業界の先行きは不透明といえます。
アパレル業界最大手の「ファーストリテイリング」の最近の動向を見てみると、海外事業に力を入れていることがわかります。
2021年1月時点で、国内よりも売上高・店舗数は海外が上回っており、今後も中国や米国、欧州などに事業展開し、海外での売上比率が高まっていくことが予想されます。
参考:【2022年版】アパレルECの市場規模、トレンド、課題を解説
ECは堅調な推移
2020年時点、ECでのアパレル市場規模は2.2兆円へと拡大し、EC化率も前年から増加傾向となっています(19.44%)。
2015年時点ではEC化率は約9%であり、6年で2倍以上オンラインで服を購入する人が増えたといえます。
参考:【2022年版】アパレルECの市場規模、トレンド、課題を解説
ECの市場規模が拡大している理由は?
ECの市場規模が拡大している理由には、以下の3点が挙げられます。
- 大手も小売店からECへ転換
- OMOモデルの普及
- DXの推進
アパレル市場全体が減少傾向にありますが、オンラインの普及により新しいビジネスモデルに転換する動きが活発化しています。
大手も小売店からECへ転換
この数年、小規模事業だけでなく大手企業でも閉店や撤退など、小売店の規模縮小が相次いでいます。
業界最大手「ファーストリテイリング」も国内店舗数は減少傾向にあります。
2019年には「フォーエバー21」といった海外のファストファッションも日本から撤退しました。
その点ECは設備投資や人件費などのコストを低く抑えられる点や、ITの知見が低い企業でもECサイトが簡単に構築可能である点がメリットであり、ECへの転換はますます加速すると考えられます。
OMOモデルの普及
OMO(Online mergs with offline)とは、オンラインとオフラインの垣根を超えたビジネスモデルのことを指します。
OMOを通じて顧客データを管理し、実店舗の購買履歴を反映した提案をオンラインストアでも行えるようになりました。
またOMOはオンラインで購入して近くの店舗で受け取れたり、店舗で試着後にオンラインで購入できたりと、消費者にもメリットが豊富にあります。
OMOが普及したことも、EC化率の向上に寄与しています。
DXの推進
DXの推進は企業・消費者双方にさまざまなメリットをもたらしています。
具体的には企業にはコストの削減やサービスの多角化、消費者には自宅にいながら店舗で買い物する体験などが挙げられます。
従来では衣服やアクセサリーは実際に触れなければフィット感や使い心地を確認できませんでした。
しかしバーチャル試着サービスが登場し、体型に合わせたアイテムをオンラインで確認でき、自宅にいながら試着できるようになりました。
「ユナイテッドアローズ」などの大手アパレルブランドも導入しており、今後ますます普及することが予想されます。
市場調査の手順を解説
自社が製品開発やプロモーションを行う際、市場調査の手順は以下のステップで行います。
- 目的を明確にし、期間や予算の策定
- 事前リサーチ
- 調査方法の決定
- 調査内容の計画
- 調査実施
- 分析・施策の決定
顧客体験の質を高めるためには、各手順を正しい方法で取り組む必要があります。
まとめ
国内アパレル市場の規模や現状、ECについて解説しました。実店舗の数や売上は減少傾向にありますが、ECは堅調に成長しており、今後のアパレル市場における重要な役割を担うと考えられます。
また、市場調査の手順も解説しましたので、是非参考にしてみてください。
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実際の声を確認したい方は是非参考にしてみて下さい。
最後までお読み頂きありがとうざいました。