中国で市場調査を実施するには?調査方法や注意点、中国経済の今後の見通しについて徹底解説

  • 中国で市場調査

公開:2023/06/20

更新:2023/10/25

中国は、世界経済に占めるGDPの割合が急速に拡大しており、日系企業も1万社が進出しています。

この記事では、中国への進出を検討している企業向けに、市場調査の実施方法から経済状況の見通しまで解説します。

海外市場調査とは?

市場調査とは、消費者などから意見を収集・分析してマーケティング施策の基礎を構築する・課題解決するための調査です。

また、市場調査には以下のような種類があり、目的や得たい情報ごとに使い分けられます。

  • ネットリサーチ
  • 会場調査
  • ホームユーステスト
  • インタビュー

これらの調査は、価格の検討やブランドイメージ、顧客満足度などを把握するために行われます。

海外における市場調査は、対象国へ進出するかを判断するために実施されることが多く、現地の市場規模や商慣習、地域特性などを把握することが目的です。

中国の市場調査を実施する方法

中国の市場調査を実施する主な方法には、以下の4つが挙げられます。

  • インターネットリサーチ:国内にいながら調査できる
  • 海外進出支援機関を利用する:国が裏付けたデータを得やすい
  • 民間調査会社を利用:あらゆる調査手法から目的に合ったデータを得やすい
  • 現地在住者に依頼:現地人のリアルなトレンドを把握しやすい

予算や目的に応じて適切な方法を選ぶようにしましょう。

中国で市場調査をする際の注意点

中国で市場調査をする際の注意点は、以下の3つが挙げられます。

  • 費用及び納期:国内での市場調査よりも費用・納期がかかる
  • 統計データの正確さ:海外は日本ほどデータの正確性が高くない
  • 商習慣の違い:商習慣の違いから適切な情報を取得できないおそれがある

これらの注意点を理解したうえで、市場調査を実施してみてください。

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中国へ進出する3つのメリット

中国へ進出するメリットには、以下の3つが挙げられます。

  • 高い成長率を誇る世界最大のマーケット
  • 開発区の優遇政策の恩恵を受けられる
  • 豊富な労働力と比較的安価な人件費

新型コロナウィルスの影響下においても、中国はプラス成長を続けてきました。

そのため、多くのビジネスチャンスが見込まれるでしょう。

また、開発区への企業誘致に力を入れていることから、魅力的な優遇政策も整備されています。

さらに、大都市圏を除けばコストメリットを得られることも見逃せません。

【2023年】中国経済の見通し

2023年の中国経済の見通しを、大和総研の分析データを元に解説します。

1.若年層の失業率が最高値を更新

中国国家統計局が公表した情報によると、2023年4月の失業率は5.2%に低下しました。

しかし、16歳~24歳の失業率は20.4%を記録し、統計が公表されるようになった2018年1月から最高値を更新しています。

今後の若年層における失業率を改善するには、景気回復と雇用吸収力が大きい企業への支援を強化することが求められるでしょう。

たとえば、民間企業向けの銀行貸出が上回るように、中国人民銀行が指導するなどの政策が必要です。

参考:中国「若年失業率」が20%超え、過去最悪の背景 雇用全体では改善するなか、年齢別の格差拡大

2.景気回復のペースは鈍い

景気回復ペースは鈍化しています。

小売売上を見てみると、2023年3月の前年同月比10.6%増、4月は18.4%増と加速していますが、ロックダウンの影響から大幅に減少したことからの揺り戻しだといえるでしょう。

2022年と2023年の伸び率の平均についてみると、3月が3.3%増、4月は2.6%増に留まり、4月は減速しています。

景気を回復基調に戻すには、民営企業への積極的な投資が必要です。

参考:中国経済見通し:変調?一時的減速? 2023年05月24日

まとめ

中国で市場調査を実施する方法や注意点について解説しました。

中国は、新型コロナウィルスの流行にも関わらず、プラス成長を維持した国です。

国民の生活水準も向上しており、これらの層に訴求できる商品・サービスを展開することができれば大きな売上の増加を見込めるでしょう。

ぜひ、この記事を参考にして、中国への進出を検討してみてください。

最後に中国での市場調査にプラスして役立つ訪日中国人に対するアンケート調査データを紹介致します。

リサーチ会社が無料で提供しているデータなので是非ご活用ください。

訪日(旅行)外国人に関する調査【中国】

マーケティング活動のお役に立てれば幸いです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

執筆者

光田直史

高校卒業後、地元の運送業界や不動産業界に従事し、以後8年をIT企業の製造部門で勤務。事業部長と内部監査室長も兼任した。
その経験を活かし、2020年よりライターとして活動開始。
ビジネス、金融、IT、マーケティング、不動産、農業など複数ジャンルでの記事執筆を手がけている。

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