定性調査はインサイトの発見や仮説構築に役立つ調査手法です。
主にインタビューや訪問観察調査が行われ、調査対象者の心理や背景を深掘りします。
この記事では、定性調査を実施するメリットやデメリット、注意点を紹介します。
この記事の内容
定性調査とは?
定性調査はインタビューや訪問観察調査などを通じて、調査対象者の心理や背景を深く理解しやすい調査手法です。
主に仮説構築やインサイト発見を目的として活用されます。
収集した生の声や行動観察などから、購買に至るプロセスや評価など、数値化が難しいデータが抽出可能です。
定性調査の主な手法
定性調査は主に以下のような手法が挙げられます。
- インデプスインタビュー:調査対象者と1対1でヒアリングを行い、個人の意見を収集
- グループインタビュー:調査対象者数名とモデレーターで会話し、意見や感想を収集
- 訪問観察調査:調査対象者の自宅や職場へ訪問し、環境・行動を観察
近年では、オンラインでの実施も可能となり、活用の場はますます広まってきています。
定性調査を実施する目的
定性調査は現在把握しきれていない問題点や課題、仮説の発見のために実施されることの多い調査手法です。
ターゲット層の心理や、購買背景の理解にも役立ちます。
具体的には「なぜ商品やサービスを利用しているのか」や「商品やサービスのどのような点に価値を感じているのか」など、定量化しにくい内容を調査します。
定性調査を実施するメリット
定性調査は調査対象者の生活環境や、購買意識・感情などに近づき、調査対象者が根源的に持っている「インサイト」を把握しやすいのがメリットです。
オンラインの普及によって、従来よりもさまざまなデータが容易に収集可能になりましたが、定性調査では調査対象者の行動背景まで探れる点が大きな特長と言えます。
心理的背景まで深堀りしてインサイトを捉えることで、効果的なマーケティング施策が行いやすくなるでしょう。
定性調査を実施するデメリット
定性調査では調査対象者の選定が重要なポイントです。
しかし調査対象者の選定は、該当者が条件や属性に当てはまっているか、細かく精査する必要があり、手間がかかったり判断に迷ったりと難しい側面もあります。
さらに定性調査では、対象者の言動(言葉や仕草など)を分析対象としているため、調査員のスキルが求められる調査手法です。
またコスト面でも定量調査に比べて、一人あたりの費用が高くつく点もデメリットと言えます。
定性調査の注意点
定性調査は構造を突き止め、心理的な思考プロセスを明らかにすることで意味をなす調査手法です。
また、適切な調査対象者の選定が調査の成功を左右している点も押さえておきましょう。
単に「顧客だから」と調査対象者を選ぶと、有効な情報を引き出せずに終わる恐れがあります。
さらに、数で判断するのも得策ではありません。たとえば、グループインタビューであるサービスのコンセプトについて調査するとしましょう。
このとき「5人中3人がコンセプトに魅力を感じたから評価する」といった分析では、正しい情報を得られたとは言い難いです。
評価の傾向を数字から判断する場合は、収集したデータを数値化して統計的に判断する「定量調査」を用いるべきでしょう。
まとめ
定性調査は数値化しにくい、ターゲットの心理的背景や構造を把握・分析するのに有効な調査手法です。
数値的なデータを得たい場合は定量調査を、顧客のニーズや心理を深堀したいときは定性調査をと使い分けると良いでしょう。
マーケティングリサーチや市場調査は、リサーチ会社を活用すると、時間や手間を大きく削減できます。
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- とりあえず”アンケート調査”をイメージしてるけど、最適な調査が他にあるのでは?
- 調査結果の活用用途は決まってるけど、そもそもどういう調査をしたら良いの?
最後までお読み頂きありがとうございました。