アルムナイ制度とはどんな人事制度?メリット・デメリット、導入手順をご紹介

  • 人材コンサルティング

公開日:2024/07/02

更新日:2024/07/02

近年、採用市場は非常に厳しい状況のため、企業の採用担当や人事担当者は、優秀な人材の獲得に苦慮されていると思います。

そのような中、注目を集めている人事制度がアルムナイ制度です。

ここでは、アルムナイ制度がどのような人事制度なのか、メリット・デメリット、導入手順をご紹介します。

アルムナイ制度とはどんな人事制度なのか

アルムナイ制度とは、一度退職した人材を再び採用する方法を指す人事制度です。

「カムバック制度」や「出戻り制度」とも呼ばれています。

アルムナイ制度の特徴は、すでに自社の理念や目標を理解している人材が戻ってくること、人材採用の失敗リスクを低減し、即戦力としての活躍を期待できることです。

アルムナイ制度が注目される背景には、人材の流動化や働き方の多様化、優秀な人材を巡る競争の激化、そして労働人口の減少など、さまざまな社会的要因が関係しています。

終身雇用制度の価値観が変わりつつある現在、新たな採用手法としてアルムナイ採用が注目を集めている状況です。

アルムナイ制度の6つのメリット

アルムナイ制度を活用することで、どのようなメリットが得られるのでしょうか。

ここでは、アルムナイ制度のメリットを6つご紹介します。

ミスマッチを防ぎながら即戦力人材を採用できる

アルムナイ(企業の元従業員)は、すでに企業の文化や業務を理解しているため、新たに採用する際のミスマッチのリスクが低く、即戦力として活躍する可能性が高いのはメリットです。

社内に新しい知識や価値観を取り入れられる

アルムナイは、退職後に他の企業や業界で得た新たな知識や経験を持ち込めるため、それが企業内の新たな価値観の形成やイノベーションの源泉となります。

採用費や教育費を削減できる

アルムナイはすでに企業の業務を理解しているため、新たな教育やトレーニングの必要性が少ないのもメリットです。

その結果、教育費や採用費の削減が期待できます。

必要なタイミングで適切な採用を行える

アルムナイ制度を利用することで、企業は必要なタイミングで適切な人材を採用することが可能になります。

特定のプロジェクトや繁忙期など、一時的に人手が必要な場合に特に有効です。

人材のネットワークを活用できる

アルムナイは退職後も自社とのつながりを保つことが多く、そのネットワークを通じて新たなビジネスチャンスや人材の紹介など、さまざまな形で企業に貢献することが可能です。

企業のブランド力が向上する

アルムナイ制度は、企業が人材を大切に思い、その成長を支援する姿勢を示すものです。

そのため、企業のブランド力が向上します。

また、アルムナイが再び自社に戻ることは、その企業が働きやすい環境であることを証明するものともいえるでしょう。

アルムナイ制度のデメリット

アルムナイ制度には、いくつかのデメリットもあります。

導入前に、以下で内容を把握しておきましょう。

再雇用に対する後ろめたい気持ちを払拭する工夫が求められる

一度退職した社員が再び同じ企業に戻ることは、その社員自身にとっても、残留している社員にとっても、感情的な問題を引き起こす可能性が高いです。

そのため企業側には、再雇用に対する後ろめたい気持ちを払拭するための工夫が求められます。

退職のハードルを下げてしまう可能性がある

アルムナイ制度があることで、社員が「いつでも戻れる」と感じ、退職のハードルが下がる可能性があります。

その結果、社員のロイヤリティを低下させ、組織の安定性を損なう可能性がある点に注意しなくてはなりません。

既存社員が不満を持つ可能性がある

一度退職した社員が再び戻ってくる場合、既存の社員が不公平感を覚える可能性もあります。

特に、その社員が以前よりも良い条件で再雇用された場合、既存の社員が不満を持つ可能性が高いでしょう。

以前の経験が現在の募集内容にフィットするとは限らない

アルムナイが以前に持っていた経験やスキルが、現在の企業ニーズや募集内容に必ずしもフィットするとは限りません。

そのため、企業はアルムナイのスキルと経験が現在のニーズに合致するかどうかを慎重に評価する必要があります。

アルムナイ制度の導入手順 

以下の手順を踏むことで、アルムナイ制度を効果的に導入し、運用できます。

ただし、アルムナイ制度の導入と運用は、企業の規模や業種、組織文化などにより異なるため、自社の状況に合わせて適切な手順を検討することが重要です。

1.明確なルールを決める

アルムナイ制度を導入するときは、まず明確なルールを設定することが重要です。

例えば、アルムナイがどのような条件で再雇用されるのか、アルムナイと企業との関係性をどのように維持するのかなど、具体的な運用ルールを策定しましょう。

2.社内の受け入れ体制を整える

アルムナイ制度を導入する際には、既存の従業員に対してその目的や重要性を説明し、社内の理解を得ることが重要です。

これにより、アルムナイ制度導入に対する社内の反発を防げます。

3.アルムナイ制度で役立つサービスを利用する

ゼロから自社だけで体制を整えるのは手間がかかるため、アルムナイ向けの専用サービスを利用するのも1つの方法です。

アルムナイとの情報共有を助けるプラットフォームや、アルムナイのネットワークを管理するためのツールなどが提供されています。

まとめ

アルムナイ制度は、一度退職した人材を再び採用する人事制度です。

メリットとしては、即戦力の採用、新しい知識や価値観の導入、採用費や教育費の削減、適切なタイミングでの採用、人材ネットワークの活用、企業ブランド力の向上などがあります。

一方、デメリットとしては、再雇用に対する後ろめたい気持ちの払拭、退職のハードルの低下、既存社員の不満、以前の経験と現在の募集内容のミスマッチなどが考えられます。

本記事の内容を参考に、ぜひアルムナイ制度を導入してみてはいかがでしょうか。

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執筆者

マーケティングプラスワン

Marketing+Oneの編集チームです。
広告代理店である株式会社HeartFullの広告担当者、メディア担当者、人材サービス担当者たちがサイト運営に携わっています。
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