カムバック採用とは?メリット・デメリットやカムバック採用実施のポイントを解説

  • 人材コンサルティング

公開日:2024/07/01

更新日:2024/07/01

慢性化する人材不足などを背景に、カムバック採用を取り入れる企業が増えています。

「カムバック採用って何?」「出戻り社員にメリットはある?」などの疑問を持つ方もいることでしょう。

今回は、カムバック採用の定義、メリットやデメリット、カムバック採用のポイントや注意点を解説します。

カムバック採用とは?その定義

カムバック採用とは、以前退職してしまった社員を再雇用することで、「出戻り採用」と呼ばれることもあります。

社員が退職する理由はさまざまで、たとえば「育児や介護」「他の会社への転職」などがあります。

そうした理由で退職したものの、「再び戻りたい」と考える人は意外と多いものです。

そうした元社員を再雇用する場合、カムバック採用と呼びます。

再雇用された社員は「出戻り社員」と呼ばれます。

カムバック採用が持つ5つのメリット

カムバック採用には、以下のような多くのメリットがあります。

即戦力の獲得

カムバック採用により再雇用された社員は、企業にとって即戦力になります。

出戻り社員は、以前自社にて働いていた社員であるためです。

新人とは違って、業界や業種についての知識や経験はもちろん、自社の仕事のやり方についても把握しています。

そのため、教育コストを掛ける必要がなく、業務を通して以前のように働ける可能性があります。

ミスマッチしにくい

カムバック採用は、自社にマッチした社員を採用しやすいのがメリットです。

新入社員の場合、入社してから「思っていた会社と違った」というミスマッチが起こることがあります。

しかし、出戻り社員は、自社の仕事のやり方、企業風土について把握しています。

そのため、再雇用後のミスマッチはほとんど起こりません。

企業側も、出戻り社員がどのような人材かを把握していますので、お互いにミスマッチが起きにくいのです。

採用までがスピーディー

カムバック採用は、一般的な人材採用よりもスピーディーに行えます。

出戻り社員はこれまでお伝えしたように、会社側でもどのような人材なのかがわかっていますので、書類選考や座談会などを省くことができます。

そのため、採用業務における工数や費用の削減が可能です。

新たな知見が得られる

カムバック採用をすることで、新たな知見を得ることもできます。

たとえば、転職した出戻り社員であれば、他社での経験を積んでいます。

そのため、自社にはない仕事の進め方や効率化の手順といったノウハウを得られる可能性があります。

また、退職により一定期間仕事から離れることで考え方が変化し、角度の違う提案やアイディアができるようになっていることもあります。

その結果、社内に新たな風を吹かせられるかもしれません。

定着しやすい

カムバック採用は、人材の定着にもつながります。

転職から出戻った社員は、他社での経験も踏まえた上で元の会社を選んでいます。

つまり、自社への愛着が高い状態です。

また、一度退職していることから、「すぐに離職はできない」と考える人がほとんどです。

そのため、出戻り社員は定着しやすい傾向にあります。

カムバック採用で覚えておきたいデメリット

カムバック採用では、以下の点に注意しましょう。

既存社員の気持ち

カムバック採用をする場合、既存社員の気持ちを考えることを忘れてはいけません。

一度転職した社員が、出戻ってきて高待遇になることに対して、快く思わない社員は一定数います。

「あの人がいない間、自分たちは大変だった」という気持ちから、出戻り社員にマイナス感情を抱く社員もいることでしょう。

企業全体の雰囲気を良くするためには、スキルや経験ももちろん大切ですが、既存社員の気持ちを配慮することも大切です。

順応が難しい

出戻り社員が社内の変化についていけなくなってしまうこともあります。

近年、IT技術やAI技術が進歩してビジネスを取り巻く環境は大きく変化しています。

そのため、出戻り社員が「以前のルール、仕事のやり方が通用しない」と悩むこともよくあります。

退職から再雇用までの期間が長いほどそうした悩みを抱えやすいため、変更点などあれば丁寧に伝えることが大切です。

カムバック採用を成功させるには

カムバック採用を成功させるために、以下のポイントをおさえておきましょう。

  • つながりを切らない:退職者とつながっておけば、人手不足の際にアプローチしやすくなります。
  • 柔軟な働き方を整備:時短勤務やリモートワークなど、柔軟な働き方を整備しておくと社員が出戻りしてくれやすいです。
  • 労働条件の明確化:ミスマッチを防ぐためにも、出戻り社員であっても労働条件は改めて明確に伝えましょう。

カムバック採用の注意点

カムバック採用では以下の点に注意して実施することが大切です。

在籍時から関係を築いておく

円満退社でなければカムバック採用は実現できません。

社員とは常によい関係性を築いておきましょう。

特別扱いはしない

出戻り社員を特別扱いすれば、既存社員からの反発を買います

既存社員との待遇の差が出すぎないようにすることが大切です。

まとめ

今回は、カムバック採用について解説しました。

カムバック採用は、退職した元社員を再雇用することであり、即戦力の獲得や自社で知見を増やすなどのメリットがあります。

その一方で、既存社員の不満や環境変化による出戻り社員の戸惑いなどもあることを覚えておきましょう。

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執筆者

マーケティングプラスワン

Marketing+Oneの編集チームです。
広告代理店である株式会社HeartFullの広告担当者、メディア担当者、人材サービス担当者たちがサイト運営に携わっています。
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