写真や動画の投稿がメインのSNSであるインスタ(Instagram)は、非常にユーザー数が多く、公式アカウントを運用する企業が多いです。そのため、集客やブランディングなどマーケティングには欠かせない施策の1つといえるでしょう。
そこでこの記事では、インスタの公式アカウント運用に興味がある方のために、インスタの運用とはどのようなものか解説しつつ、始め方や成功するためのポイントなどもご紹介します。
そもそもインスタ(Instagram)運用とは?
インスタ運用といわれても、具体的にどのような取り組みなのかをご存じない方がいるかもしれません。まずは、インスタ運用がどのようなものかをご紹介します。
インスタ(Instagram)運用の概要
インスタ運用とは、インスタで企業やサービスの公式アカウントを運営する取り組みです。インスタは、写真や動画など視覚的なコンテンツを中心にしたSNSで、ユーザーはさまざまなフィルターを使って写真を編集し、他のユーザーとつながります。
リリース当初、インスタは高画質でおしゃれな写真や動画を共有する場でした。しかし、24時間で消える「ストーリーズ」機能の登場により、気軽に日常の光景をシェアできるようになりました。
また、インスタ内でユーザーが欲しいものや興味あるものを発見・購入できるショップ機能も実装されています。近年、多くの企業が、インスタをブランディングや認知拡大だけでなく、直接売上につながるチャネルとしてインスタの公式アカウントを運用している状況です。
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インスタ(Instagram)運用が注目される背景
インスタ運用が注目される理由は、ユーザー数の大きさと顧客に訴求できる豊富な機能が提供されているためです。インスタは日本国内でも利用者数(日本における月間アクティブアカウント数)が約6,600万人を超え、企業のマーケティングツールとして盛んに活用されています。
特に、若い女性を中心に利用されており、美容、ファッション、飲食、インテリアなどのジャンルが人気です。インスタはビジュアルがメインであり、写真や動画を通じて情報を伝えるため、商品やサービスの魅力を視覚的にアピールできます。
さらに、ハッシュタグを活用した検索機能やショップ機能の強化など、ユーザーエンゲージメントを高める機能が多い点も特徴です。
ユーザーが自らの体験を投稿する「UGC」がポイント
もはやインスタは、単なる写真共有アプリから、購買行動に大きな影響を与えるマーケティングツールへと進化しています。特に、ユーザーが自らの体験を投稿するUGC(User Generated Content)は、企業の広告よりも信頼されやすく、商品の購入を後押しする強力な要素となっています。
また、ハッシュタグを通じて関連情報を検索・発見する文化が根づいており、見込み顧客が能動的に情報収集を行う場としても機能しています。こうした背景から、インスタは認知獲得やファン形成だけでなく、実際の売上に直結するチャネルとして多くの企業が注目しています。
インスタ(Instagram)運用の始め方・準備ステップ
実際に、インスタの公式アカウントを運用するためには、どのような準備が必要なのでしょうか。ここでは、インスタ運用の仕方をご紹介します。
ビジネスアカウントへ切り替える
Instagramの運用を効率的かつ効果的に行うためには、ビジネスアカウントへの切り替えが必須です。ビジネスアカウントに切り替えることで、データ分析機能が利用できるようになります。
切り替え手順は以下のとおりです。
1.アカウント画面に移動し、「設定」をタップします。
2.「アカウント」を選択し、「プロアカウントに切り替える」を選択します。
3.運営しているアカウントにもっとも近いカテゴリを選択し、「クリエイター」か「ビジネス」を選択します。
運用目的を決める(認知・集客・購入など)
インスタ運用を実施する際には、目的を明確にすることが重要です。たとえば、自社のサービスやブランドの「認知拡大」を目的とするのか、「来店・問い合わせなどの集客」なのか、あるいは「ECサイトでの購入促進」を目指すのかによって、運用戦略やKPIの設計は大きく変わります。
目的が曖昧なままでは、効果測定や改善も困難になるため、まずはビジネス上の目標に即したゴールを明確に定義しましょう。
ターゲットとなる顧客を明確にする(ペルソナ設計)
誰に向けて発信するのかを明確にすることも、インスタ運用において欠かせません。年齢、性別、ライフスタイル、SNSの利用状況などを具体的に設定した「ペルソナ」を設計することで、投稿内容やトーン、ビジュアルの方向性が定まり、より一貫性のある運用が可能になります。
また、ターゲットに響くキーワードや関心のあるテーマを把握することで、フォロワーのエンゲージメント向上にもつながります。
投稿内容の方向性を決める
インスタで人気のあるアカウントは「統一感」を持っています。投稿内容を統一することで、フォロワーの獲得につなげることが可能です。そのため画像デザインやカラー、ジャンルなど、方向性を細かく決めておきましょう。
投稿のトーンやテーマをブレさせないためには、あらかじめ運用ガイドラインを定めておくことが有効です。たとえば、「発信するジャンルは3つまでに絞る」「投稿文には必ず絵文字を1つ以上入れる」「写真は明るいトーンで統一する」など、具体的なルールを設けることで、誰が運用してもブランドの一貫性を保つことができます。ガイドラインは一度決めたら終わりではなく、運用しながら適宜アップデートしていくことも重要です。
数値目標(KPI)を設定する
インスタ運用では、成果を可視化するためのKPI設定が非常に重要です。たとえば、一定期間で「フォロワー数を1,000人増やす」「エンゲージメント率を5%以上に保つ」「月間コンバージョン数を30件以上にする」など、具体的かつ達成可能な数値を設けましょう。
KPIを設定することで、成果の振り返りや課題の特定がしやすくなり、戦略的な運用改善が行えるようになります。
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インスタ(Instagram)運用の成功に必要な7つのポイント
インスタ運用を成功させるためには、いくつかのポイントを押さえなくてはなりません。インスタ運用を成功させるための7つのポイントをご紹介します。
ポイント1.投稿を分析する
インスタ運用では、投稿したコンテンツの分析が必須です。インサイトを活用すれば、各投稿のリーチ数、インプレッション、保存数、プロフィールへのアクセス数などを確認できます。中でも、保存率の高い投稿はユーザーからの関心が高い証拠であり、今後の投稿戦略のヒントになります。
過去のデータをもとに「なぜ反応が良かったのか」「どこが改善点か」を見極め、PDCAを回していきましょう。
ポイント2. 投稿内容・トンマナを統一する
フィードは、ユーザーが最初に目にするブランドの顔とも言えます。そのため、色使いやフォント、写真の構図など、投稿全体のトーン&マナー(トンマナ)を統一することが重要です。
バラバラな投稿は世界観が伝わりにくく、フォロー離脱の原因にもなります。一貫性のある内容やブランドイメージを維持することで、フォロワーが企業やサービスなどに対して信頼を持ち、より深い関係を築けます。
投稿テンプレートを活用したり、投稿順をあらかじめシミュレーションすることで、フィード全体のビジュアルバランスを整える工夫が求められます。
ポイント3.継続的な投稿を行う
インスタのアルゴリズムは、継続的かつ一定頻度での投稿を高く評価する傾向があります。反応が良い投稿が増えるほど露出も拡大しやすくなるため、運用初期から一定の投稿頻度を保つことが鍵です。週に3~5回など現実的に継続できるペースを設定し、投稿の予約やスケジュール管理ツールを活用して運用を仕組み化することも効果的です。
また、頻繁な投稿により、フォロワーは定期的に新しいコンテンツを楽しめるため、企業との接触頻度が高まります。
ポイント4.ハッシュタグを活用する
投稿を拡散するために、ハッシュタグを積極的に活用しましょう。ハッシュタグの使用により、投稿が関連するユーザーの目に留まりやすくなり、新たなフォロワーを獲得する可能性が高くなります。
より多くの人にリーチするには、人気の高いハッシュタグと、業種やターゲットに特化したニッチなハッシュタグをバランスよく組み合わせるのがポイントです。たとえば、美容ジャンルであれば「#美容好きさんと繋がりたい」や「#スキンケア記録」など、実際の検索ニーズに合わせたハッシュタグを選定しましょう。
ポイント5.タグ付けとメンションを活用する
タグ付けやメンションを使って、他のユーザーとのコミュニケーションを活発にしましょう。他のユーザーをタグ付けすることで、そのユーザーとの関係性を強化し、コミュニティを形成できます。
ポイント6.ストーリーズ・リールを活用する
ストーリーズは気軽な日常発信やキャンペーン告知に適しており、24時間で消える特性を活かしてユーザーとの距離を縮めやすいコンテンツです。リアルタイムなコミュニケーションを促進し、ブランドの人間性や裏側の情報を共有するのに最適です。
また、ストーリーズをハイライトとしてプロフィール上に保存することで、重要情報を常にユーザーの目に留まる形で提示できます。
一方、リールは発見タブやフォロワー外への露出に強く、リーチ拡大を狙う際に効果的です。それぞれの役割を理解し、目的に応じた使い分けをしましょう。
ポイント7.サービス・商品への導線を整備する
アカウントからWebサイトや商品ページへのリンクを設定し、ユーザーを導線に沿って誘導しましょう。効果的なコール・トゥ・アクションを含む投稿やストーリーズを通じて、フォロワーがサービスや商品へ簡単にアクセスできるようにすることが重要です。
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インスタ(Instagram)運用での2025年最新トレンド
ではここで、インスタ運用を始める上で知っておきたい最新トレンドをご紹介します。
リール重視のアルゴリズム傾向
2025年現在、アルゴリズムはリール投稿を優遇する傾向が一層強まっています。リールは短尺動画で視覚的に訴求力があり、発見タブを通じてフォロワー外へのリーチが期待できます。
運用においては、静止画中心のフィードからリール重視へと切り替えることが、拡散力と新規獲得を高める上では大きな鍵になります。特に、「リーチを伸ばしたい」「フォロワー外へ向けて認知度を高めたい」といった場合には最適といえます。
フォロワーとのやり取りを生む投稿(ストーリーズでのリアクションやDM)
ストーリーズに対するリアクションやDMのやりとりが増えると、アルゴリズムは「このアカウントはこのユーザーにとって関係性が深い」と判断します。結果として、次の投稿やリールがそのユーザーのフィードや発見タブに優先的に表示されやすくなります。
つまり、フォロワーとの関係を深めるためにストーリーズを活用することは、エンゲージメント向上だけでなく、リーチ拡大にもつながります。
ランキング形式の投稿
ランキング形式の投稿は、ユーザーの興味を引きやすく保存率が高まる傾向があります。実際に、当社のインスタ運用支援実績でも「ランキング形式はエンゲージメントが高い傾向にある」という分析結果もあります。
たとえば、「おすすめの○○ベスト5」「人気アイテムTOP3」など、ランキング化することで視覚的にも分かりやすく、ユーザーにとって有益な情報として受け取られやすくなります。また、コメント欄で「あなたの1位はどれですか?」と投げかけることで、フォロワーとのやり取り(インタラクション)も促進できます。
ーー 実際の支援内容や成果数値を含むリアルな成功事例は、下記の資料でご紹介しています。ぜひご参考ください
⇒ SNS事例紹介資料(BtoC商材のInstagram運用成功事例)
【FAQ】インスタ運用でよくある質問やお悩み
最後に、インスタ運用でよくある質問やお悩みをピックアップしました。「今の運用方法でいいのかな・・・」と悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
投稿してもフォロワー数やリーチが伸びない原因は?
原因として多いのは、ターゲットに合っていない内容や、投稿頻度の不安定さ、ビジュアルやトンマナの統一感のなさなどが挙げられます。また、「投稿して終わり」になっていませんか?「なんとなくこの投稿が伸びていた」だけでは改善は図れません。伸び悩んだときこそ、インサイトを活用した見直し(分析)が重要です。
静止画投稿、リール、ストーリーズ、どれを優先すべき?
それぞれに役割があるため、目的に応じて使い分けることがベストです。リールはフォロワー外へも向けた新規リーチ、ストーリーズはすでにいるフォロワーとの関係性構築、静止画投稿はアカウントの世界観の発信に向いています。とはいえ、現状ではリールの優先度が高いため、投稿戦略の中心に据えるのがおすすめです。
継続的に運用したいけどリソースが足りない場合はどうする?
運用を続けたくても「専任担当がいない」「投稿ネタが尽きる」といった課題を抱える企業は少なくありません。こうした場合は、投稿をテンプレート化して負担を軽減したり、週1回の投稿でもよいので無理のないペースで始めることが大切です。
また、運用や分析を外注できるSNS運用代行会社を活用したり、AIツールを使って画像やキャプション作成を効率化したりなど、運用負荷を下げる手段も多数あります。
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「SNS運用代行を活用するメリットと企業が直面しやすい課題」
BtoB企業もインスタ運用する意味はある?
BtoB企業であっても、ブランディングや採用、見込み顧客との接点創出に効果的です。特に企業文化や実績、社員の声などを可視化することで、信頼感を高めたり、親近感を生むきっかけになります。商談に直結しなくとも、第一印象づくりとして有効なチャネルの一つです。
ポイントを押さえてインスタ運用を成功させよう
インスタ(Instagram)は、認知拡大から集客、販売促進まで幅広い目的で活用できる強力なマーケティングチャネルです。インスタ運用は一朝一夕では結果が出にくい分野ですが、正しい戦略と継続的な改善により、確実にビジネス成果に結びつけることができますので、ぜひ積極的に取り組んでいきましょう。

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