InstagramやFacebookをWebマーケティングに活用する場合、Meta Advantage+ カタログ広告を活用するのが有効です。しかし、1度も利用したことがない場合は、種類も多いため大変かもしれません。
そこで今回は、Web広告やWebマーケティングの運用を担当する方のために、Meta Advantage+ カタログ広告がどのようなものなのか、フォーマットやメリット・デメリット、活用方法、設定方法をご紹介します。
Meta Advantage+ カタログ広告(旧ダイナミック広告)とは
Meta Advantage+ カタログ広告(旧称:ダイナミック広告)とは、ユーザーの興味、関心、意向、行動に基づいて、関連する商品のおすすめを自動的にユーザーに提供する広告形式です。Facebook、Instagram、Messenger、Audience Networkを通じて、商品カタログを広告する機能が提供されています。
Meta Advantage+ カタログ広告は、大規模な商品フィードを持つ企業にとって効果的な広告手法です。また、広告のクリエイティブ作成やカスタマイズに関するポイントも存在し、広告の効果を最大化するための工夫もできます。
配信の仕組み
Meta Advantage+ カタログ広告では、機械学習がユーザーの興味関心や意向、行動に関連する商品やサービスをユーザーに自動的に配信します。ユーザーがカタログ内の商品に興味や関心を示すと、そのユーザーに合わせた広告が自動生成され、モバイル端末やデスクトップで配信されます。
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Meta Advantage+ カタログ広告のフォーマット
Meta Advantage+ カタログ広告では、以下の3種類の広告フォーマットが用意されています。
- シングル画像
- コレクション広告
- カルーセル広告
ここでは、それぞれのフォーマットの特徴や推奨仕様を詳しく解説します。
シングル画像広告
1枚の画像とテキストを組み合わせたシンプルなフォーマットです。商品やサービスを1点ずつ訴求したい場合に適しており、ブランドの認知拡大やキャンペーン告知など幅広い目的に利用できます。

配信面:Facebook・Instagramのフィード、ストーリーズ、リール など
主な活用シーン:商品の魅力を端的に伝えたいときや、明確な訴求ポイントがあるときに有効。
推奨画像仕様
アスペクト比 1:1 の場合 | 1,440×1,440ピクセル |
アスペクト比 4:5 の場合 | 1,440×1,800ピクセル |
画像形式 | JPGまたはPNG |
テキストの推奨事項
メインテキスト | 50~150文字 |
見出し | 27文字以内 |
注意点:テキストの量が多すぎると視認性が下がるため、端的でわかりやすい訴求が効果的です。
参考:Facebook広告ガイド「画像 Facebookフィード」
コレクション広告
カバー画像(または動画)と、その下に複数の商品画像を表示できるフォーマットです。ユーザーがタップすると、インスタントエクスペリエンス(全画面表示)で詳細を確認できるため、購買意欲の高いユーザーへの訴求に向いています。

配信面:Facebook・Instagramのフィード、ストーリーズ、リール など
主な活用シーン:商品ラインナップをまとめて紹介したいときや、特集ページへの誘導など。
推奨画像仕様
アスペクト比 | 1:1 |
解像度 | 1,080×1,080ピクセル以上 |
画像タイプ | JPGまたはPNG |
動画のファイルタイプ | MP4、MOVまたはGIF |
テキストの推奨事項
メインテキスト | 125文字以内 |
見出し | 40文字以内 |
ランディングページURL | 必須 |
注意点:ユーザーが広告に興味を持つかどうかはカバー素材に左右されやすいため、インパクトのある画像・動画選定がカギとなります。
参考:Facebook広告ガイド「コレクション Facebookフィード」
カルーセル広告
複数の画像や動画をスワイプ形式で表示できるインタラクティブなフォーマットです。1つの広告内で複数の商品やサービスを紹介できるため、バリエーション豊富なラインナップやストーリー性のある訴求に適しています。

配信面:Facebook・Instagramのフィード、ストーリーズ、リール など
主な活用シーン:商品ごとの比較訴求、ステップ形式でのサービス説明、限定キャンペーンの紹介など。
推奨画像仕様
アスペクト比 | 1:1 または 4:5 |
解像度 | 1,080×1,080ピクセル以上 |
画像タイプ | JPGまたはPNG |
動画のファイルタイプ | MP4、MOVまたはGIF |
テキストの推奨事項
メインテキスト | 80文字以内 |
見出し | 45文字以内 |
説明文 | 18文字以内 |
ランディングページURL | 必須 |
その他要件:カルーセルカード数:2~10枚(各カードに個別のリンク設定が可能)
注意点: 各カードの内容に一貫性を持たせながらも、個々にクリックを促す工夫が必要です。
参考:Facebook広告ガイド「カルーセル Facebookフィード」
Meta Advantage+ カタログ広告のメリット
Meta Advantage+ カタログ広告のメリットは、以下のとおりです。
ユーザーへの関連度が高い
ユーザーの閲覧履歴をもとにして広告を配信するため、ユーザーに関連度の高い広告を提供できます。
新たなユーザーにリーチできる
幅広いオーディエンスを対象に設定することで、Webサイトやアプリへの訪問履歴がない場合でも、自社の商品や類似した商品に興味や関心を示したことがある新規ユーザーにリーチできます。
広告作成の時間を削減できる
商品カタログから自動的に広告を生成するため、多数の広告を個別に作成する必要がなく、多くの商品を宣伝する際に時間を大幅に節約できます。
Meta Advantage+ カタログ広告のデメリット
Meta Advantage+ カタログ広告は非常に効果的な広告手法である一方で、以下のようなデメリットや注意点があります。
ターゲットの過度な絞り込み
ターゲティング設定を過度に絞り込むと、ターゲットユーザーが限定され、広告の表示回数は減少する可能性があります。広告のリーチを制限し、広告の効果を低下させるリスクが高いでしょう。
不適切な広告クリエイティブ
商品の特性を強調するための専門的知識やテクニックを駆使する必要があります。商品の画像選び、見せ方、キャッチコピーの工夫などが不可欠です。これらが不適切であると、広告の効果が低下するリスクが高いでしょう。
広告予算の不足
広告の効果を最大限に引き出すためには、適切な広告予算が必要です。予算が不足していると、広告の配信回数が限定され、広告のリーチや効果が低下する可能性があります。
Meta Advantage+ カタログ広告の活用方法
Meta Advantage+ カタログ広告の効果的な活用方法は、おもに以下の2種類があります。
リターゲティングによる配信
リターゲティングを目的としたMeta Advantage+ カタログ広告では、Webサイトやモバイルアプリの利用者に、以前に閲覧したが購入しなかった商品を思い起こさせ、その商品の購入や関連商品の提案を行います。特定のオーディエンスを除外したり、直近の行動からの経過時間でオーディエンスをグループ分けしたりすることも可能です。
幅広いターゲットへの配信
地域やユーザーのデータなどのターゲット設定を利用します。また、詳細なターゲット設定で「ターゲット設定の拡大」を選択することで、幅広いターゲット層にリーチしつつ、Metaが好ましい結果を得られると判断した場合には、オーディエンスが自動的に拡大されます。
ただし、類似したオーディエンスの利用や興味や関心に基づく設定を過剰に追加しないよう注意が必要です。リーチの範囲は制限される可能性があります。
ユーザーへの訴求力向上
クリエイティブツールを活用することで、広告の効果を向上させることが可能です。具体的には、商品セットの画像を編集したり、カタログアイテムに枠線やロゴなどの目を引くグラフィックを追加したり、商品タグや価格、無料配送などの情報を含められます。
Meta Advantage+ カタログ広告の設定方法
Meta Advantage+ カタログ広告の設定方法は、以下のとおりです。順を追って紹介します。
ステップ1:Meta広告マネージャーでキャンペーンを作成
1)Meta広告マネージャーを開き、左上の[+ 作成]をクリック
2)キャンペーンの目的を選択(売上、リード、アプリの宣伝、エンゲージメント、トラフィック)
3)カタログを選択して設定を進めます。
ステップ2:広告セットの作成
目的に応じた商品やアプリなどの選択を行います。
売上目的:「宣伝する商品」の項目から、広告する商品セットを選択
アプリの宣伝:宣伝対象のアプリおよびアプリストア(iOS / Android)を選択
リード・トラフィック・エンゲージメント目的:コンバージョン場所を「ウェブサイト」または「アプリ」から選択
ステップ3:ターゲットオーディエンスの設定
1)[Advantage+ オーディエンス]から、MetaのAIによるターゲティング拡張を使用するかどうか選択※拡張を使用したくない場合は、[元のオーディエンスオプションに切り替える]を選択。
2)オーディエンスの種類に応じて設定
リターゲティング/クロスセル/アップセル:広告を表示したい「カタログカスタムオーディエンス」を選択
新規顧客開拓: 年齢・性別・興味関心など、ターゲティング条件を幅広く指定
3)除外設定(任意)
「オーディエンス管理」→「その他のオプション」→「これらのカスタムオーディエンスを除外する」で、例えば「直近購入者」など除外対象を指定。
ステップ4:広告の作成とフォーマット選択
1)[広告設定]セクションでフォーマットを選択(シングル、カルーセル、コレクション)
2)「Advantage+ カタログ広告」をオン(※ステップ1で有効化済みの場合は省略可能)
ステップ5:クリエイティブとリンク設定
1)宣伝対象のカタログと商品セットを指定
2)必要に応じて、Advantage+ カタログ広告のクリエイティブツールで広告をカスタマイズ
3)テキスト(見出し・本文・リンク説明)とコールトゥアクションを入力
4)[リンク先]セクションでURL設定を行います。※カルーセル広告でプロフィールカードをクリックまたはタップすると、このリンク先に誘導されます。
ステップ6:イベントトラッキングの設定
1)正しいMetaピクセルまたはアプリSDKがカタログと連携されていることを確認
2)広告用のイベントトラッキングを設定
ステップ7:広告の確認と公開
広告のプレビューで表示を確認し、公開します。後で編集したい場合は、[閉じる]をクリックしてドラフトとして保存可能です。
まとめ
Meta Advantage+ カタログ広告は仕組みと種類を理解することで、以下のように活用できます。
- リターゲティングによる配信
- 幅広いターゲットへの配信
- ユーザーへの訴求力向上
本記事の内容を参考に、Webマーケティングの効果向上につながれば何よりです。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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