“Monthly Media Update” は、Web広告やSNSなど、各媒体の直近のアップデート情報や仕様変更をまとめてお届けする月刊シリーズです。
2025年9月号では、Google広告のデマンドジェネレーションやX広告での広告テキスト規制の強化など、各広告プラットフォームの最新動向をまとめています。
運用担当者が知っておきたいポイントをわかりやすく整理しましたので、情報のキャッチアップにぜひお役立てください。
【Google広告】デマンドジェネレーションに生成AI機能が拡充
Google広告のデマンドジェネレーションキャンペーンにおいて、生成AIとクリエイティブ拡張を活用した新機能が続々と追加されています。これにより、広告主はより効率的かつ高品質なクリエイティブ制作が可能となり、パフォーマンスの最大化を図ることができます。
特に注目すべきは「事前生成動画」機能の追加です。画像やテキストのアセットから自動で複数の動画を生成し、キャンペーンにワンクリックで組み込めるため、これまで動画制作のハードルが高かった広告主にとって大きな利点となります。
今回追加された主な新機能
- アセットの最適化
Google AIが画像や動画アセットの別バージョンを自動生成し、キャンペーン成果を向上。 - 動画拡張
横長動画から縦長動画を自動生成したり、冒頭5秒に注力した短尺動画を作成可能。 - 事前生成動画(新機能・注目ポイント)
- 画像・ロゴ・テキストから自動で3種類の動画(横・縦・スクエア)を生成
- プレビュー確認・ワンクリック承認・色やフォント編集が可能
- 動画制作の工数削減とリーチ拡大に効果的
- 画像拡張
既存のイメージ広告を自動で加工(トリミング、テキストオーバーレイなど)し、多様なレイアウトに最適化。 - テキスト候補
Google AIが広告見出しや説明文を自動生成。クリックを促す高パフォーマンス文案を提案。 - 画像エディタ
アセットライブラリ内でAIを活用し、既存画像をコピー編集して新しいバリエーションを作成。 - 生成画像
プロンプト入力で新しいオリジナル画像をAI生成。ブランドやキャンペーンに合わせた独自クリエイティブを作成可能。 - ランディングページプレビュー
動画広告の下に実際のLPスクリーンショットを表示し、ユーザーに遷移後のイメージを伝えることで信頼性を強化。
参考:Google広告ヘルプ「デマンド ジェネレーションのクリエイティブに関する拡張機能と生成 AI ツールについて」
【X広告】ハッシュタグの絵文字を含むポストも配信不可に
Xは、広告の品質向上とユーザー体験の保護を目的に、広告ポリシーを改定しました。今回のアップデートでは、広告クリエイティブやランディングページの品質に関するルールがより明確化されており、広告主は最新のガイドラインを理解し、遵守することが求められます。
特に、広告文中のハッシュタグが使用できなくなった変更に続き、ハッシュタグやチェックマークの絵文字を使用している場合も広告配信が停止される点、広告配信ポストのテキスト内にURLを含めることもできなくなる点が重要です。BtoBマーケターにとって、広告文やクリエイティブの表現ルールは必ず確認すべきポイントとなります。
クリエイティブ関するルール
- 文法・スペルミスを避ける
- 記号や大文字の多用を控える
- 広告文にURLやハッシュタグを入れない
- 絵文字は原則1つまで(※日本・韓国のみ例外)
広告配信を行う企業は、自社のクリエイティブがポリシーに適合しているか必ず確認する必要があります。違反があった場合、広告配信の停止やアカウント審査の対象となる可能性がありますので、最新ポリシーに基づいた広告運用を徹底することが重要です。
参考:X Business「Quality policy」
【Meta広告】インスタントフォームで「仕事用メールアドレス確認機能」が追加
Meta広告では、BtoBリード獲得の精度向上を目的として、インスタントフォームに「仕事用メールアドレス確認機能」が新たに追加されました。この機能により、リードフォーム送信時に利用者が確実に仕事用メールアドレスを入力するよう求めることができ、個人用メールアドレスの送信を防止できます。結果として、取得するリードの質を高め、より有効なBtoBリード育成が可能になります。
仕組みとしては、Gmail、Hotmail、Yahooなどの無料メールサービスのアドレスではフォーム送信ができず、エラーメッセージが表示されます。フォームを送信できない利用者はリードとしてカウントされず、データもトラッキングされません。
仕事用メールアドレス確認機能を有効にする手順
【1】広告マネージャを開き、[+ 作成]をクリック
【2】広告の目的として[リード]を選択
【3】広告セットレベルの[コンバージョン]で、[インスタントフォーム]または[インスタントフォームとMessenger]を選択
【4】[フォームを作成]で新しいフォームを作成、または既存フォームを選択
【5】[質問]セクションの[連絡先情報]で、[勤務先情報] → [仕事用メールアドレス]を追加
【6】[クオリティフィルター]で[仕事用メールアドレスを必須にする]をオン
【7】必要に応じてCRMをリンク、または手動でリードを管理
【8】広告の残り部分を完成させ、[公開する]をクリック
参考:Metaビジネスヘルプセンター「仕事用メールアドレス確認機能を有効にしてリードの質を向上させる」
【Microsoft広告】Netflixへの広告出稿が可能に
Microsoft広告では、Netflixへの広告出稿が可能になりました。これにより、広告主は人気ストリーミングサービス上で、視聴者に直接リーチできるようになります。地域、年齢、性別などのターゲティングが可能な運用型広告です。
配信イメージとしては下記の2つ。
- プレロール広告:本編再生前に表示される広告
- ミッドロール広告:本編再生中のブレーク時に表示される広告
公式発表によると、広告の視聴完了率は平均93.8%と高水準。特にブランド認知施策との相性が良いと言えるでしょう。
まとめ
以上、8月の最新アップデートをいくつかピックアップしてお届けしました。自社の広告運用・コンテンツ戦略を見直すヒントとして、ぜひ今回の内容をご活用ください。
Marketing+Oneでは各媒体のアップデート・最新情報を定期的にお届けしています。引き続き最新情報をお見逃しなく、効果的な広告運用を目指しましょう。

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