2023年は、記録的な値上げの1年でした。
この傾向は2024年も続くのでしょうか?
この記事では、調査レポートを元に値上げの影響を受けた業種や、消費者行動がどのように変わったのかなどについて解説します。
この記事の内容
2024年も値上げは続く?
2023年は、あらゆる製品において値上げが見られました。
そのため「記録的な値上げの1年」と帝国データバンクの「食品主要105社価格改定動向調査」にて、このように評価されています。
具体的には値上げ率の平均は14%・20,822品目です。
2024年においても値上げが続くと見込まれており、家計への負担は大きくならざるを得ません。
2023年の値上げによる一般的な家庭の負担額は、68,760円増加したと試算されています。
参考:食品値上げ、来年 7000 品目突破 22 年比 1.5 倍超ペース
値上げで影響を受けている業種
値上げの影響は家庭内で消費されるものに限りません。
外食産業などへも打撃を与えています。
朝日大学マーケティング研究所が発表した「物価高に関する消費者意識と行動調査 後編」によると「居酒屋チェーンやファミリーレストランの訪問頻度を減らしている」と答えた人が多く、このことから外食の機会を減らすとの消費行動が見られるでしょう。
また、飲食業以外ではコンビニの利用を控えている人が多いようです。
便利な代わりに価格が高いこともあり、値上げの影響を受けたと考えられます。
「半年前と比べて、それぞれのお店の利用頻度に変化はありましたか?」との質問に対して「減っている」と答えた割合
- 居酒屋チェーン:42.4%
- ファミリーレストラン:37.5%
- コンビニ:22.1%
参考:調査レポート 「物価高に関する消費者意識と行動調査 後編」
消費者が「見直したい」と答えた支出
消費者が「見直したい」と答えた支出についても見ていきましょう。
上位3つの項目と支出を控えたいと答えた人の割合は以下の通りです。
- 外食費(20.7%)
- 食事以外の飲食費(お菓子やケーキなど)(18.6%)
- 被服費(18.3%)
これらは原材料費の高騰や調達コストの増加などの影響が大きい項目といえます。
しかし、リーズナブルな代替品や我慢することで節約することが可能です。
また、水道光熱費(13.3%)も上位におり、住宅費の「これまでと同じ支出を続けたい」(65.0%)の回答と合わせて考えると、手軽に取り組めることから支出を見直そうとする人が多い傾向にあるといえるでしょう。
参考:調査レポート 「物価高に関する消費者意識と行動調査 後編」
買い物における行動の変化
実際に買い物をするときの「消費者の行動変化」についても見ていきましょう。
株式会社mitorizが実施した調査によると「店頭に足を運んでお買い得な品を探す」と答えた人が42.5%おり、割引シールの貼られた商品やお買い得品を探すことが増えているようです。
企業としては、店頭・ECを問わずに「買いたい」と思わせるような訴求方法に加えて、納得感のある値段を提示する必要があるといえます。
参考:値上げラッシュで6割の人が買い物行動に変化あり!店頭でお買い得品を探し、その場で購入を決める人が増加 リアル店舗で自社商品をアピールする店頭活動の重要性高まる | 株式会社mitoriz
まとめ
値上げは消費行動の変化を始め、幅広い業種にまで影響しています。
現状、消費者は家計の支出のウェイトを占める住居費を維持し、光熱費や食費、被服費など節約しやすい項目から見直そうとする人が多いようです。
このことから考えると、外食産業やアパレル関連企業は売上減少に陥るおそれがあるかもしれません。
今後も価格変化に注目し、最適な施策を検討しましょう。
値上げに対する女性の消費行動
こちらはリサーチ会社が提供している”東京に在住する専業主婦の方を対象に食品や光熱費の値上げに対する意識や行動の変化”をインタビューしている動画です。
「30代から50代女性の値上げに対する消費行動の変化について知りたい方」に見て頂きたい動画です。
無料で見れるので是非参考にしてみて下さい。
⇒ 値上げに対抗!東京ママに調査「家庭の節約と家計管理とは」
↓ 関西編もあります
値上げに対する単身会社員の消費行動
対してこちらは「単身会社員の値上げに対する消費行動の変化について知りたい方」に見て頂きたい動画です。
⇒ 会社員に調査・東京編「物価高騰が与える単身世帯への影響」とは
⇒ 単身会社員に調査・関西編「物価高騰が与える単身世帯への影響」とは
値上げに対するZ世代の消費行動
最後はZ世代の一人暮らしへの影響についてです。
⇒ Z世代の女子大生に調査「値上げ余波における一人暮らし実態」とは
⇒ Z世代の男子大生に調査「値上げ余波における一人暮らし実態」とは
以上、参考になりましたでしょうか?
最後までお読み頂きありがとうございました。