ペルソナとは?設定するメリットや注意点、具体的な設定方法を理解しよう

  • ペルソナ

公開:2022/09/28

更新:2023/06/29

ペルソナは、自社商品やサービスを利用する典型的なユーザー像を指し、商品開発やマーケティングに役立ちます。

適切なペルソナを設定できれば、関係者間で統一イメージを持ち開発や施策実施が行えます。

この記事では、ペルソナを設定するメリットや注意点、具体的な設定方法を解説します。

ペルソナとは?

ペルソナとはユングが提唱した心理学の用語であり、現在ではマーケティングや企業活動でも広く用いられている用語です。

ペルソナはもともと古典劇で使われる「仮面」を意味し、ユングは「自分の外的側面」「自分の内に潜む自分」であるとしました。

現在のマーケティングの文脈では、自社の商品・サービスを利用する典型的なユーザー像のことを指します。

ペルソナを設定する重要性

ペルソナ設定は、開発者側での商品イメージの統一化のために重要です。

関係者の認識共有を促すためには、顧客となる人物像を一致させる必要があります。

担当者間で共通の具体的な人物像をイメージできれば、意思の疎通や商品開発の進行もスムーズに行われやすくなります。

また、ペルソナ設定は商品の訴求力を高めるためにも重要です。

より多くの購入を求めてターゲット層を広範囲に設定すると、開発の基本コンセプトが不明確になりやすいものです。

その結果、訴求力が弱くなり、ユーザーに届きにくい商品やサービスに繋がるでしょう。

ペルソナを設定して特定の人物像へターゲットを絞ることで、ユーザーに受け入れやすい商品開発に繋がります。

ペルソナとターゲットの違い

ターゲットとは年齢や性別などの同じ属性のユーザーグループを表すもので、ある程度の幅を持たせたものです。

それに対しペルソナは、ターゲットグループから具体的な職業や趣味、嗜好などリアルな人物のイメージを設定し、特定の人物に見立てたものを指します。

ペルソナは、以下のような項目を検討して設定します。

  • 年齢
  • 性別
  • 居住地域
  • 学歴
  • 職業
  • 趣味
  • 悩み

いずれも解像度高く設定する必要があります。

ペルソナを設定するメリット

ペルソナ設定をするメリットは以下3つが挙げられます。

  • ユーザーのニーズを商品に集約できる
  • ユーザー目線での商品開発ができる
  • 開発の時間ロスを防ぐ

上記メリットを最大限に発揮できるペルソナを設定することで、ユーザー目線の商品開発が可能となり、商品の訴求力強化に繋がります。

また、開発者側でもコンセプト共有が促進され、時間ロスが期待できるでしょう。

ペルソナを設定する際の注意点

ペルソナを設定する際には、以下の具体的な注意点に留意することが重要です。

目的を明確にする

ペルソナを作成する前に、そのペルソナがどのような目的を持つのかを明確にすることが重要です。

たとえば、ある製品やサービスのターゲットユーザーを理解するために作成する場合、その製品やサービスに関連する情報や特性を反映させる必要があります。

リサーチを行う

ペルソナを設定するためには、対象となるユーザーグループについての十分なリサーチが必要です。

そのユーザーグループの特性や行動パターン、ニーズ、好みなどに関する情報を収集し、それを元にペルソナを作成します。

客観的で具体的な情報を使用する

ペルソナを作成する際には、客観的で具体的な情報を使用することが重要です。

主観的な意見や仮説に基づいた仮想的な特性ではなく、実際のデータやリサーチ結果に基づいてペルソナを作成しましょう。

ペルソナを具体的な人物として描写する

ペルソナを設定する際には、そのペルソナを具体的な人物として描写することが有効です。

年齢、性別、職業、興味関心、家族構成など、できるだけ詳細にペルソナの特徴を設定しましょう。

これにより、チーム内での共有や意思決定が容易になります。

ペルソナを常に更新する

ユーザーのニーズや環境は変化する可能性がありますので、ペルソナも定期的に見直し、必要に応じて更新することが重要です。

新たな情報やデータを収集し、ペルソナを現実に即したものとして継続的に改善していきましょう。

ペルソナの具体的な設定方法

対象ユーザーグループを定義する

まず最初に、対象となるユーザーグループを明確に定義しましょう。

例えば、ある商品やサービスを提供する場合、その商品やサービスを利用するであろうターゲットユーザーを特定します。

ユーザーに関する情報を収集する

対象ユーザーグループについての情報を収集します。

市場調査やアンケート、既存の顧客データなどを活用して、ユーザーの特性や行動パターン、好み、ニーズなどを明らかにします。

共通の特徴を抽出する

収集した情報を分析し、対象ユーザーグループ内で共通する特徴や傾向を抽出します。

例えば、年齢層、性別、職業、趣味、関心事など、類似した属性やパターンを見つけます。

ペルソナを作成する

共通の特徴をもつユーザーを基に、ペルソナを具体的に作成します。

ペルソナには、名前、年齢、性別、職業、家族構成、趣味、関心事、課題やニーズ、使用する製品やサービスの要件などを含めます。

これにより、ペルソナが具体的な人物として描写され、共有されやすくなります。

ペルソナを活用する

作成したペルソナをマーケティングや製品開発の戦略に活用します。

ペルソナを基に、広告やメッセージングのターゲティングを行ったり、製品やサービスの改善や設計を行ったりします。

ペルソナを常に念頭に置き、ユーザーの視点に立った意思決定を行います。

以上が、具体的なペルソナの設定方法です。

重要なのは、十分なリサーチと分析を行い、ペルソナが対象ユーザーグループを正確に反映していることです。

また、ペルソナは柔軟に見直しや更新を行い、ユーザーの変化に対応することも大切です。

まとめ

数多くの商品やサービスがマーケットに溢れている中、ターゲットユーザーから評価され続ける商品やサービスを開発し、価値提供の最大限化を実現するにはペルソナの設定が必須です。

「マーケティング分野でいまひとつ効果を実感できない」という場合は、基本に立ち返りペルソナ設定を実践していきましょう。

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ペルソナの設定にお役立てください。

最後までお読み頂きありがとうございました。

執筆者

光田直史

高校卒業後、地元の運送業界や不動産業界に従事し、以後8年をIT企業の製造部門で勤務。事業部長と内部監査室長も兼任した。
その経験を活かし、2020年よりライターとして活動開始。
ビジネス、金融、IT、マーケティング、不動産、農業など複数ジャンルでの記事執筆を手がけている。

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