これからの社会を担うZ世代が持つ働き方やお金・キャリア、生き方への意識を捉えるのは、今後の採用活動やマーケティングに欠かせない視点です。
この記事では、Z世代の働き方に対する意識とマッチしやすい会社の特徴を解説します。
この記事の内容
Z世代とは?
Z世代とは1990年代中盤から2000年代に生まれた世代のことを指し、2022年時点で14〜28歳の人が該当します。
アメリカで同年代を「ジェネレーションZ」と呼称していたことが語源で、欧米諸国でも通じる概念です。
また1960年代後半から1980年頃までに生まれた世代を「ジェネレーションX」、その次の世代を「ジェネレーションY」と表現したため、順にZ世代と呼ばれるようになりました。
参考:Z世代│初めてでもわかりやすい用語集│SMBC日興証券
Z世代に注目が集まる理由
Z世代は日本の人口の約14%を占める世代で、これからの日本を担う存在といえます。
Z世代は生まれたときからスマホが日常生活に普及している「デジタルネイティブ」でもあります。
したがってSNSが身近で、発信力の高さから商品・サービスへの口コミにも大きな影響を及ぼす世代です。
そのため、採用活動やマーケティングを推進する上で、Z世代の特徴や嗜好、消費に対する傾向を捉えることは重要とされています。
Z世代の価値観
Z世代の主な価値観の特徴は、以下の3つが挙げられます。
- 多様性とインクルージョン
- 社会的意識の高さ
- 創造性と自己表現
Z世代は、性別や人種、性的指向などの多様性を重視し、それぞれが自分らしくありたいという考え方を持っています。
彼らは差別や偏見に反対し、包括的な社会を求める傾向や、環境問題や社会的な不平等などに積極的に声を上げる傾向があります。
また、自己表現の手段としてソーシャルメディアを利用し、社会的な変化を促すための運動や活動に参加したり、YouTubeやインスタグラムなどのプラットフォームを通じて、自己表現や才能の発揮を行うことが多いと言えます。
Z世代の働き方に対する意識
Z世代の働き方に対する意識は、以下の4つが挙げられます。
- 個性・自分らしさを重視する
- 不確かな情報に左右されない
- リアルな体験や経験を大切にする
- お金やキャリアに対して保守的な傾向にある
- ワークライフバランスの重視
Z世代は上昇志向よりも安定した考えが根底にあり、自分を大切にする人が多い傾向にあります。
ではそれぞれの特徴を見ていきましょう。
個性・自分らしさを重視する
Z世代は家庭や学校教育で「自分らしさ」や「個性」を重視し育てられた世代です。
そのため自分らしさや個性を重視する傾向にあります。
またネットの情報収集や発信にも慣れており、自分の個性を積極的にアピールできる人も多くいます。
不確かな情報に左右されない
Z世代はネット上にあるさまざまな情報を、自分で取捨選択できる力に長けており、情報リテラシーが備わっている人が多い世代です。
Google検索だけではなく、YouTubeやSNSを駆使してリアルな情報を集めたりしています。
リアルな体験や経験を大切にする
Z世代はリアルな体験にお金をかける傾向にあります。
具体的にはCDやアルバムといった物ではなく、ライブやサイン会などの体験にお金を費やすといった使い方です。
特に、インターネットを利用したデジタルマーケティングはZ世代含め注目が高まっており、リアルな体験や充実した体験を求めるZ世代のニーズは、今後のビジネスでも無視できません。
お金やキャリアに対して保守的な傾向にある
お金やキャリアに対して保守的になっているのもZ世代の特徴です。
こうした傾向は生活費の減少によって把握できます。
「 私立大学新入生の家計負担調査」によると、1日あたりの生活費はわずか650円とのことです。
家賃を除いた生活費は過去最低水準まで下がっており、年々減少傾向にあります。
また、就活で選ぶ会社のポイントは「安定している」と答える人も増えています。
ワークライフバランスの重視
仕事とプライベートのバランスを重視し、過度な労働や長時間労働に否定的です。
自分の時間や趣味、家族との時間を大切にするために柔軟な働き方やリモートワークなど、働く場所や時間に制約の少ない環境を求める傾向があります。
Z世代が理想とする働き方にマッチしやすい会社の特徴
Z世代が理想とする働き方に、マッチしやすい会社の特徴は以下の通りです。
- 社会的意義を感じられる:地域貢献やガバナンスを重視
- フレキシブルな働き方:ワークライフバランスを重視
- 自己成長の機会:自己実現や成長を重視
- 多様性を認める:趣味との両立やリモートワークなど個人の価値観に合わせた福利厚生
- 持続可能な経営:脱酸素経営やSDGsへの取り組み
これから働き手の中心となるZ世代の理想に寄り添える企業の風土作りは、今後欠かせない視点といえるでしょう。
Z世代を採用するために必要なポイント
Z世代を採用するためには、以下のポイントに注意する必要があります。
デジタルリクルーティング
Z世代はデジタルネイティブであり、オンライン上での情報収集やコミュニケーションに慣れています。
企業は、ソーシャルメディアやオンライン採用プラットフォームを活用して積極的に採用活動を行う必要があります。
エンプロイヤーブランド
企業の使命や価値観、社会的な取り組みなどを明確に伝えることが重要です。
また、自己成長やキャリアの発展につながる環境やプログラムにも注目しています。
フレキシブルな働き方の提供
リモートワークやフレックスタイム、ワークスタイルの選択肢など、柔軟な労働環境を提供することが魅力的です。
多様性とインクルージョンの推進
採用プロセスや職場環境において、平等な扱いや多様な人材の受け入れを促進することが重要です。
ダイバーシティに対する取り組みやインクルーシブな企業文化を示すことが求められます。
コミュニケーションと透明性
採用プロセス中や入社後も、透明な情報共有やフィードバックの機会を提供することが大切です。
意見や考えを尊重し、参加型の環境を作りましょう。
技術と創造性への投資
企業は最新の技術やツールを活用し、革新的なプロジェクトやチーム環境を提供することで、Z世代の関心を引くことができます。
これらのポイントに注意しながら、Z世代の特徴やニーズに合わせた採用戦略を立てることが重要です。
まとめ
Z世代の働き方に対する意識やマッチしやすい会社の特徴について解説しました。
これからの社会を担うZ世代のニーズを捉えることは企業活動において欠かせません。
また、Z世代特有の考え方や価値観があることを認識しておくことも採用活動では重要です。
近年の新卒採用の対象となる多くの学生はZ世代です。
特徴や傾向に沿った採用戦略を心がけることで、他社との差別化にもつながるでしょう。
最後に現役Z世代に希望の働き方などを聞いたインタビュー動画をご紹介します。
Z世代の生の声が聞いてみたい方は是非参考にしてみてください。
マーケティング活動の手助けになれば幸いです。
最後までお読み頂きありがとうございました。