定量調査と定性調査の違いとは?ハイブリッド活用する方法もあわせて解説

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公開:2022/09/28

更新:2023/01/11

定量調査と定性調査は、得られるデータの質が異なります。

そのため、目的に応じて使い分けることが重要です。

そこで、本記事ではそれぞれの調査の違いや使い分けなどを解説します。

定量調査と定性調査の2つの違い

定量調査と定性調査の2つの違いには、以下の2点が挙げられます。

  • 調査結果が示すデータ性質における違い
  • 調査の目的における違い

調査ごとに得られる結果から導き出せるデータの質が大きく異なります。

どのような質のデータを得られるか把握しておくことは、調査を実施するうえで非常に重要です。

ここでは、それぞれに分けて解説しますので見ていきましょう。

調査結果が示すデータ性質における違い

調査ごとに得られる結果の性質が異なります。

それぞれの調査結果として、定量調査は「数値」を、定性調査は「言葉」をベースとしたデータが収集できます。

定量調査で得られるデータの例には「ある質問に『はい』と答えた人が70%、『いいえ』と答えた人が30%」のような割合を視覚化したものなどが挙げられます。

定性調査で得られるデータの一例は、グループインタビューなどで収集した調査対象者の声を整理してまとめた情報です。

調査の目的における違い

調査ごとに目的が異なります。

まず定量調査は、仮説検証や傾向を把握するのに最適です。

結果を数値で表せるため、市場傾向などを量的に把握したり、広告効果をボリュームの視点から測定したりするのに適しています。

全体的な傾向を数値として表し、把握することが目的です。

一方、定性調査では仮説の構築や原因の特定をしたい場合に向いています。

対象者ごとに抱えている思いや考えを整理して分析するのに最適です。

深掘りした結果をもとに、課題解決につながるアイデアの発見や仮説の構築、消費者心理を探るのが目的です。

定量調査と定性調査をハイブリッド活用する方法

定量調査と定性調査をハイブリッド活用する方法に、以下の2つが挙げられます。

  • 定性調査から定量調査に移る方法
  • 定量調査から定性調査に移る方法

2つの調査を組み合わせると、より詳細なデータを活用できます。

収集できるデータの内容が異なるため、現在持っているデータによって使い分けると効率的です。

それぞれの特徴について解説します。

定性調査から定量調査に移る方法

こちらの方法では、最初に定性調査で得た対象者の声や意見から仮説を立てます。

仮説から導き出した答えをもとに定量調査を実施し、数値で裏付けるような場合に有効な方法です。

定性調査は、定量調査での質問内容を決めるために実施します。

そのため、質問内容の精度を高められるでしょう。

市場の開拓や新商品開発、既存の調査データが限られている場合に最適です。

定量調査から定性調査に移る方法

こちらの方法では、最初に現状を数値的に把握し、行動プロセスや理由を定性調査で調べます。

定量調査を事前に実施することで、調査対象者を絞りこめるのがメリットといえるでしょう。

絞りこんだ層に対して、定性調査で詳細に掘りさげるようなイメージです。

過去の調査結果から仮説を構築する場合や、Web上で公開されている情報から質問項目を設定できる場合に向いています。

定量調査と定性調査の使い分ける方法

調査実施の目的を明確にすることが、方法を使い分けるうえで重要です。

調査目的としては「明らかにしたいことは何か、どのような課題を解決したいか、得たデータをもとにどのような意思決定をしたいか」などが挙げられます。

整理した目的が以下のものだった場合は、定量調査が適します。

  • 仮説の検証
  • 全体傾向の把握
  • 数値的な裏付け

一方、整理した目的が以下である場合は定性調査を実施しましょう。

  • 仮説の抽出
  • 原因や背景の把握
  • 消費者心理の理解

それぞれ、調査の目的によって使い分けます。

まとめ

定量調査と定性調査は「調査結果が示すデータ性質」や「調査目的」といった点に大きな違いがあります。

また、定量調査と定性調査は、使い分けたり組み合わせ方を変えたりすることで、精度の高い結果を得られます。

質の高い調査結果を得るには、目的を明確化してから実施することが重要です。

また、定量調査や定性調査のコストや詳細が気になる方は、下記リンクのリサーチ会社が参考になります。

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最後までお読み頂きありがとうございました。

執筆者

光田直史

高校卒業後、地元の運送業界や不動産業界に従事し、以後8年をIT企業の製造部門で勤務。事業部長と内部監査室長も兼任した。
その経験を活かし、2020年よりライターとして活動開始。
ビジネス、金融、IT、マーケティング、不動産、農業など複数ジャンルでの記事執筆を手がけている。

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