アンケート調査でよくある失敗例と解決策!回答率を高めるためのポイントとは

  • アンケート調査

公開:2023/03/16

更新:2023/03/16

アンケート調査を行う際、意味のある結果を集めたいと誰しも考えます。

しかし、アンケートの設問や回答形式が失敗していると意味のあるデータとなりません。

この記事では、アンケート調査でよくある失敗例とその解決策について解説します。

目的が定まっていないアンケートは意味がない

目的があやふやなアンケートは、行う意味がありません。

多くの人がこれまで意識せずにアンケートを何度も作っていると考えられます。

たとえば、会社で行うイベントの出欠確認もアンケートの1つです。

こちらのアンケートを行う目的や収集したい情報は以下のようなものが挙げられます。

【収集したい情報】

  • 出席者:誰が出席するか、主役となる人の参加可否
  • スケジュール日程ごとの参加率

【目的】

  • イベントの最大化と予算を把握する

このような簡易的なものであれば、難しく考えなくてもアンケートを作れます。

しかし、顧客満足度・市場規模実態把握・認知度調査となると、上記のように必要となる情報や目的を収集するための質問作成の難易度が上がり、失敗することがよくあります。

【失敗例1】質問文・回答形式が目的に合っていない

設問ごとの文や回答形式が合っていなければ、対象者は質問の意図を理解できずに適切な答えを選べません。

以下のような質問文とならないように注意が必要です。

  • あらゆる解釈ができる文章
  • まわりくどい文章
  • 答えを誘導する文章

いずれも誤ったアンケート結果となるおそれを高めてしまうでしょう。

回答形式についても、知りたいことに合ったものを選ばなければ、適切な回答を得られません。

目的に合わせた文章・回答形式

アンケートの質問内容や回答形式の作成は、調査作成の重要なパートです。

きっちりと設問ごとに目的や意味を明確にして、内容や形式を検討しなければ、効果的なデータを集められません。

質問内容について考えておきたいことは、以下の通りです。

  • 質問によって得られること
  • 得た回答から何を判断したいのか

また、回答形式についても違いがあることを理解しておきましょう。

回答形式には以下のようなものが挙げられます。

  • 単一回答:当てはまるものを1つだけ選ぶ
  • 複数選択式:当てはまるもの全てを選ぶ
  • 記述式:対象者に自分の言葉で回答してもらう

回答形式ごとに得られる結果や回答の正確さが変わります。

そのため、目的や得たい結果に合わせて回答形式を設計しましょう。

【失敗例2】選択肢に漏れや重複がある

質問に対する答えを選択形式にすると、対象者はストレスを感じにくく、回答率を高められるでしょう。

しかし、選択肢に漏れや重複があると正しい回答結果を得られません。

たとえば「当店を利用するのはどんなときですか?」という設問に対し「特別な日、家族の希望、チラシを見たから、SNSで知ったから」との選択肢を示した場合、たまたま店の前を通りかかった人は正しい回答ができなくなるでしょう。

その結果として、回答者は似た回答を選ぶ・選択せず空欄のまま出すことにつながってしまいます。

選択肢の作り方「MECE」

MECE(ミーシー)とは「重複や漏れがない」ことを意味しています。

アンケート調査においては、設問ごとの選択肢に漏れがあると、調査対象者は当てはまる項目がないため、正しい回答ができなくなります。

先ほどの失敗例の場合、主要となる回答とこちらが想定できる選択肢を網羅したうえで「その他」の項目を加えて、記述回答できる欄を設けておくと回答に漏れがない状態を整えられます。

注意点としては、その他の回答が増えてしまわないように、主要・想定できる選択肢に抜けがないようにすることが重要です。

また、回答の重複についても解説すると、たとえば「1週間でどのくらい当店へ通っていますか?」という設問に対し、「1週間に1回、2回、3回以上、毎日」のような選択肢は「3日以上」と「毎日」が重複しており、回答者を迷わせてしまう原因です。

さらに、回答がぶれてしまい、正しい結果となりません。

【失敗例3】言葉選びが不親切

対象者がアンケートに答えたくなくなる瞬間があります。

それは、自分が理解できない言葉が多用されているような文章です。

特にアンケートを設計する担当者が、社内で日常的に使っているような用語は「誰でも知っている言葉」だと思い込み、使ってしまうことがあります。

このようなことを原因に、質問文が対象者にとって理解できない場合は適切なアンケート結果を得られません。

わかりやすい言葉を使う

アンケートの回答率を高めるポイントには、対象者に合わせてわかりやすい言葉を使うことも重要です。

聞き慣れない専門用語や業界用語などの使用には細心の注意を払いましょう。

対象者がこれらの言葉を使っても理解できると想定できる場合、文章に使っても問題ありません。

しかし、質問文のなかに理解できない言葉が1つでもあると、回答者はストレスを感じてしまいます。

ストレスが高まった状態だと、適当に回答するおそれが高まってしまうでしょう。

本意ではない回答が増えると適切な結果を得られないかもしれません。

このような事態を防ぐためにも、誰でもストレスなく理解できる言葉を使うように心がけましょう。

回答率を高めるためのポイント

  • 趣旨やお礼文を冒頭に書く
  • 誰でも理解しやすい質問文
  • 適切な選択項目
  • 選択項目の重複・漏れをなくす
  • 欲しい情報を得られる問いかけ文

まとめ

アンケート調査でよくある失敗例とその解決策について解説しました。

アンケート調査を計画する場合、調査対象者がいかにわかりやすいか・回答しやすいかに注目して内容を検討すると、目的に合った結果を収集できるでしょう。

今回は、回答率を高めるためのポイントについても解説しましたので、アンケートを作成するときの参考にしてみてください。

また、こちらは様々な市場を調査したデータを無料でダウンロード出来るリサーチ会社のサイトです。

どのようなアンケートにするとわかりやすいか参考にしてみて下さい。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

執筆者

光田直史

高校卒業後、地元の運送業界や不動産業界に従事し、以後8年をIT企業の製造部門で勤務。事業部長と内部監査室長も兼任した。
その経験を活かし、2020年よりライターとして活動開始。
ビジネス、金融、IT、マーケティング、不動産、農業など複数ジャンルでの記事執筆を手がけている。

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