ステルスマーケティングとは?規制の対象やステマにならないための注意点について

  • マーケティング

公開日:2023/12/07

更新日:2023/12/07

SNSの普及により、消費者は商品やサービスの情報を簡単に入手できるようになりました。

その一方で、広告であることを隠して商品やサービスを宣伝する「ステルスマーケティング」の問題も浮き彫りになってきています。

2023年10月には、ステルスマーケティングが規制の対象になりました。

この記事では、ステルスマーケティングが問題視されている理由や、法規制の対象、ステルスマーケティングにならないために事業者が注意すべきことを分かりやすく解説します。

ステルスマーケティングとは

ステルスマーケティングとは、商品やサービスについて、広告であるにもかかわらずその事実を隠して消費者に発信する行為を指します。

略して「ステマ」とも呼ばれます。

ステルスマーケティングには、以下のような手法があります。

  • 一般消費者や有名人に商品やサービスを無料で提供し、広告である事実を隠してその体験談をSNSやブログなどで投稿してもらう
  • メディア等に商品やサービスを貸し出し、広告である事実を隠してその紹介記事を掲載してもらう

ステマが問題視されている理由

広告であることを隠して消費者に対して発信するステルスマーケティングは、消費者が商品やサービスの本当の価値や特徴を理解できず、誤った判断を下してしまう可能性があるとして、問題視されています。

つまり、ステルスマーケティングによって、消費者は商品やサービスを自らの意思で選択できなくなり、企業の宣伝に操られてしまう可能性があるということです。

さらに、ステルスマーケティングによって競合他社との公正な競争が妨げられてしまう可能性があります。

2023年10月からステマは規制の対象に

このような点がステルスマーケティングの問題点として挙げられている中で、2023年10月1日より景品表示法が改正され、ステルスマーケティングが規制の対象となりました。

つまり、広告である旨を隠して商品やサービスの情報を発信する行為は、不当表示として禁止されています。

改正された景品表示法では、一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である場合、それが広告であることを明らかにすることが義務付けられています。

規制の対象となるもの

消費者庁によると、景品表示法で規制されるのは「一般消費者が事業者の表示であることを判別することが困難である表示」とされています。

つまり、消費者がぱっと見て「これは広告だ」と判別することが難しい表示は、規制の対象となります。

具体的には、以下のようなものが法規制の対象となります。

  • 一般ユーザーやインフルエンサー等に商品やサービスを無料で提供し、その感想をSNSに投稿するよう依頼する行為

  • Amazonや楽天市場などのネットショップで、いわゆるブローカー(レビュー等をSNS等において募集する者)や商品を購入した人に依頼し、レビューを通じて商品の紹介をするよう促す行為
  • 事業者がアフィリエイトプログラムを行う際に、アフィリエイターに委託して自らの商品やサービスの紹介をしてもらう行為
  • 競合他社の商品やサービスを貶める口コミを他の事業者に依頼して投稿してもらう行為
参考:消費者庁「令和5年10月1日からステルスマーケティングは景品表示法違反となります。」

また、対象となるのは「事業者だけ」となっており、企業から広告・宣伝依頼を受けたインフルエンサー等の第三者は、規制の対象とはなりません。

ステルスマーケティングにならないために事業者が注意すべきこと

ステルスマーケティングにならないためには、以下の点に注意する必要があります。

  • 広告である旨を明確に表示する
  • 依頼するユーザーやインフルエンサーに広告であることを明確に伝える
  • 投稿内容を事前に確認する

特に2023年10月1日以降は、広告である旨を明確に表示することが必須となります。

また、インフルエンサーに広告であることを明確に伝えることで、インフルエンサー側も広告であることを明記するなどの配慮をしてくれる可能性が高まります。

さらに、投稿内容を事前に確認することで、法令違反や消費者の誤解を招くような内容がないかを確認することができます。

ステルスマーケティングは消費者の判断を誤らせる可能性があるため、事業者は注意が必要です。

まとめ

ステルスマーケティングは消費者の誤解を招き、商品やサービスの評価を歪めてしまう可能性があります。

こういった事態が問題視され、2023年10月1日より、景品表示法が改正されステルスマーケティングは不当表示として規制されることになりました。

事業者は消費者の誤解を招くような行為に注意し、適切な広告を行うことが求められています。

今回紹介した注意点をふまえて、事業者は知らない間にステルスマーケティングを行わないようより一層注意が必要です。

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執筆者

マーケティングプラスワン

Marketing+Oneの編集チームです。
広告代理店である株式会社HeartFullの広告担当者、メディア担当者、人材サービス担当者たちがサイト運営に携わっています。
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