SNSでの投稿は、ただ日常的に発信するだけではなかなかユーザーの反応を得にくいものです。そこで役立つのが「モーメントカレンダー」です。これは季節や記念日、世間で話題になりやすいイベントを整理したカレンダーで、投稿のきっかけを作るだけでなく、ユーザーとの接点を自然に増やすことができます。
本記事では、2025年10月から12月にかけての注目イベントと過去の投稿事例を紹介します。
Xモーメントカレンダーの概要と活用方法
Xモーメントカレンダーとは、X上でユーザーの関心が高まる「モーメント=特定の出来事や季節的なタイミング」に着目し、SNS投稿のタイミングやテーマを設計するためのカレンダーです。
たとえばバレンタインやハロウィン、クリスマスといった誰もが知る行事から、「猫の日」や「推しの日」といったSNS特有の盛り上がりを見せる記念日まで幅広く網羅されています。これを活用することで、日常的な商品訴求にとどまらず、ユーザーの共感や参加を得やすいコンテンツを作ることができます。
コンテンツ作りへの活用方法
重要なのは「イベントに合わせてどう自社ブランドと関連付けるか」です。単なる挨拶投稿に終わらせず、参加型キャンペーンやユーモアを交えた発信にすることで、大きな反響につながります。上手く活用することで投稿のきっかけを作るだけでなく、ユーザーとの接点を自然に増やすことができます。
また、年間の投稿計画を立てる際にこのXモーメントカレンダーを活用することで、事前にキャンペーンやクリエイティブ制作の準備ができ、より戦略的なSNS運用が可能となります。季節ごとの盛り上がりを見越して準備しておけば、限られたリソースでも効率的に成果を上げることができるでしょう。
【25年10~12月】Xモーメントカレンダーの注目イベント
年末にかけては消費意欲が高まり、SNSの利用時間も増える傾向にあります。この時期のモーメントを押さえておくことで、フォロワーの興味を引き、購入やサービス利用につなげるチャンスを広げられます。
ここからは10月から12月の注目イベントを取り上げ、それぞれに適した投稿の方向性を見ていきましょう。
10月27日【世界新記録の日】
10月27日は「世界新記録の日」とされ、世界各地でスポーツや文化、科学分野における記録更新が話題になるタイミングです。SNS上では驚きや称賛を共有しやすいテーマのため、投稿との親和性が高い記念日といえます。
ターゲット層としては、エンタメやスポーツに敏感な若年層はもちろん、数字や「世界一」といった表現に引きつけられる幅広い層にリーチできます。ハッシュタグは「#世界新記録の日」「#世界一」「#記録更新」などが考えられます。
投稿に動画やユニークな画像を添えるとインパクトが強まります。ユーザーが思わずリポストしたくなる仕掛けを意識しましょう。
10月31日【ハロウィン】
10月の最大イベントといえばハロウィンです。仮装やお菓子、イベント参加など楽しみ方が多様なため、幅広い業界で活用できます。
飲食店であれば限定メニューを紹介したり、アパレルであれば仮装コーデを提案したりできるでしょう。ターゲット層は若年層を中心に幅広く、「#ハロウィン」「#ハロウィンコーデ」などの定番ハッシュタグと組み合わせることで自然に参加できます。写真や動画で視覚的に楽しませることが特に重要です。
11月4日【いい推しの日】
SNSらしい盛り上がりを見せるのが「いい推しの日」です。ファンが自分の“推し”を紹介する投稿が多く、エンタメ業界やキャラクターコンテンツを持つ企業には大きなチャンスです。
ユーザーに「推しアイテム」や「推しキャラクター」を共有してもらう企画を実施すれば、参加型コンテンツとして拡散されやすくなります。ハッシュタグは「#いい推しの日」「#私の推し」といったフレーズが効果的で、ターゲットは10〜30代のSNSアクティブ層が中心となるでしょう。
この日はエンタメ業界に限らず、幅広い分野で応用が可能です。美容ブランドなら「推しコスメ」をテーマにユーザー投稿を促し、飲食店なら「推しメニュー」を紹介する企画に展開できます。アパレルであれば「推し活」におすすめのコーデやグッズを打ち出しやすく、ユーザーが自然に自分の愛用品を共有したくなる仕掛けを用意できます。
日常的な商品訴求に比べ、ユーザーが自発的に参加してくれる点が「いい推しの日」の最大の強みといえるでしょう。
11月28日【ブラックフライデー】
アメリカ発の大規模セールイベントとして、日本でも定着しつつあるブラックフライデーは、小売業やECサイトにとって絶好の販促タイミングです。
割引や限定商品を紹介するだけでなく、タイムセールやクーポン配布といった参加型の要素を加えるとエンゲージメントが高まります。
12月【クリスマス】
12月最大のイベントであるクリスマスは、ほぼすべての業界で活用可能なテーマです。ギフト提案や限定商品紹介、イルミネーションやパーティーシーンの演出など、多様な切り口で訴求できます。
特に家族やカップル、友人同士といった幅広い層に向けたメッセージが効果的で、「#クリスマス」「#クリスマスプレゼント」「#MerryChristmas」といった定番タグを添えると拡散力が高まります。
12月13日【大掃除の日】
年末に向けての大掃除は、生活雑貨や清掃関連商品のPRに最適です。掃除道具の使い方を紹介する短い動画や、掃除のビフォーアフターを見せる投稿は実用性が高く、多くのユーザーに共感されます。
ターゲットは主婦層や一人暮らしの若者など幅広く、「#大掃除」「#年末準備」といったタグが活用できます。
12月下旬【年末~大晦日】
年末は「一年の振り返り」や「新年の準備」に関する投稿が増える時期です。ブランドとしての一年を振り返るまとめ投稿や、ユーザーに「今年一番の思い出」を共有してもらう企画は高いエンゲージメントを得られます。
「#2025年を振り返る」「#年末の過ごし方」といったタグを加えることで、多くのユーザーにリーチできます。「スタッフが選ぶ今年のベスト投稿」といった企画も人気を集めるでしょう。
【10~12月版】実際の投稿で見るXモーメントカレンダーの活用事例
最後に、企業アカウントが実際にどのようにXモーメントカレンダーを活用して投稿していたのか、昨年の投稿事例を紹介します。自社アカウントでも活用できるアイデアのヒントとして、参考にしてみてください。
10月27日【世界新記録の日】のポスト
JRA-VAN公式アカウントでは10月27日の #世界新記録の日 に合わせ、
「そして今日は天皇賞(秋)の当日ですが、この大舞台で芝2000mの大記録を叩き出した名馬といえば?」
と投稿し、およそ30万以上のビューを獲得しました。
この投稿では、ユーザーがリプライで回答する形で参加でき、記録というテーマに沿った盛り上がりが生まれました。
11月4日【いい推しの日】のポスト
北海道コカ・コーラ【公式】アカウントでは11月4日の #いい推しの日 に、
「この機会に『推し』への想いをみんなと共有しませんか? あなたの推しと一緒にコカ・コーラ製品を撮影し #コカ・コーラ推し をつけて投稿」
と案内し、多数のリプライを獲得しました。
単なる告知ではなく、ユーザーが自発的に写真を投稿したくなる仕掛けを設けることで、拡散や参加を促しています。
12月13日【大掃除の日】のポスト
テスコム【公式】アカウントは12月13日の #大掃除の日 に、
「本日は大掃除の日です🧹 以下のお手入れも取り入れてみてください!!
ヘアドライヤーのフィルター
カールドライヤーのブラシ
低温コンベクションオーブンのパンくずトレイ」
と自社製品のPRを含めつつ実用性のある投稿をポスト。
生活に役立つ情報を提供することで、共感を得ながら参加を促しています。
まとめ
Xモーメントカレンダーを活用することで、日々の投稿に戦略的な軸を持たせることができます。10月から12月は特にイベントが豊富で、特に消費意欲が高まりやすい時期です。
SNSならではの記念日から、ハロウィンやクリスマスといった大規模イベントまで、幅広く取り入れることでブランドの認知拡大やファンづくりにつながります。ぜひモーメントカレンダーを活用し、フォロワーとのつながりを強めるきっかけにしてください。

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