【2025年8月号】主要Web広告媒体のアップデートまとめ|SEO情報も!

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公開日:2025/08/01

更新日:2025/08/01

“Monthly Media Update” は、Web広告やSNSなど、各媒体の直近のアップデート情報や仕様変更をまとめてお届けする月刊シリーズです。

2025年8月号では、Yahoo!広告の計測タグと新コンバージョンAPIの導入、LINE広告でのセグメント追加、法人向け共通ログイン「ビジネスID」の開始など、Yahoo!広告関連の情報を中心にピックアップしています。さらに、番外編としてSearch ConsoleやGoogleトレンドなどSEOに関わる最新機能の紹介も。

運用担当者が知っておきたいポイントをわかりやすく整理しましたので、情報のキャッチアップにぜひお役立てください。

【YDA】「ビューアブルインプレッション数の最大化」が正式版に

2025年7月3日、YDA(Yahoo!ディスプレイ広告(運用型))の「ブランド認知」キャンペーンにおいて、入札戦略「ビューアブルインプレッション数の最大化」が正式リリースされました。これまではβ版として一部広告主に提供されていた機能でしたが、正式導入により、視認性を重視した広告配信が本格的に可能となりました。

ビューアブルインプレッションとは

ビューアブルインプレッションとは、ユーザーの画面上に広告の50%以上が1秒以上表示された場合にカウントされる指標です。視認性が確認されたうえで発生したクリックは「ビューアブルクリック」と呼ばれ、広告の効果をより正確に測定するために活用されます。

また、今回のアップデートでは、「ビューアブルインプレッション数の最大化」が最適化スコアの対象となる入札戦略にも加わりました。広告管理ツールやキャンペーンエディター、Yahoo!広告APIにも対応しており、より効率的な運用が可能となります。

参考:LINEヤフーforBusiness「【ディスプレイ広告(運用型)】「ビューアブルインプレッション数の最大化」の正式リリースと予算下限変更のお知らせ」

【YDA】計測タグと新コンバージョンAPIを提供開始

2025年6月30日、YDA(Yahoo!ディスプレイ広告)において、新たな計測タグとコンバージョンAPIの提供が開始されました。これらは現時点でディスプレイ広告でのみ利用可能ですが、今後は他のサービスでも対応が予定されています。

計測タグは、LINEヤフーの各種サービスにおけるパフォーマンスを一元的に計測できるよう設計されており、1つのタグで複数の目的(コンバージョン測定、オーディエンスリスト蓄積など)に対応可能です。従来は目的ごとに異なるタグを設置する必要がありましたが、タグ管理の簡素化と精度向上が期待されます。

なお、既存のコンバージョン測定タグやサイトリターゲティングタグなども引き続き利用できますが、今後新たにコンバージョン計測を行う場合には、新しいタグの利用が推奨されています。

新コンバージョンAPIは、計測精度と最適化が向上

新しいコンバージョンAPIは、各種ブラウザーのセキュリティ強化や広告ブロッカーの影響を受けにくい設計となっており、より正確な広告効果の把握と最適化が可能になります。

新APIでは「line_uid」などのパラメータ連携も可能となり、個別ユーザーに紐づいた精度の高い計測が実現。これにより、従来よりも一歩進んだコンバージョン分析やオーディエンス戦略が展開できます。

参考:Yahoo!広告「【ディスプレイ広告】計測タグと新しいコンバージョンAPIの提供開始について」

【LINE広告】新たに104のセグメントが追加

2025年7月にLINE広告のターゲティング機能をアップデートし、Yahoo! JAPANの共通オーディエンスに基づくセグメントを新たに104項目追加しました。これにより、広告配信の精度と自由度が大幅に向上し、より戦略的なアプローチが可能になります。

今回追加されたのは、以下の3カテゴリーに分類されるセグメントです。

  • 興味関心:68項目
  • 購買意向:19項目
  • 属性・ライフイベント:17項目

これまでのセグメントよりも細かく分類されており、商品やサービスのターゲットに対して、よりパーソナライズされた訴求が行えるようになります。LINE広告を活用する際は、新たに追加されたセグメントを活用して、配信戦略の見直しやターゲット精度の向上を検討してみましょう。

参考:LINEヤフーforBusiness「LINE広告アップデート情報 2025年7月 ターゲティングに使える104項目のセグメントを追加!」

【LINEヤフー】法人向け共通ログイン「ビジネスID」提供開始

2025年6月30日、LINEヤフー株式会社は、法人向けサービスにおけるログインIDの統合を目的として、「LINEビジネスID」の名称を「ビジネスID」に変更し、共通のログインIDとしての提供を開始しました。これにより、Yahoo!広告やLINE公式アカウント、LINE広告など、複数の法人向けサービスを1つのIDで一元管理できるようになります。

必要な対応と手続き

「Yahoo! JAPANビジネスID」でログインしていた法人向けサービスに「ビジネスID」でログインするためには、今後企業側で統合作業を行う必要があります。

「Yahoo! JAPANビジネスID」を利用している企業は、2025年7月23日以降、設定画面から「LINEビジネスID」と「Yahoo! JAPANビジネスID」の統合作業を行えるようになります。

対象サービス

1. 「LINEビジネスID」でログインしているサービス

以下のサービスは、すでに「ビジネスID」への統合対象となっています。

  • LINE公式アカウント
  • LINE広告
  • ビジネスマネージャー
  • LINEヤフーマーケティングキャンパス など

2. 「Yahoo! JAPANビジネスID」でログインしているサービス

Yahoo!広告を皮切りに、広告サービスから順次「ビジネスID」への統合が進められます。

  • Yahoo!広告
  • その他、順次対象を拡大予定

参考:LINEヤフー「LINEヤフー、法人向けサービスの共通のログインIDとして本日より「ビジネスID」の提供を開始」

【番外編】SEO最新動向—Google2025年6月コアアップデート

ここからは番外編として、Web広告媒体以外のテーマで最新情報をお届けします。まずは、SEO関連のコアアップデートに関する情報です。

Googleは、2025年6月30日より実施していた検索アルゴリズムのコアアップデートを、7月17日に完了したと発表しました。コアアップデートは年に数回行われる大規模なランキングアルゴリズムの更新で、今回も検索結果に大きな変動が確認されています。

2025年2回目のコアアップデートであり、Similarwebの調査によると、今回のコアアップデートは2024年8月と2023年11月以来、最も変動が大きかった大規模なコアアップデートとなりました。今回のアップデートは、過去のコアアップデートで影響を受けたサイトの中には回復傾向を示す例もあり、Googleが旧来の有益コンテンツ評価を再調整している兆候ともとれます。

検索品質向上を目的としたアップデートは引き続き今後も継続されます。短期的な順位変動に一喜一憂せず、長期的にユーザーの課題を解決するコンテンツ設計を心がけていきましょう。

【番外編】Search Consoleに「分析情報」が新登場

2025年7月、GoogleはSearch Consoleに新たなレポート「分析情報」を追加しました。この新機能は、これまで独立ツールとして提供されていた「Search Console Insights」に代わるもので、Search Console本体に統合された点が最大の変更点です。

「分析情報」レポートは、ウェブサイト全体の検索パフォーマンスを簡潔に把握できるダッシュボードのような存在です。特に、解析初心者向けに設計されており、複雑なフィルターやディメンション操作なしで、重要な指標の概要をすばやく確認できます。

確認できる項目

分析情報レポートには、以下のようなデータが集約されています。

  • サイト全体のクリック数
  • サイト全体の表示回数
  • クリック数が多いページ
  • クリック数が増加傾向・減少傾向にあるページ
  • サイトのアクセスにつながったクエリ
    • トップクエリ
    • 増加傾向のクエリ
    • 減少傾向のクエリ
  • トラフィックの国別分布
  • 上位のトラフィックソース

このように、直近のトラフィック変化や注目すべき検索キーワードの動きを、手軽に把握できます。あくまでもトラフィックの全体傾向をざっくり把握したい人向けと言えるでしょう。GA4のように詳細分析を行いたい方や、複雑なセグメントで検証したい方には機能不足に感じるかもしれません。

2025年7月時点では段階的に導入されており、今後数週間以内にすべてのアカウントで利用可能になる見込みです。まずは一度開いてみて、自分のサイトのトラフィック傾向を確認してみるとよいでしょう。

参考:Google検索セントラル「新しい Search Console Insights レポートはこちら」

【番外編】GoogleトレンドAPI(アルファ版)が公開

2025年7月24日、Googleは検索動向を把握できる「Googleトレンド」に対して、新たにAPIのアルファ版を公開したと発表しました。これまではウェブ上でしか確認できなかった検索トレンドデータに、API経由でもアクセスできるようになります。

GoogleトレンドAPIでは、最大5年間(1800日分)の過去検索データを取得可能です。データの集計単位も、日次・週次・月次・年次と幅広く選べるとのこと。また、地域ごとの分析にも対応しており、都道府県、州、地域レベルでのデータ取得が可能です。

これにより、研究者や開発者、企業のマーケティング担当者がトレンドデータを柔軟に活用できる環境が整うことが期待されます。

現時点ではアルファ版のみ。今後の展開に注目

今回公開されたAPIはアルファ版であるため、機能や仕様が今後変更される可能性があります。また、利用には申請が必要とされており、対象も研究機関や開発者に限定される場合があります。ただし、今後正式リリースに向けて対象者が拡大されることが予想されており、トレンドデータを活用したマーケティングやコンテンツ戦略の可能性は大きく広がります。

SEOやWebマーケティングに携わる担当者にとっても、検索ボリュームの裏側にあるユーザーの関心の動きをより精緻に捉えられる手段となるでしょう。今後の正式版公開や進展も注目しておくべきトピックです。

参考:Google検索セントラル「Google トレンド API(アルファ版)のご紹介: 検索トレンドデータへの新しいアクセス方法」

まとめ

7月は、広告配信の最適化・計測精度の向上を支援するアップデートが見られました。Yahoo!広告ではビューアブルインプレッションの最適化が正式導入され、LINE広告ではターゲティング精度のさらなる強化が図られています。また、Search Consoleの「分析情報」機能やGoogleトレンドAPIの公開など、SEO領域でも注目の動きが見られました。

自社の広告運用・コンテンツ戦略を見直すヒントとして、ぜひ今回の内容をご活用ください。Marketing+Oneでは各媒体のアップデート・最新情報を定期的にお届けしています。引き続き最新情報をお見逃しなく、効果的な広告運用を目指しましょう。

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執筆者

マーケティングプラスワン

Marketing+Oneの編集チームです。
広告代理店である株式会社HeartFullの広告担当者、メディア担当者、人材サービス担当者たちがサイト運営に携わっています。
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