2013年から不動産価格は上昇の一途を辿っています。
しかし、地方と都市部では大きな差があり、不動産市場を一括りにして考えることは非常に難しい状況です。
この記事では、市場調査などをもとに、今後の不動産市場の動向やトレンドについて解説します。
この記事の内容
不動産業界の市場動向
2021年の不動産価格は全体として上昇基調にありました。
不動産価格の上昇は2013年より続いています。
特に首都圏では、中古物件の成約価格が大きく上昇してます。
これは、新型コロナウィルスの影響から住宅需要が高まったことが大きな要因だといえるでしょう。
しかし、成約価格は上昇していますが、供給数は減少傾向にあります。
このことから、住宅を買いたくても買えなかった人も多かったと推測できるでしょう。
2022年の市況動向
2022年の市況動向については、2021年に引き続き上昇すると見られています。
特にマンションの不動産価格指数は高い状況にあり、今後もこの傾向が続くと考えられるでしょう。
また、需要の二極化も顕著になっています。
郊外にあるテレワークしやすい住宅と、都心部にある中古物件のいずれも価格は上昇傾向です。
一般向け以外にも、ビジネス用途としてのシェアオフィスや区分所有のオフィスに注目が集まり、新たな需要が生まれた1年だといえるでしょう。
参考:不動産価格指数、住宅は前月比 1.2%上昇、商業用は前期比 0.7%上昇
【2022年】不動産業界のトレンドは?
新型コロナウィルスの影響が大きかった2021年から、2022年は不動産に対する考え方や需要が変容した年となりました。
ここでは不動産業界のトレンドについて、以下の3つに分けて解説します。
- 地方・都市の二極化
- オフィス需要の減少
- 部屋数へのニーズ
いずれもコロナ禍の影響から派生したトレンドともいえるため、理解を深めておくとよいでしょう。
1.地方・都内の二極化
コロナ禍以降、地方と都市の間で不動産需要の二極化が続いています。
地方では、少子高齢化や人口減少などの課題が顕著になり、不動産がなかなか売れない状況となっているのが実情です。
その一方、都市部では東京を中心に不動産価格の高騰が続いています。
実際に2021年の首都圏新築マンションは、バブル期の価格を更新しており、中古マンションにおいても、売りに出すとすぐに買い手が付く状況です。
これらのことから、地方と都市では不動産の需要・販売傾向に大きな違いがあるため、業界として一括りに理解できない要因でもあります。
2.オフィス需要の減少
テレワークの普及により、オフィス物件の需要が減少しています。
企業のなかには、コロナ収束後もテレワークを継続する考えを明らかにしている場合もあり、今後働き方のひとつとして定着するかもしれません。
実際に、オフィスの賃貸契約を解除する企業も増えており、2023年以降には大きく需要が減退する可能性があります。
3.部屋数へのニーズ
これまでの物件選びでは、部屋数よりもアクセスのよさが重視されてきました。
こちらについても、新型コロナウィルスの影響からテレワークできるスペースを求めるニーズが高まったことが要因といえるでしょう。
実際にこれまで住んでいた都市部の住まいを手放し、郊外へと移住する人が増えています。
また、首都圏の住宅価格高騰も原因かもしれません。
これは2021年の東京都の人口が26年ぶりに減少したことから推察できます。
東京への一極集中は続くと考えられますが、時代の変化に伴い、新しい生活スタイルが生まれるきっかけとなるかもしれません。
まとめ
不動産業界の市場動向やトレンドについて解説しました。
2022年は、新型コロナウィルスの影響から、テレワーク需要やライフスタイルに関する消費者の意識が大きく変化した1年だったといえるでしょう。
また、ビジネス需要や地方との格差にも変化が見られることから、業界として一括りにするのではなく、セグメントごとの傾向を理解することが重要です。
ポイントを理解して販売施策へと活かしてみましょう。
最後に、最近一軒家を購入した方に購入に至るまでのエピソードをインタビューした動画をご紹介します。
個人の住宅購入意識が気になる方は是非ご覧ください。
⇒ 家庭内における購買意思決定に関するインタビュー「住宅編」
最後までお読みいただきありがとうございました