【日本史勉強法】戦国時代の流れと試験対策のコツ

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公開:2023/04/18

更新:2023/04/18

応仁の乱の後も室町幕府は存続していましたが、各地で実力を蓄えた戦国大名(せんごくだいみょう)の登場により、およそ100年にわたる戦国時代が始まります。

多くの武将が休むことなく戦い続ける時代であり、ポイントをつかむのが難しいかもしれません。

しかし中心になるのは織田~豊臣~徳川という流れと、戦国という時代背景についてでしょう。

ここでは前期・中期・後期に分けて戦国時代を見てみましょう。

戦国時代の背景

室町幕府の影響力が弱まると、各地方では守護大名(しゅごだいみょう)国人(こくじん)たちが独自の勢力を築きます。

それがやがて戦国大名として自立するのですが、戦国大名になったのは主に以下のような人々でした。

・守護 → 守護大名 → 戦国大名

・守護代(守護の補佐役)→ 戦国大名

・国人 → 戦国大名

・その他

戦国時代に入るころにも、守護と守護代のような主従関係はありましたが、それは鎌倉時代の将軍と御家人のように絶対的なものではなく、実力次第では上の立場の者に取って代わることも可能でした。

これが下剋上(げこくじょう)と呼ばれる社会構造です。

戦国時代に入ると、それぞれの大名は独立した領地を持つようになり、同盟関係を結ばない限り、他の大名はすべて敵でした。

そのため隣接する大名間では領地を巡る争いが起き、他者の領地を侵略することが戦国大名の存在意義の1つになったのです。

戦国時代前期の流れ

戦国時代がいつから始まるのか、明確な定義は難しいのですが、1493年に明応の政変(めいおうのせいへん)というクーデターがあり、当時の管領だった細川政元(ほそかわ まさもと)が、軍事的な力で将軍を交代させました。

この事件が戦国時代の幕開けだという説が、現在では主流になっています。

戦国時代前期は多くの戦国大名が割拠して、まだそれほど広くない領地を維持しながら、少しずつ他者を侵略して成長する時期でした。

戦国前期の主な有力大名を挙げてみましょう。※以下は主な領地

北条早雲(ほうじょう そううん)※武蔵

斎藤道三(さいとう どうさん)※美濃

毛利元就(もうり もとなり)※長門・周防

他にも数多くの戦国大名が存在しましたが、前期の代表はこの3人を覚えておけば十分でしょう。

多くの大名は武蔵や美濃のように1国の領主でしたが、毛利家は例外的に複数の国を支配していました。

戦国前期の覇者は、毛利氏と考えてもよいでしょう。

戦国時代中期の流れ

16世紀の半ばになると、戦国時代を代表する武将たちが次々に登場します。

まずは主な戦国大名を挙げておきましょう。

それぞれの大名が生まれた年を基準に並べてみます。

松永久秀(まつなが ひさひで)※大和

北条氏康(ほうじょう うじやす)※武蔵

今川義元(いまがわ よしもと)※駿河・遠江

武田信玄(たけだ しんげん)※甲斐・信濃

三好長慶(みよし ながよし)※和泉・阿波

上杉謙信(うえすぎ けんしん)※越後

織田信長(おだ のぶなが)※尾張

徳川家康(とくがわ いえやす)※三河

浅井長政(あざい ながまさ)※近江

この時期には周囲の大名を倒して、広大な領地を有する大名が増えてきました。

その中で最大の勢力を誇っていたのが武田信玄でした。

それに匹敵する勢力が今川義元で、やや遅れて上杉謙信が登場します。

彼らがしのぎを削った、年代にすると1560~1570年ごろが、戦国時代のピークと考えてよいでしょう。

まだ室町幕府は名目上残っていましたが、では信玄や謙信のような最大勢力は、幕府を倒して自ら新しい幕府を開くことを考えなかったのでしょうか?

真実を知ることはできませんが、彼らの行動軌跡を追ってみると、日本を統一するまでの野望は持っていなかったようです。

戦国時代後期の流れ

1560年の桶狭間の戦い(おけはざまのたたかい)が、戦国時代後期の流れを決定づけました。

この戦いでほとんど無名に等しかった織田信長が、一躍歴史の中心へととび出します。

信長が信玄や謙信と違っていた点は、室町幕府に代わる統一政権の確立を計画していたと思われることです。

信長は自国の尾張から、京都に向かって領地の拡張を図りました。

さらに上洛(じょうらく)して京都で天皇と会見し、朝廷を軍事的・経済的にバックアップすることを約束しています。

信玄も謙信も上洛を果たしていますが、朝廷とのパイプを太くするという行動には出ていません。

結局、武田氏、今川氏、斎藤氏、浅井氏、松永氏、三好氏など、当時を代表する有力大名を滅ぼし、さらに室町幕府まで滅ぼした織田信長が、事実上戦国時代を終わらせたと言ってもよいでしょう。

それに続く豊臣~徳川の政権は、信長の存在なくしては生まれなかったと考えられます。

テストではここがポイント!

およそ100年間の戦国時代は、日本が再び小国が争う古代に逆戻りした時代で、それぞれに分国法(ぶんこくほう)という独自の法律を定めていた戦国大名は、それぞれが1つの国の国王でした。

その中でも特に有力な大名については、その名前と領地(旧国名)を覚えておきましょう。

当時の勢力地図を参考にして、頭の中で戦国時代を映像化してみてください。

また、室町時代の社会がどのように変化して戦国の世になったのか、時代背景と流れを整理しておきましょう。

それぞれの大名がどうやって自国を経営していたか、産業や経済にも目を向けてまとめておくと、得点アップにつながるかもしれません。

まとめ

歴史の勉強が得意になる近道は、歴史に興味を持つことです。

誰でも好きなことには夢中になりますが、興味がないことに対してはモチベーションが上がりません。

歴史に興味を持つためには、歴史上の人物を好きになることが非常に効果的です。

この戦国時代には、魅力的な人物が数多く登場します。

その中からまずは誰か1人を好きになる。

それからその人物について本を読んだり、インターネットで調べたりしてみます。

そのうちに興味が徐々に広がって、歴史そのものがどんどん面白くなって行くわけです。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

執筆者

takeshi suzuki

学生時代より家庭教師や塾講師を経験、大学卒業後も同じく教育業界にて勤務中。
その経験を活かし、2021年よりライターとしても活動開始。
受験や試験勉強などの記事執筆を手がけている。

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