Meta広告の合算イベント測定はなぜ必要？設定の手順や注意点を解説

Meta広告では合算イベント測定という機能があります。

企業でマーケティングを担当している人の中には、どのような機能なのかよく分からない人もいるかもしれません。

これまで合算イベント測定を設定せずに広告運用していた人もいるでしょう。

本記事ではMeta広告の合算イベント測定について、設定方法や注意点などを中心に解説していきます。

合算イベント測定とは

合算イベント測定は、自社で運営しているWebサイトにアクセスしたFacebook・Instagramユーザーのトラッキングを行える機能です。

トラッキングにより取得した情報を元にして広告配信が行われます。

ただし、取得できる情報は十分ではありません、最低限の情報にとどまります。

合算イベント測定が利用される理由

合算イベント測定の機能が利用される理由は、Apple社のプライバシーポリシーが関係しています。

以前まではATTによるデータのトラッキングが可能でした。

しかしiOS14.5のリリース以降は、トラッキングをするのにユーザーの許可が必要になりました。

そして、iPhoneユーザーのうちトラッキングを許可するのは半数程度です。

従来までのATTによるトラッキングでは、広告配信のための十分なデータが得られません。

そのため、代替手段として合算イベント測定という機能が利用されるようになりました。

合算イベント測定にはドメイン認証が必要

合算イベント測定の設定に先立ってドメイン認証を行う必要があります。

ドメイン認証が必要な理由

合算イベント測定はドメイン単位で設定する仕組みです。

そして、自らが所有し管理権限を有しているドメインのみ設定できます。

対象とするWebサイトの管理権限や所有権を有していることを証明するため、ドメイン認証が必要です。

ドメイン認証の手順

ビジネスマネージャーの3本線から「ビジネスの設定」の項目に入り、「ブランドセーフティ」「ドメイン」と進みましょう。

それから「追加」をクリックし「新しいドメインを作成」をクリックします。

「あなたのドメイン」のところに、認証したいドメイン名を入力しましょう。

そうすると、追加したドメイン名が「未認証」と表示された形で一覧に出てくるので、選択します。

ドメイン認証の方法が3つ表示されますが、「HTMLファイルアップロード」がもっとも簡単なため、選択しましょう。

そうすると、HTMLファイルをダウンロードできるようになります。

そして、HTMLファイルをWebサイトのルートディレクトリーにアップロードしましょう。

その後に「認証する」をクリックすると認証されて、合算イベント測定を設定できるようになります。

合算イベント測定を設定する方法

合算イベントを設定する際の手順を見ていきましょう。

イベントを追加する手順

合算イベント測定を設定する際には、ビジネスマネージャーの3本線から「イベントマネージャー」の項目に入ります。

それから「データソース」の項目へと進みましょう。

ピクセルを選択してから、右側にある「概要」をクリックし「合算イベント測定」「ウェブイベントを設定」と進みます。

認証済みのドメインが表示されるため、選択してから「イベントを管理」をクリックして「編集」をクリックしましょう。

次に「イベントを追加」をクリックし「カスタムコンバージョン」か「対象のピクセル」のどちらかを選択します。

イベントがいくつか表示されるため、設定したいものを選択して「適用」をクリックしましょう。

さらにイベントを追加したいときには、同じ手順で8個まで追加できます。

優先順位の設定

「イベントを追加」をクリックすると既に追加されているイベントがあれば、一覧になって表示されます。

一番上がもっとも優先順位が高く、下に行くにつれて低くなるという具合です。

イベント名の左側の部分をクリックすると、位置を入れ替えられるため、設定したい優先順位の順に並べましょう。

「適用」をクリックすると確定します。

また、優先順位の設定は商品の購入などゴールをもっとも上にして、ゴールから遠いイベントほど下にするのが基本です。

合算イベント測定を利用する上での注意点

Meta広告で合算イベントを設定する際には、次のような点で注意が必要です。

サブドメインでの設定はできない

Meta広告でドメイン認証を行えるのはメインドメインのみです。

サブドメインを使用しているWebサイトの場合にもトップドメインで認証する必要があります。

また、8個までのイベントを追加できますが、メインドメイン単位で判断される仕組みです。

そのため、サブドメインを使用しているWebサイトでは設定できない場合もあります。

カスタムイベントの設定は非対応

合算イベント測定の仕様ではカスタムイベントの設定には対応していません。

標準イベントのみで利用する必要があります。

優先順位の頻繁な変更は控える

イベントの優先順位を変更すると、その後72時間は広告の配信が停止されます。

そのため、あまり頻繁に優先順位を変更するのは機会損失につながる可能性があり、望ましくありません。

できるだけ変更せずに済むように設定しましょう。

まとめ

Meta広告の合算イベント測定は、iOS14.5以上を利用しているiPhoneユーザーに適切に広告配信できるようにするための機能です。

利用するには、Webサイトのドメイン認証をした上で、イベントを追加して優先順位を設定する必要があります。

やや手間がかかりますが、Meta広告を運用するのであれば、確実に設定しておきましょう。