Google広告とGA4のアトリビューションモデルの変更について

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公開日:2024/01/19

更新日:2024/02/05

アトリビューションモデル変更の概要

Googleは、2023年からGoogle Adsのいくつかのアトリビューションモデル、すなわち「ラストクリック」、「ファーストクリック」、「減衰」、「線形」を廃止すると発表しました。

Google広告のアトリビューションモデルとは、広告の成果をどのように広告ごとに評価するかというモデルのことです。

つまりユーザーが広告を目にしてからコンバージョンに至るまで、どの広告がどう貢献したのかを評価する設定のことです。

今までは

  • ラストクリック(コンバージョンに至る最後のクリックに100%の貢献度を割り当てるモデル)
  • ファーストクリック(コンバージョンに至る最初のクリックに100%の貢献度を割り当てるモデル)
  • 減衰(コンバージョンに至るまでの各クリックに、時間が経過するにつれて減衰する貢献度を割り当てるモデル)
  • 線形(コンバージョンに至るまでの各クリックに均等な貢献度を割り当てるモデル)

といったモデルがありましたが、今回これらのモデルが廃止となることが決定しました。

廃止の背景としてはいくつか考えられますが、まず1つは現代的なユーザーの検索行動に即していないという点が挙げられます。

現代のユーザーはスマートフォンの普及により、誰もが簡単にインターネットを閲覧することができるようになりました。

具体的にはSNSを見たり、ブラウザ上で検索して情報を探したり、動画プラットフォームにて動画を視聴したりできるようになりました。

それらの行動はユーザーひとりひとりで異なる上、ユーザーごとに価値観も異なるため、従来のアトリビューションモデルにあてはめて広告の効果を評価することが適切なのかという背景がございます。

そのため現代のユーザー行動から、成果につながった(=CVにつながった)広告を正確に評価するためには、各広告が「CVにどれだけ貢献したか」といういわゆる貢献度(ポイントのようなもの)で各広告を評価することが適切と考えられ出てきたのがデータドリブンモデルです。

もう一つは、広告主様のアトリビューションモデルの使用率をみると、DDA(データドリブン)モデルが最も使用されており、今回廃止となるアトリビューションモデル(ラストクリック・ファーストクリック・減衰・線形)は使用率が低いということです。

そのため今回廃止という流れに至っております。

アトリビューションモデル廃止による影響

従来のアトリビューションモデルを使用している広告主様はアトリビューションモデルを変更をする必要がございます。

どのモデルに変更するかによりどう影響するかが変わります。

ここではGoogleの推奨とされているDDA(データドリブン)に変更した場合の主な影響をについて記します。

DDA(データドリブンアトリビューション)は、コンバージョンに至るまでのユーザーの行動を追跡し、その貢献度を評価する手法です。

DDAは、従来のアトリビューションモデルよりも正確な貢献度を算出することができ、従来よりも各広告・キーワードのCVへの貢献度をより正確に割り当てることができるモデルです。

DDAのメリットとしては、従来のアトリビューションモデルよりも正確な貢献度を算出できるので、成約率の高いキーワードや広告クリエイティブ、キャンペーン、セグメント等を把握できる点が挙げられます。

一方、デメリットとしては、CV数が小数点以下もつくようになり、広告上は数値がついているが実際のお問合わせの数と一致しないといったことが起こりえます。

変更までのスケジュール

アトリビューションモデル廃止のスケジュールですが、下記の通りとなっております。

①2023年6月以降に新しくアトリビューションを設定する場合は、「ラストクリック」と「データドリブン」の2種類のみ。

つまり「ファースト クリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」は、新規コンバージョンアクションで選択することができなくなります。

ただし、すでに上記のアトリビューションモデルを使用しているコンバージョンアクションについては、2023年9月まで使用可能です。

②2023年9月以降、は「ファースト クリック」、「線形」、「減衰」、「接点ベース」を設定しているコンバージョンアクションは、自動で「データドリブン」に変更されます。

「データドリブン」を希望しない広告主様は「ラストクリック」へ変更して対応する必要があります。

まとめ

アトリビューションモデルの廃止によりDDA(データドリブンモデル)の移行がより強まると予想されます。

それにより広告のパフォーマンスがどのように影響するかは未知数ではありますが、今のGoogle広告は自動入札(機械学習を使用した配信手法)を主としており、データドリブンモデルは自動入札モデルと相性がいいと言われております。

そのためよりデータを活用した広告運用ができるようになると考えると、必ずしも悪い変更ではないと捉えることもできます。

データに基づき、機械学習をより促進させたい広告主様はこの機会にぜひDDA(データドリブンモデル)に移行されることをお勧めします。

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執筆者

マーケティングプラスワン

Marketing+Oneの編集チームです。
広告代理店である株式会社HeartFullの広告担当者、メディア担当者、人材サービス担当者たちがサイト運営に携わっています。
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