Amazonスポンサーディスプレイ広告とは、潜在的な顧客が集まるスペースで、幅広く効率的にビジネスチャンスを獲得するための広告手段です。
柔軟なターゲティングが可能で、複数のルートから顧客を商品ページに導くことにより、販売の機会を増やすことができます。
しかも手間のかかるシステム構築は不要であり、基本的な設定方法に従えば簡単に広告の配信が始められます。
今回の記事ではAmazon広告の中から、Amazonスポンサーディスプレイ広告の特徴について解説します。
具体的な設定方法や出稿手順についても参考にしてください。
この記事の内容
Amazonスポンサーディスプレイ広告の特徴
Amazonスポンサーディスプレイ広告はほかのAmazon広告とは異なり、Amazonサイト内だけではなく、Twitch（動画配信プラットフォーム）やIMDb TV（映画情報サイト）などにも広告を表示できます。
Amazon内では基本的に、商品検索結果ページ上部、商品詳細ページ上部、カスタマーレビューの横、おすすめ商品の下に表示されます。
広告のタイプは動画と画像の2種類です。
ターゲティングに特徴があり、Amazonユーザーの行動データをもとに、商品購入につながる可能性が高いユーザーに対して広告を表示します。
ユーザーがターゲットの中心にあることがポイントです。
そのため、新規の潜在的顧客に対して商品をPRできるほか、以前商品に興味を持ったものの、購入につながらなかったユーザーに再度購入を促すこともできます。
スポンサーディスプレイ広告の利用条件は、Amazonに出店・出品してブランド登録することと、大口出品者、取引企業、書籍取引企業、代理店であることです。
ただし、ほかの広告とは違ってAmazonに出店・出品していない場合でも、条件を満たせば利用できます。
利用料金は、ほかのAmazon広告と同じくクリック課金制ですが、1,000件あたりのvCPM（ビューアブルインプレッション単価）も選択可能です。
効率的にアプローチする2つのターゲティング方法
ユーザーに対して効果的に商品をPRするためには、ターゲットを絞り込む必要があります。
Amazonスポンサーディスプレイ広告では、2種類のターゲティング方法が準備されています。
ここで、それぞれの概要をつかんでおきましょう。
商品ターゲティング
販売する商品をベースにしてターゲットを絞り込む方法です。
商品ターゲティングには2種類あり、「カテゴリー」では、商品に関連性が高いカテゴリーを閲覧するユーザーにアピールします。
また、カテゴリーをさらに細かく絞り込むこともできます。
もう1つの「商品」は、より詳細なターゲティングに向いています。
販売する商品や類似商品を閲覧するユーザーにアピールでき、商品名やASIN識別番号などの細かい設定も可能です。
オーディエンス・ターゲティング
オーディエンスとは、顧客になり得るAmazonユーザーのグループです。
こうしたユーザーがAmazonでどのような行動をとるかに合わせて、自社商品を効果的にアピールする方法がオーディエンス・ターゲティングです。
オーディエンス・ターゲティングにも、「閲覧リマーケティング」と「購入リマーケティング」そして「Amazonオーディエンス」の3種類があります。
もちろん、商品ターゲティングとオーディエンス・ターゲティングを併用することも可能です。
Amazonスポンサーディスプレイ広告の出稿手順
広告を利用する前提として、Amazonに商品登録とブランド登録をする必要があります。
それが完了してから、専用のアカウントにログインして、以下の手順に従って広告を配信します。
①キャンペーンの作成
1つの広告を設定して配信するまでの単位をキャンペーンと呼びます。
キャンペーンの目標を明確にしてから、キャンペーン名、開始日（終了日）、1日の予算などを設定します。
②広告グループの作成
メンズバッグを複数種販売しているような場合に、「リュック」や「ビジネス」などのグループを作成し、それぞれにターゲティングを設定できます。
1キャンペーンごとに、複数の広告グループが作成可能です。
③ターゲティング戦略の選択
前述した2種類のターゲティングから1つを選択します。
④入札方法の選択
入札額の最適化の方法を3つの選択肢から選びます。
それぞれ課金方法が異なるため注意が必要です。
⑤広告フォーマットの選択
動画とカスタム画像から、広告のフォーマットを選択します。
⑥商品の選択
広告を表示する商品を選択します。
複数の商品を選択する場合、ASIN識別番号などの検索条件を設定することもできます。
Amazon広告では、さまざまな要素から構築される広告パターンを「クリエイティブ」と呼びます。
ここまでの設定が完了すると、1つのクリエイティブが自動生成されます。
クリエイティブにブランドロゴやカスタム見出しなどを追加できますが、その場合審査を受ける必要があります。
クリエイティブの生成が完了したら、設定した日付に従って広告配信がスタートします。
まとめ
商品とオーディエンスからターゲットを絞り込み、顧客に対して短いルートで効率的にアプローチするのがAmazonスポンサーディスプレイ広告の特徴です。
それをサポートするのは、Amazonが蓄積したユーザー分析のノウハウと大量のデータです。
それをベースにして自在に広告を作れることは、顧客獲得のチャンスにつながるでしょう。
ただし、ターゲティングは常に調整が必要であり、ターゲティングにミスマッチがあると効果は出ません。
場合によっては、社内に広告担当者を配置する必要があるかもしれません。
もしもWeb広告の運用に不安を感じる場合は、広告代理店に任せることも1つの選択肢です。
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