英語の「a・an」はどう使い分ける?付ける、付けないを見極めるポイントをわかりやすく解説!

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公開:2023/04/12

更新:2023/04/12

英語で文章を考える際に、名詞の前に「a・an」を付けるのか、「the」を用いるのか、または何も付けなくていいのか、簡単な単語ながら迷う方も多いでしょう。

日本語には「a・an」や「the」などの冠詞を付けるルールがないため、複雑な冠詞の概念をすぐに理解するのは難しいものです。

ここでは英語が苦手な方や初心者の方、もう一度改めて覚えたい方向けに、英語の「a・an」が持つ意味や使い方のルール、「a・an」を付ける、付けないを見極めるポイントについて分かりやすく解説します。

英語の「a・an」とは?

英語の「a・an」の意味と冠詞の特徴を紹介します。

不定冠詞「a・an」の意味

英語の名詞の前に付けられる「a・an」は、不定冠詞と呼ばれ、特定のものではない、定まっていないという意味の冠詞に分類されます。

数えられる単数名詞に使われ、たくさんある中の1つのものを表す際に用います。

冠詞は3種類ある

冠詞には不定冠詞の「a・an」以外にも、特定のもの、定まったものに付く定冠詞「the」と、「a・an」や「the」などの冠詞を付けない無冠詞の3種類があります。

日本語は比較的名詞にゆるい言語のため冠詞が付きませんが、英語のような名詞に厳格な言語では、冠詞の有無によってその名詞が持つ性質や属性、数といった意味やニュアンスを一度に伝える機能があるわけです。

「a・an」の使い方のルール

名詞の頭が子音の場合には「a」、母音(a・ e・ i・ o・ u)で始まる名詞には「an」を使うのが基本です。

例外として、発音されない「h」の次に続く母音が発音される名詞には「an」、「u」や「o」などの母音で始まるが、発音が子音の名詞には「a」が付きます。

母音で発音される名詞では、「a apple(ア アッポウ)」となると、「a」が聞き取りにくくなることから、「an」に代えて「an apple(アナッポウ)」となります。

「a・an」の使い分けは、文字表記より発音が子音か母音かで決まります。

・一般的な使い方

子音で始まる名詞:a book、a car、a dogなど

母音で始まる名詞:an egg、an orangeなど

・例外的な使い方

「h」を発音せず母音の発音になる名詞:an houran honest man(正直な人)など

発音が子音になる名詞: a unicorna European trip(ヨーロッパ旅行) など

初めて話に登場する不特定多数の中の1つを表す

会話や文章の中に初めて登場する多数ある中の1つを表す際に「a・an」は用いられます。

同種のものがほかにもあって、特に限定する必要がなく、どれでも良い場合に、不定詞「a・an」を名詞の前に付けます。

・This is a picture I took in France.(これがフランスで撮った〈何枚かあるうちの一枚の〉写真です。)

・This is the picture I took in France.(これがフランスで撮った〈唯一の〉写真です。)

・These are the pictures I took in France.(これらがフランスで撮った写真です。)

形や輪郭のあるものを表す

不定冠詞「a・an」が付いた名詞は、そのものに形や輪郭があるという意味にもなります。

・Would you like a banana ?(バナナはいかがですか?)

・Would you like banana?(〈ぐちゃぐちゃの〉バナナはいかがですか?)

「a banana」は1本のバナナですが、単に「banana」と表す時は、元の形を留めていない、輪郭のない漠然としたものを指します。

もちろん「a」のないバナナは、アイスクリームやシェイクのお店などでは、ぐちゃぐちゃのという意味にはならず、「バナナ味はいかがですか?」という意味で使われています。

あるモノの丸ごとを表す

「a・an」が付くことで、あるモノが丸ごとあるという意味になることがあります。

・She ate a cake yesterday.(彼女は昨日ケーキをホールで丸ごと食べました。)

一切れ食べたと表現したい場合は、単純に「She ate cake」または「She ate a piece of cake」というのが正解になります。

チキンも、「a chicken」では丸ごと1匹になってしまうので、食材や材料としての鶏肉なら、無冠詞の「chicken」、1ピースなら「a piece of chicken」と表現します。

「a・an」を付けて表現できる言い回し

会社名や製品名といった固有名詞は基本、冠詞の付かない無冠詞ですが、「a・an + 会社名(製造者名など)」で、製品やサービス名、作品名になります。

・This is a Toyota.(これはトヨタ〈の車〉です。)

・The paint on the wall is a Van Gogh.(壁の絵画はゴッホ〈の作品〉です。)

ほかにも、「a +人物名」で、「○○という人」という意味になる表現や、「a + 数量を表す形容詞」で、少ないという意味になる「a few + 可算名詞」、「a little + 不可算名詞」、可算・不可算どちらの名詞にも使える、たくさんの「a lot of + 名詞」といったフレーズもあります。    

「a・an」を付けない名詞

人名や会社名、商品名、国名といった固有名詞は、基本的に「a・an」は付けません。

また、1つ、2つと数えにくい物質名詞や抽象名詞のような不可算名詞も、冠詞を付けない無冠詞になります。

・数えられない名詞:money、water、coffee、tea、information、advice など

不可算名詞を数える場合には、「a piece of」や「a cup of」など固有の数え方を使って数えることが可能です。

・a piece of advice(1つのアドバイス)、a cup of coffee(カップ1杯のコーヒー)、a glass of water(コップ1杯の水) など

まとめ

不定冠詞「a・an」は、話題に初めて登場する特定していないもの、形や輪郭のある1つのものを指す場合に用いられます。

冠詞の使い方はすぐ身につくものではないため、今回紹介した使い方のルールを念頭に置いて、英文や会話に「a・an」が出てきた時に、意識して確認してみることをおすすめします。

冠詞は付け忘れや間違った使い方をすると、全く別の意味になることもあるので、少しずつ気長に冠詞に慣れていきましょう。

takeshi

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執筆者

takeshi suzuki

学生時代より家庭教師や塾講師を経験、大学卒業後も同じく教育業界にて勤務中。
その経験を活かし、2021年よりライターとしても活動開始。
受験や試験勉強などの記事執筆を手がけている。

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