「関係形容詞」は、高校の英語で習う表現ですが、関係代名詞や関係副詞と混同しがちな用語です。
関係代名詞は頻出することが多いため、理解できていた方でも、関係形容詞は初めて知った、どういう役割や機能があるのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
ここでは英語が苦手な方や初心者の方、もう一度改めて覚えたい方向けに英語の関係形容詞の用法と関係代名詞との違いを解説します。
この記事の内容
英語の関係形容詞とは?
英語の関係形容詞とは、関係代名詞が次に来る名詞をともなって、接続詞と形容詞の働きをするものを指します。
関係形容詞になる関係代名詞には「what」や「which」「whatever」「whichever」があります。
このうち「whatever」と「whichever」は複合関係形容詞に分類されます。
関係形容詞の特徴と使い方
まず「what」と「which」の使い方をみてみましょう。
関係形容詞「what」
関係形容詞「what」は「what + 名詞~」の形で表され「~する全ての」「~するだけの」という意味になり、「all the 名詞 that」に置き換えられます。
関係形容詞「what」を使うときは、whatの前に先行詞の名詞はありません。
・Tom gave her what money he had.
トムは持っている全てのお金を彼女にあげました。
=Tom gave her all the money that he had.
・I have read what books I have.
私は持っている本を全て読みました。
「what money he had(持っている全てのお金)」「what books I have(持っている全ての本)」をひとかたまりとして名詞節を作り、名詞節内で名詞を修飾する形容詞の働きをします。
関係形容詞は名詞の前に「few」や「little」をともなうことが多く、「what few(little) + 名詞」の形で「少ないながらも~」「なけなしの~」と訳されます。
・We will give you what little help we can.
私たちはあなたに(少ないながらも)できうる限りの支援をしましょう。
関係形容詞「which」
関係形容詞「which」は「, which + 名詞~」または「, 前置詞 + which + 名詞~」の形をとり、直前にカンマを置いて、非制限用法(継続用法)として、カンマ前の先行詞や文全体を修飾します。
状況により、日本語では「そしてその(この)~」「しかしその(この)~」「なぜならその(この)~」という3通りの訳し方ができるので「and(but/because) that(this)+名詞」と言い換えられます。
・He was born in Tokyo, in which city he died.
彼は東京で生まれ、そしてその街で亡くなりました。
・The book was written in Spanish, which language I didn’t know.
その本はスペイン語で書かれていたが、私はこの言語が分からなかった。
「in which city he died」「which language I didn’t know」が、カンマ前の先行詞「Tokyo」「Spanish」を修飾しています。
複合関係形容詞の特徴と使い方
次に関係形容詞の中で複合関係形容詞に分類される「whatever」と「whichever」をみてましょう。
複合関係形容詞とは、複合関係代名詞が次に来る名詞をともなって、形容詞と接続詞の働きをするものをいいます。
「whatever」と「whichever」が複合関係形容詞で、名詞節、または副詞節を形成します。
関係形容詞「whatever」
関係形容詞「whatever」は「whatever + 名詞~」の形が基本形です。「どんな~でも」「どんな~を…しようとも」という意味になります。
・I’ll buy you whatever chocolate you like.
あなたが好きなどんなチョコレートでも買ってあげましょう。
関係形容詞「whichever」
関係形容詞「whichever」は「whichever + 名詞~」で表し、日本語では「どの(どちらの)~でも」「どの(どちらの)~を…しようとも」と訳します。
・Whichever book you borrow, you must return it by Friday.
どの本を借りたとしても、金曜日までに返さなければなりません。
関係代名詞と関係形容詞との違い
最後に関係代名詞「what」と関係形容詞「what」との違いを見ていきます。
下記の文章で、関係代名詞と関係形容詞の違いは「what I had」「what money I had」と、後者には「money」が入っている点です。
このかたまりの中で、関係代名詞「what」は「私が持っているもの」と名詞の働きをし、関係形容詞「what」は「私が持っている全てのお金」と、moneyを修飾する形容詞の働きをしています。
・I gave him what I had. 関係代名詞
私は彼に持っているものを全てあげました。
・I gave him what money I had. 関係形容詞
私は彼になけなしのお金を全てあげました。
「what」のときと同様に、関係代名詞「which」は名詞として、関係形容詞「which」は形容詞として機能します。
また、関係代名詞「which」は制限用法と非制限用法で使用できますが、関係形容詞「which」は、カンマをともなう非制限用法でしか使用できません。
まとめ
関係形容詞は、その後に続く名詞を修飾する形容詞の働きをするものです。
それぞれの関係形容詞には異なった用法があるので、基本形や訳し方など要点を押さえて、関係代名詞とセットで使いこなせるようにしましょう。
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