「現在完了形」は、中学の英語で習う表現ですが、日本語にはない時制なので、いまいち理解できていない、3つの用法の使い分けが分からないという方も多いのではないでしょうか。
また、「現在完了」という「現在」なのに「完了??」というように、単語自体に苦手意識を持っている方もいると思います。
ここでは英語が苦手な方や初心者の方、もう一度改めて覚えたい方向けに「日本語で現在完了の意味をしっかり理解する」をポイントに、現在完了形の、3つの用法の使い方と違い、過去形との相違点を解説します。
この記事の内容
英語の現在完了形とは?
現在完了形とは「have(has)+動詞の過去分詞~」の形をとり、過去の出来事が現在もなお関係していることを示す表現方法です。
「have(has)」が現在形であることからも分かるように、過去とつながりのある現在の状況を伝えるのに用いられます。
日本では現在完了形の用法の使い方は「経験」「継続」「完了・結果」と意味や副詞句節、状況によって3つに分けられていますが、ネイティブの間では特に分けて認識しているわけではなく、過去から現在までの状況に関するニュアンスを表現できる一つの用法として捉えています。
現在完了形3つの用法の使い方
英語の現在完了形には大きく分けて「経験」「継続」「完了・結果」の3つの用法があります。
以前は「経験」「継続」「完了」「結果」と4つに分類されていましたが、現在は完了と結果はまとめて解説されています。
現在完了形のそれぞれの用法について、例文を交えながら解説します。
「経験」を表す現在完了形
「経験」を表す現在完了形は、過去から現在までに起きたこと、経験したことの有無を表現する用法です。日本語訳では「(以前に・今までに)~したことがある」という意味になります。※この「(以前に・今までに)~したことがある」という日本語をまるまる覚えるようにしましょう。
・I have been to Hawaii twice with my family.
私は家族と一緒にハワイに2回行ったことがあります。
上記の例文は、誕生から現在に至る人生という期間の中で、ハワイに行ったという出来事が2回あったことを表しています。
ここではハワイに行った過去をメインで伝えたいわけではなく、人生で2回行ったという現在の状況を一番に伝えたい点がポイントです。
・Have you ever played tennis?(疑問文)
今までにテニスをしたことがありますか?
・I have never had a car.(否定文)
私は今までに車を持ったことがない。
頻度や回数を表す副詞「once(1回)」や「before(以前に)」「ever(今までに)」などが一緒に使われます。
「継続」を表す現在完了形
継続を表す現在完了形は、過去のある状態が現在まで続いていることを表現します。
日本語では「(ずっと)~している」「~し続けている」などと訳されます。※この「(ずっと)~している」「~し続けている」という日本語をまるまるおぼえるようにしましょう。
・I have lived in Osaka for two years.
私は2年間大阪に住んでいます。
上記では、過去のある時点から始まった大阪に住んでいる状況が現在も続いていて、今もなお大阪に住んでいる状態を表しています。
・I have studied English since last month.
私は先月から英語を勉強しています。
継続では、期間を表す副詞である「for+期間(~の間)」や「since+過去を示す語句(~から)」がよく用いられます。
「完了・結果」を表す現在完了形
完了・結果を表す現在完了形では、日本語で「~したところである」「~してしまった」という意味になります。※しつこいようですがこの「~したところである」「~してしまった」という日本語を覚えておきましょう。
過去から現在までにやっていたことが終わり、今どういった状況にあるかを表現する際に用います。
・(a)I have just finished work.
私はちょうど仕事を終えたところです。
・(b) I have already eaten breakfast.
私はもう朝ご飯を食べ終えてしまった。
上記の文章の(a)では仕事が終わって、今は暇だというニュアンスが含まれており、(b)は朝ご飯を食べてしまって、もう食べるものがないという意味が込められています。
よく一緒に用いられる副詞には「just(ちょうど)」や「already(すでに)」「yet(もう・まだ)」などがあります。
【最重要】日本語で理解するポイント!
3つの用法である「経験」「継続」「完了・結果」という単語だけを覚えるのではなく、
・日本語で「(以前に・今までに)~したことがある」という意味が=「経験」
・日本語で「(ずっと)~している」「~し続けている」という意味が=「継続」
・日本語で「~したところである」「~してしまった」という意味が=「完了・結果」
という3種類の日本語の使い方をまず覚えるのが重要です。
この日本語を繰り返し使い、慣れるのが最重要です。
それぞれの日本語の意味を理解して使い分けれるようになったら英語で現在完了系の文章を作ったり訳したりしてみましょう。
過去形と現在完了形との違い
現在完了形は、過去の出来事が現在につながっている状況を表す際に用いられる一方で、過去形は過去の出来事のみを言及する表現です。
・I lost my cell phone.
私は携帯電話をなくしました。
・I have lost my cell phone.
私は携帯電話をなくしました。(今もなくした状態のまま)
上記の例文は日本ではほとんど同じ訳がつけられるため、違いを理解するのが難しくなっていますが、過去形は携帯電話をなくした事実のみ伝えているので、現在の状況は分からないままです。
現在完了形はカッコ書きのような、今の状況を伝える意味合いもニュアンスとして含まれています。
現在完了形で一緒に使えない語句
明らかにとある時点での過去を示す副詞は、現在完了形ではそのままの形で一緒に使うことはできません。
yesterday(昨日)、last night/week/month/year(昨夜、先週、先月、去年)、~ago(今から~前に)、then(その時)、just now(ちょうど今)、when+主語+過去形(~だった時)、in 2021(過去の年号に)など。
これらの語句の前に「since」をつければ、現在完了形でも使用できます。
まとめ
ただ単に過去の出来事を伝えるだけなら過去形で十分ですが、現在完了形は、過去に始まったことが現在にも関係している、現在の状況も伝えたい時に用います。
また、過去形と現在分詞の日本語での訳し方に大差はないですが、英語で現在完了形を使う時は「昔起こったことが現在もつながっている」ことを文章の中に込めて表現する用法だな、というネイティブの感覚だけは認識しておきましょう。
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