英語の「仮定法」というと「if~」から始まるものは、全て仮定法だと理解している方も多いのではないでしょうか。
実際には、仮定法でも文頭に「if~」がない表現の方法もあるし、仮定法ではない「If~」の場合もあります。
ここでは英語が苦手な方や初心者の方、もう一度改めて覚えたい方向けに「日本語で仮定法の意味をしっかり理解する」をポイントに、英語の仮定法の特徴と、仮定法ではない「if」直接法との違いを解説します。
この記事の内容
英語の仮定法とは?
英語の仮定法とは、事実とは異なる仮定や主観的な想像を表す用法です。
大きく分けて「仮定法過去」と「仮定法過去完了」の2つに分類されます。
仮定法では「if~」を文頭に置いて、「もし~なら」という日本語訳がつけられます。
事実とは異なることを述べるときは、過去形が使われます。
仮定法過去「if~」
仮定法過去の「if~」は、現在の事実と異なること、現在や未来に起きそうにないことを仮定して表現する際に用いられます。
「もし~なら、…なのに」という意味になります。
仮定法過去の基本形は「If + 主語 + 過去形, 主語 + 助動詞過去形 + 動詞の原形~」。
前の文の動詞を過去形に変えて、後ろの文の動詞の前に「would、should、could、might」など助動詞の過去形を入れるのがポイントです。
今のことを表すときは「過去形」を使います。
・If I were a bird, I could fly to you.
もし私が鳥なら、君のもとへ飛んで行けるのに。
上記の例文では、普通は「I was」で表すところを、仮定法のbe動詞は「were」を使うというルールがあるため「I were」と表現しています。
今後も鳥になれるはずはないけれども、非現実ながら、そうであったらいいなあという今の悲しい現実、願望を伝えています。
・She would eat something if she was hungry.
もしお腹が空いていたら、彼女は何か食べたのに。
if節が文の後に来る仮定法もあります。
仮定法過去完了「if~」
仮定法過去完了「if~」は、過去の出来事が事実とは異なることを表現する際に使われます。
日本語の意味は「もし~だったら、…だっただろうに」となります。
仮定法過去完了の基本形は「If + 主語 + had + 過去分詞, 主語 + 助動詞過去形 + have + 動詞の過去分詞~」です。
前の文の動詞を「had + 過去分詞(過去完了形)」に変えて、後ろの文の動詞の前に「would、should、could、might」など助動詞の過去形、その後に「have +過去分詞(現在完了)」を入れます。
昔のことを表すときは「過去完了形」を使います。
・If we had left earlier, we would not have missed the train.
もし私たちがもっと早く出発していれば、電車に乗り遅れることはなかっただろうに。
上記では、出発が遅くなってしまったため、電車に乗り遅れてしまった事実が表現されています。
仮定法ではない「if~」直接法との違い
仮定法ではない「if~」は、直接法と呼ばれていて、現実に起こりうる、実際にあり得ることを表現するときに用いられます。
直接法の基本形は「If + 主語 + 現在形, 主語 + 現在形~」で表します。
直接法と仮定法は、どちらも「If~」から始まり「もし~なら」と表現する構文なので、混同してしまいがちですが、全く別の用法です。
直接法は現実のことや起こる可能性のあること、仮定法は現実味のないこと、起こる可能性のないことを表します。
直接法は動詞が現在形、仮定法は動詞が過去形、または過去完了形である点が異なります。
・If it is sunny tomorrow, we will go on a picnic.
もし明日晴れたら、私たちはピクニックに行きます。
・If it were sunny today, we would go on a picnic.
もし今日晴れていれば、私たちはピクニックに行くだろうに。
上記例文の直接法では晴れる可能性があり、晴れたらピクニックに行くことを伝え、仮定法では、現実には晴れておらず、ピクニックに行くことはないことを伝えています。
「wish」を用いた仮定法
「if」を使わない仮定法の表現もいくつかありますが、中でも頻出するのが「wish」を用いた仮定法です。
実現できそうもないこと、願望や後悔を伝えたいときに使います。
仮定法過去の基本形は「I wish + 主語 + 動詞の過去形」で、日本語では「もし~ならなあ」、仮定法過去完了なら「I wish + 主語 + 動詞の過去完了形」、意味は「もし~だったならなあ」になります。
・I wish I could go with you.
あなたと一緒に行ければなあ。
→I regret that I can’t go with you.
あなたと一緒に行けなくて残念です。
・I wish I had seen him.
彼に会えていたらなあ。
→I regret that I couldn’t see him.
彼に会えなかったことが残念です。
まとめ
英語の仮定法の形は少々複雑ですが、日常会話でもよく使われる用法なので、使いこなせるようになると、表現の幅がグッと広がります。
仮定法の特徴や基本形、例文などを参考に、実際に使える表現を確認しておきましょう。
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