【日本史勉強法】古墳時代の流れと試験対策のコツ

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公開:2023/04/18

更新:2023/04/18

弥生時代に続く、大まかに言うと3世紀から7世紀にかけてを古墳時代と呼んでいます。

この時代も正確な記録が残っていないため、遺跡などの調査により当時の状況を推測するしかありません。

それでも日本史で初めての有名人が登場するなど、徐々に時代の流れがはっきりしてきます。

その流れを正確につかむことがポイントになるでしょう。

古墳って何?

古墳とはこの時代の権力者が、まだ自分が生きているうちに作っていた巨大な墓のことです。

天皇(この当時は大王/おおきみ)クラスの権力者から地方の有力者まで、現在でも日本中に多くの古墳が散らばっています。

仁徳天皇陵(にんとくてんのうりょう)と伝わる大阪府の大山(だいせん)古墳は、全長が約486mもある世界最大級の墳墓で、典型的な前方後円墳(ぜんぽうこうえんふん)です。

古墳には形状によっていくつかのタイプがあり、円墳、方墳、前方後方墳などと呼ばれています。

出土品

天皇陵に指定されると調査ができなくなってしまい、今でも歴史的大発見のチャンスが土の中に埋まったままです。

それでも一部の古墳では調査が進められ、副葬品として銅鏡、武具、馬具、土器などが見つかっています。

古墳の周囲には埴輪(はにわ)と呼ばれる、人間をかたどった焼き物の人形も配置されていたようです。

古墳時代の日本

古墳の変遷(変化)に注目すると、古墳時代における日本の成り立ちが分かります。

日本各地でばらばらだった古墳の形状の中で、時代とともに前方後円墳が多くなり、現在の近畿地方を中心にして全国に広がりました。

さらに4世紀末~5世紀になると、古墳の巨大化がピークに達します。

これは当時の政権中枢が、徐々に勢力を広めた結果だと考えられています。

女王卑弥呼の登場

古墳時代に入る前、中国の史書の後漢書東夷伝(ごかんじょとういでん)にいくつか日本についての記述があります。

西暦57年に日本の漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)に、当時中国を支配していた漢の光武帝から金印が贈られたと記されています。

また、西暦239年には中国の三国時代の魏志倭人伝(ぎしわじんでん)邪馬台国(やまたいこく)卑弥呼(ひみこ)が魏の国王に使者を送ったという記述があります。

さらにこの時代、日本国内は多くの小さな国に分かれて争っていて、その戦乱を終息させたのが卑弥呼だとも書かれています。

ヤマト政権の誕生と拡大

前方後円墳の広がりを見ると、現在の近畿地方から中央集権的な勢力が拡大していったことが分かります。

この勢力は大王と有力な豪族たちとの連合政権であり、ヤマト政権(大和政権)と呼ばれます。

ヤマト政権は地方の勢力に比べて強大であり、4世紀中ごろには東北南部から九州に至る地域をまとめて、日本という国家の原型を作りました。

政権内部では比較的大王の力が強く、5世紀には倭の五王(わのごおう)から宋(中国)に使者を送ったことが書かれています。

倭の五王の中には、現在・仁徳天皇(にんとくてんのう)応神天皇(おうじんてんのう)雄略天皇(ゆうりゃくてんのう)と考えられている強い権力を持った大王もいました。

ただしヤマト政権は大王による専制国家ではなく、政治は近畿地方の有力な豪族との合議制で進められたと考えられています。

ヤマト政権はかなり強い統率力で、日本全国をまとめていたと考えられています。

しかし具体的な人物についての記録が少なく、当時起こったできごとについてもはっきりしません。

時代の流れをつかむためには、古墳の広がりや中国との関係など、状況証拠を固めるしかないでしょう。

当時の中国の、漢王朝~三国時代~南北朝時代という移り変わりも覚えておきましょう。

テストではここがポイント!

古墳時代~ヤマト政権時代からは、朝鮮半島の動向もよくテストに出題されます。

当時の朝鮮は事実上の三国時代であり、高句麗(こうくり)・新羅(しらぎ)・百済(くだら)がそれぞれに争っていました。

4~5世紀には日本とも盛んに交流し、百済は日本と友好関係にあり、高句麗は日本に対して敵対的でした。

最終的には新羅によって朝鮮半島は統一されますが、そこに至る過程をまとめておくとよいでしょう。

またこの時代は、はっきりした年代よりも「世紀」で時代を表すことが多いので、1世紀は西暦1年から100年までの100年間、という基本を覚えておき、常に西暦に置き換えて考える習慣もつけておきましょう。

まとめ

古墳時代から聖徳太子の登場までは、日本という国家が誕生して成長を始めた重要な時代です。

それにしては、あまりはっきりした事跡はなく、大まかに流れをとらえるしかありません。

テストへの出題は少なめだと判断しがちですが、当時の中国や朝鮮の社会情勢と、それらの国々と日本との関係は、比較的出題頻度が高めです。

この時代に限らず、日本史の中で中国が果たす役割はかなり大きいので、歴代中国王朝の変遷は頭に入れておいてください。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

執筆者

takeshi suzuki

学生時代より家庭教師や塾講師を経験、大学卒業後も同じく教育業界にて勤務中。
その経験を活かし、2021年よりライターとしても活動開始。
受験や試験勉強などの記事執筆を手がけている。

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