【日本史勉強法】旧石器時代から縄文時代への流れと試験対策のコツ

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公開:2023/04/18

更新:2023/04/18

古代の日本については、歴史上よく分かっていないことが多いため、試験に出題されることは少ないと言われます。

しかし最近は複合問題などで部分的に出題されることもあるため、基本的な知識は押さえておきましょう。

人類の誕生

人類の誕生は今からおよそ700万年前と考えられていて、アフリカ中央部で人類最古の化石が見つかっています。

そこから長い年月のうちに、さまざまな猿人や原人などに進化して、約20万年前に現生人類であるホモ・サピエンス・サピエンスが誕生したと考えられています。

現生人類に近い人類としては、ネアンデルタール人クロマニョン人が知られていますが、現生人類とは別の種に分類されているため、現在地球上に住んでいる人類は、寂しいことに私たち現生人類の1種類だけです。

旧石器時代と新石器時代

私たち現生人類の歴史は、大まかに今から1万年前ごろを境にして、それぞれに見つかっている石器の形状などにより2つに分けられています。

1万年よりも前を旧石器時代、それ以後を新石器時代と呼びますが、現在新しい発見が続いており、いずれこの歴史区分は書き換えられるかもしれません。

日本では人類の化石がなかなか見つからず、旧石器時代の確実な証拠は見つかっていませんでした。

しかし、群馬県の岩宿遺跡(いわじゅくいせき)から旧石器が発見されたことから始まり、その後沖縄などでは当時の化石人類も見つかっています。

縄文時代の始まり

地球の気候は時代によって寒くなったり暖かくなったりを、複雑な周期で繰り返しています。

ちょうど旧石器時代から新石器時代に移り変わるタイミングで、世界の気候はそれまでの氷河期から一気に温暖な時期に突入します。

この温暖化によって地球の気候は大きく変化して、短い期間のうちに海面がそれまでより120m程度上昇しました。

日本ではこれを縄文海進(じょうもんかいしん)と呼んでいます。

この大規模な気候変動は、今から約13,000年前と言われていますが、縄文時代の始まりはそれよりも少し早く、今から15,000年前ごろと考えられています。

ただし、この時代に関しては、現在考古学調査によって新発見が続いています。

縄文時代の始まりは、時代とともに今でも少しずつさかのぼっているので、今後はもっと前から始まっていたという説が発表されるかもしれません。

縄文時代の特徴

縄文時代は約15,000年前から約2,500年前までで、全体が6つの時代に区分されています。

この時代の名前にもなった縄文土器が使用されるようになり、かなり豊かな食生活を楽しんでいたようです。

ちなみに縄文土器は、現在世界で最も古い土器と言われています

以前の歴史観では、縄文時代は狩猟と採集に頼った不安定な生活で、進んだ文化を生み出す余裕はなかったと考えられていました。

豊かな食生活と芸術的文化

しかし、研究が進むにつれて、縄文人は豊富な木の実や野生動物の肉、マグロなどの大型魚類も含めた水産物など、非常に豊かな食生活を営んでいたことが分かっています。

また、クリの木やヤマイモを栽培したり、晩期になると稲作を始めたりしていたという証拠も見つかっています。

このように温暖な気候と豊富な食料に恵まれて、比較的余裕のある生活を営んでいた縄文人は、縄文土器に見られるような芸術的文化も生み出していました。

縄文土器にもいくつかのパターンが見られますが、火焔型土器と呼ばれるタイプは、現代人でも驚くほどの美しい芸術性を備えています。

交易活動と定住生活

さらに以前は考えられなかったことですが、縄文時代にはすでに全国的な交易活動も始まっていました。

黒曜石、ヒスイ、サヌカイトなどの石材や、現代で言うところのアスファルトなどが、産出地から遠く離れた地域にまで運ばれていたのです。

生活上での特徴としては、縄文時代からはっきりとした定住生活が始まったと言われています。

簡単な竪穴住居(たてあなじゅうきょ)をいくつか円形に並べて、環状集落(かんじょうしゅうらく)という小規模な集団単位で生活していたようです。

その中で宗教的な風習も始まっていたらしく、死者は身体を折り曲げる屈葬(くっそう)と呼ばれる状態で埋葬され、食物の遺物などとともに土偶(どぐう)と呼ばれる土製の人形が多数見つかっています。

宗教との関係は分かりませんが、抜歯の風習もあったようです。

テストではここがポイント!

石器時代から縄文時代にかけては、細かい年代を確かめることができないので、まずは大まかな流れをつかんでおきましょう。

それと同時に、縄文土器や環状集落などの基本的な用語をまとめておくとよいでしょう。

また、最近の研究では新しい発見が続いており、そうした新事実が問題に盛り込まれる可能性もあります。

これは社会の学習法全般に通じることですが、教科書や資料集を普段から読むようにして、基本的な事項はすぐに頭の中でイメージできるようにしておきましょう。

まとめ

縄文時代にはまだ書物などによる記録がなかったため、当時の様子は遺跡調査などから推測する以外に方法がありません。

しかし地球の歴史上重大な変化があった時期で、人類史上の転換期と重なる時代であることは頭に入れておくべきでしょう。

特に最近の考古学分野でのニュースなどは、読んでいて非常に面白いものが多いので、気軽にインターネットなどで調べてみてください。

歴史の勉強は、興味を持つことがとても重要なのです。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

執筆者

takeshi suzuki

学生時代より家庭教師や塾講師を経験、大学卒業後も同じく教育業界にて勤務中。
その経験を活かし、2021年よりライターとしても活動開始。
受験や試験勉強などの記事執筆を手がけている。

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