Webマーケティング業界のキャリアパスとキャリア形成で特に重要なこと

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公開日:2025/01/17

更新日:2025/01/21

Webマーケティング業界では、技術の進化や汎用性の高まりと共に、自分のキャリアをいかに構築し、準備するかが重要な課題となっています。特に、業界経験者であり、転職を考えている方にとって、そのキャリアパスを明確にしスキルを高めることは、今後の選択肢を広げる大切な要素です。

この記事では、Webマーケティング業界の経験者に向けて、キャリアパスの選択肢やキャリア形成で特に重要なことについて、具体的に解説します。

キャリアパスを考える重要性

Webマーケティング業界は、絶え間なく進化を続ける領域であり、新しい技術やツールが次々と登場しています。そのため、業界で長期的に成功するには、自分のキャリアをどのように構築するかを慎重に考えることが欠かせません。

特に、キャリア形成の初期段階で戦略的な選択を行うことが、後々の成功につながります。たとえば、代理店サイドでの経験を積むことで、クライアントワークやプロジェクトマネジメントのスキルを磨くことができます。一方、事業会社サイドでは、ビジネス目標に直結したマーケティング活動を行う中で、分析能力や戦略立案力を培うことが可能です。

また、フリーランスやコンサルタントとしての独立を視野に入れることで、さらに多様なキャリア選択肢を得ることができます。これらの選択肢の中で、自分に最適なキャリアパスを選択するためには、各分野で求められるスキルや特徴を正確に理解する必要があります。

Webマーケティング業界における主なキャリアパス

広告代理店(支援サイド)で重視されるスキルとキャリアパス

まず、広告代理店でWeb広告に携わる場合、大きく「アカウントプランナー」と「広告運用職」の2つに分けられます。

アカウントプランナーは、クライアントとのコミュニケーションを通じてプロジェクト全体を管理し、戦略立案や提案を行う役割を担います。広告運用職に比べると、フロントに立って行うクライアントワークが多いため、戦略構築能力や提案スキル・プレゼンテーションスキルが重視されます。

一方、広告運用職では、データ分析やパフォーマンス改善を通じて広告キャンペーンを最適化します。この職種では、分析ツールの使用やデータに基づいた意思決定が重要です。どちらの職種も、成功事例を言語化し、再現可能な形で他者に伝える能力が求められます。

キャリアパスの具体例としては、広告運用職からスタートし、経験を積んでアカウントプランナーに転向、その後、さらに事業会社サイドへ移りCMO(最高マーケティング責任者)に昇進する流れが一例としてあります。

一方で、広告代理店サイドでのキャリアを積み続け、SEOコンサルや経営コンサル、DXコンサルなどのコンサルタント職へ転身するケースもあります。また、広告代理店から総合代理店への転職を経て、定年まで専門職として活躍する選択肢もあります。

事業会社サイドで重視されるスキルとキャリアパス

事業会社でのキャリアは、マーケティング活動を通じて直接的なビジネス成果を追求することが特徴です。ここでは、GA4やサーチコンソールなどのデータ分析に基づく現状の評価や課題の特定、そして改善施策の提案と実行が重要な役割となります。

事業会社の場合は広告代理店に依頼することも一般的であるため、広告代理店をディレクションする能力が求められる場面も多いです。具体的には、代理店の提案を評価し、適切なフィードバックを行うスキルが必要です。また、新しいマーケティングチャネルの開拓や、CRMやMAツールの導入を通じて、企業全体のマーケティング効率を向上させる能力も求められます。

キャリアパスの具体例としては、広告代理店でのアカウントプランナーの経験を活かして事業会社に転職し、マーケティング部門の責任者として成果を上げた後、最終的にCMOとして企業全体のマーケティング戦略を統括する立場に就くケースが挙げられます。さらに、その後は経営層に進み、マーケティング知識を活用した事業全体の意思決定を行うことを目指すのが、いわゆる王道パターンです。

また、これは支援サイド・事業会社サイドどちらにも言えることですが、一部の人はマーケティングスキルを磨いた後、フリーランスとして独立し、その専門知識を活かして新規事業やスタートアップを支援する役割を担うケースも見られます。

キャリア形成で特に重要なこと

キャリア形成において特に重要といえるのは「実績」です。これは広告運用職やアカウントプランナー職のいずれでも共通する点です。転職や独立を目指す際、どのような成功事例を持っているのかが重要な鍵となります。

成功事例を示す際には、その成果がなぜ成功したのかを深掘りすることが求められます。たとえば、当時の現状をどう分析し、どのような仮説を立て、それをどのように改善に結びつけたのか、さらにその結果がどのような影響を与えたのかを明確に説明できることが大切です。これにより、自身のスキルを具体的かつ効果的にアピールすることが可能になります。

また、取り扱う予算の規模や媒体の範囲を拡大させることも重要です。特に、Webマーケティングの次のステップとして「デジタルマーケティング」の領域に踏み込むことは、大きなアドバンテージとなります。この領域では、CRMやMA(マーケティングオートメーション)ツール、さらにWeb広告以外の分野までカバーするスキルが求められます。これらのスキルを身につけることで、次のキャリアステップをより有利に進めることができます。

転職活動では、必ず自分の強みを具体的にアピールすることが求められます。これまでの経験や実績を棚卸しし、どのような状況でどのような成果を上げたのかを整理しましょう。

キャリアアップを目指すのに必要なスキル

キャリアアップを目指す際には、実績に基づくロジカルな思考力と、問題解決能力が不可欠です。特に、広告代理店サイドでは戦略的な視点で物事を考える力が求められ、事業会社サイドでは詳細な分析と、具体的な施策に落とし込むスキルが重要とされます。

また、AIや自動化ツールを活用するスキルも今後ますます重要になります。「AIに仕事を取られるのではないか」と不安を感じる人もいるかもしれませんが、それよりも「AIを使いこなせるスキルを身につける」ことが大切です。生成AIを使用したコンテンツ制作や、データ分析の効率化は、自分の市場価値を高めるための大きな要素です。

その他、マーケティングの知識を広げるために、新しい技術やツールへの理解を深めることも重要です。

キャリアプランを描くステップ

1.自己分析

キャリアプランを描く第一歩は、自己分析です。これまでの経験や実績を振り返り、自分の強みや弱みを明確にすることで、次に進むべき方向性が見えてきます。

2.「転職の軸」の設定

転職活動を成功させるためには、絶対に譲れない条件「転職の軸」を設定することが重要です。たとえば、年収や働き方、勤務地など、自分の価値観やライフスタイルに合った条件を明確にすることで、より的確な判断が可能になります。

3.ロードマップの作成

最終的になっていたい自分の姿(目標)を設定し、そこに至るまでの具体的なステップを描くことが、効果的なキャリアプランの構築に繋がります。この過程で、短期的な目標と長期的な目標を分けて考えることで、現実的かつ実行可能なプランを立てることができます。

まとめ

Webマーケティング業界でキャリアアップを目指すには、計画的なスキルアップとキャリア形成が重要です。自己分析を通じて自分の強みを理解し、具体的な目標を設定することで、競争の激しい業界での成功を手にすることができます。

これからのキャリアを形成する上で、この記事が少しでも参考になれば幸いです。転職市場の動向を知り、適切な支援を受けることで、理想のキャリアに一歩近づくことができるはずです。

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執筆者

マーケティングプラスワン

Marketing+Oneの編集チームです。
広告代理店である株式会社HeartFullの広告担当者、メディア担当者、人材サービス担当者たちがサイト運営に携わっています。
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