UGCを増やすには?企業アカウントが取り組みたい施策と成功事例

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公開日:2025/05/27

更新日:2025/05/27

SNSマーケティングにおいてUGC(ユーザー生成コンテンツ)は、ブランドの信頼性や共感を高める重要な要素です。しかし、「どうすればUGCが増えるのか?」」と悩む企業も少なくありません。

この記事では、UGCを増やすために企業アカウントが取り組みたい5つの施策と、UGCが増えやすい環境を整えた2つの事例をご紹介します。具体的な取り組み内容や成果のヒントをぜひご参考ください。

そもそもUGCとは?定義と特徴

UGCとは「User Generated Content」の略で、ユーザーが自ら発信したコンテンツを指します。商品やサービスに対する感想、使用写真や動画、レビュー投稿などがUGCに該当します。企業が発信する広告とは異なり、実際に体験したユーザーによる自発的な発信であるため、他のユーザーにとっても信頼性が高く、共感を呼びやすいのが特徴です。

特にInstagramやX、TikTokなど、個人が日常の一部としてコンテンツを投稿しやすいSNSにおいて、UGCは企業の認知拡大や購買促進に大きな影響を及ぼします。企業側が直接発信する広告にはないリアリティや生活感が伝わるため、UGCは「信頼される情報」として消費者の行動にポジティブな影響を与えます。

なぜUGCが重要なのか?

商品やサービスを選ぶ際、多くの人は企業の公式情報だけでなく、実際のユーザーの声を参考にしています。UGCはいわば「口コミ」として機能しているのです。ユーザーによる率直な感想のほうが、第三者視点の感想だからこそ消費者に響くこともあるでしょう。

また、UGCは継続的なブランド露出にも役立ちます。企業がコンテンツを制作するには手間やコストがかかりますが、ユーザーが自発的に投稿を行ってくれれば、常に新しい話題がSNS上で発生し、自然な形でブランドが人々の目に触れるようになります。ブランド露出が増えれば、指名検索の増加にもつながり、検索エンジン経由での自然検索流入も期待できるでしょう。

さらに、UGCは企業にとって貴重な「顧客の声」としても活用可能です。どんな部分が好まれているのか、逆にどんな部分がマイナス評価されているのか、どんな使い方がされているのかといった情報を把握できれば、商品改善や新たなマーケティング施策のヒントにもなります。

SNSでUGCを生み出す5つの施策とその注意点

SNS上でUGCを生み出すには、ユーザーが「投稿したくなる」きっかけをつくることが大切です。ここでは、そのための代表的な施策と、実施する上での注意点について解説します。

1. ブランド専用ハッシュタグの活用

まず実践したいのが、ブランドや商品ごとに専用のハッシュタグを設けることです。ハッシュタグはユーザー投稿を一覧化する役割を持ち、投稿者自身も「他の人とつながる」感覚で使用できます。短く印象的でわかりやすい言葉を選ぶことが重要です。

ハッシュタグを設けただけでは、当然ですが投稿は増えません。公式アカウントで実際にハッシュタグを使って投稿したり、他のユーザーのハッシュタグ付き投稿をリポストしたりすることで、ユーザーの参加意欲を後押しする工夫が必要です。

2. 参加型の投稿企画

次に、参加型の投稿企画です。「このテーマで投稿してみませんか?」というような呼びかけをSNSで行うことで、フォロワーを巻き込んだ投稿企画を展開できます。「おすすめの使い方」「お気に入りの組み合わせ」など、ユーザーの体験をもとに投稿してもらえるテーマを設定すると、自然な投稿が集まりやすくなります。

こうした施策では、投稿のハードルを下げる工夫がポイントになります。写真投稿が難しそうな内容よりも、気軽に撮影・投稿できるようなシーンを提案したり、実際の投稿例をあらかじめ見せたりすることで、参加への心理的なハードルを下げることができます。

3. ユーザーのリアクションを誘うコンテンツ設計

投稿に対するリアクション(いいね、リポスト、コメントなど)を引き出すためには、見た人が「他に人にもシェアしたい」「自分も投稿してみたい」と思えるような魅力あるコンテンツが必要です。たとえば、ユニークなパッケージや「写真映え」するような目を惹くデザインは、自然とユーザーの投稿意欲を高める要素になります。

また、「このアイテムを使って何を作ったか投稿してみてください」など、アクションを促すメッセージを添えることでも、UGCの発生を後押しできます。リアクションの設計には、視覚的な楽しさや使ってみたくなる仕掛けがカギを握ります。

4. プレゼントやキャンペーンの実施

プレゼントが当たるキャンペーンを実施することも、UGCの増加には効果的です。プレゼントを用意することで「投稿する動機」が明確になり、普段投稿しない層からのUGCも引き出せる可能性があります。応募条件としては、特定のハッシュタグ付き投稿(ユーザーに投稿してもらう)を対象にしたり、指定した投稿のリポストを対象にしたりする方法があります。

ただし、プレゼントキャンペーンの効果は一過性になりがちなため、キャンペーンの内容や投稿テーマがブランドの世界観と合っているかどうかが重要です。プレゼント目的ではなく、「このブランドが好きだから投稿したい」と思えるような工夫をすることで、より質の高いUGCが生まれやすくなります。

5. インフルエンサーによる起点づくり

最後に、インフルエンサーの起用は、UGCの初動をつくる強力な手段です。特にマイクロインフルエンサー(一般的に、1万~10万人のフォロワーがいるインフルエンサー)のようなフォロワーとの距離が近い存在が投稿することで、「自分も使ってみたい!」と思うきっかけづくりになります。

この場合、複数のインフルエンサーを同時に起用することで、SNS上で一気に話題をつくることも可能です。ただし、投稿内容は「広告感」が強くなりすぎないよう、できるだけリアルな体験や感想を交えた自然なトーンに整えることが重要です。複数のインフルエンサーを起用する場合は特に、同じ投稿文で広告感が強くなっていないか、ブランドイメージを損なわない内容になっていないかなどの事前チェックが必須と言えるでしょう。

マイクロインフルエンサーの起用方法やメリットなどについては、下記の記事もぜひ参考にしてください。

▼関連記事「マイクロインフルエンサーとは?メリットや起用方法、成功事例を紹介」

【事例紹介】UGCが増えていく流れをつくった事例

UGCを直接的に生み出すことは簡単ではありませんが、SNS上で継続的に“声が届く”環境を整えることで、結果的にUGCが増えていく流れをつくることができます。ここでは、当社Heart Fullで支援を行い、UGC創出の流れをつくった2つの事例をご紹介します。

事例1:Instagram運用代行で「見られるアカウント」へ転換

ある総合小売業者では、すでにInstagramアカウントを運用していたものの、「新たなファン層獲得に向けて発信したいがノウハウがない」といった課題を抱えていました。そこで、運用設計からコンテンツ企画、投稿代行、分析サポートまでをトータルで支援した結果、フォロワー数やリーチ数、いいね数が着実に増加。特に、リール投稿の活用によってエンゲージメントが大幅に向上しました。

また、ユーザーとの接点を増やす取り組みとして、定期的なプレゼントキャンペーンも実施。参加型の施策として、ユーザーによる自然な投稿やシェアを促す効果も期待されています。

このような継続的な投稿とユーザーとの接点増加が、やがてUGCの増加につながっていきます。さらに詳しい内容は下記の資料でご紹介していますので、ぜひご参考ください。

参考資料:「企画・撮影・投稿・分析までワンストップでInstagram運用支援!」事例紹介資料

事例2:マイクロインフルエンサーの活用で“商品の声”を広げる

ある美容系ブランドでは、SNSを活用したプロモーションに積極的に取り組んでいましたが、リソース不足でなかなか新しい施策を打ち出せずにいました。そこで、フォロワー数3万〜10万のマイクロインフルエンサーを月100〜200名規模で起用したプロモーションを実施。マイクロインフルエンサーの選定から調整、ギフティング、投稿チェック、レポートまでを一括で支援することで、SNS上のポストや話題性の創出が実現しました。

このように、量と質を両立したインフルエンサー施策により、ユーザーのSNSタイムラインに自然に投稿が溢れる状態を作り出すことで、UGC増加の土壌を整えることが可能です。詳しい内容については、下記の資料もご参考ください。

参考資料:「美容系商材で月200名起用!​選定→交渉→投稿管理→分析まで支援」インフルエンサーマーケティング事例紹介資料

UGCをつくるSNS運用のコツ

UGCを継続的に生み出すためには、企業の公式SNSアカウント自体が、ユーザーとの関係性を育てる姿勢を持つことが重要です。一方的に情報発信するだけではなく、ユーザーの投稿にリアクションしたり、定期的にフォロワーとの交流を図るようなコンテンツを発信したりすることで、信頼関係が築かれていきます。

また、投稿されるUGCの内容を企業側が把握し、活用する姿勢も大切です。優れたUGCを発見した際には、投稿者に許諾を得て公式アカウントで紹介したり、投稿を受けて新たな施策を検討するなど、ユーザーの声を生かしたアクションがブランドの成長につながっていきます。

企業が一方的にUGCを求めるのではなく、日常の延長として自然に生まれてくる環境をどうつくるかが、SNS運用における最大のポイントと言えるでしょう。

まとめ

UGCとは、ユーザーが自発的に生み出すコンテンツのことであり、SNS時代において企業の信頼獲得や認知拡大、ファン形成に欠かせない存在です。ハッシュタグや参加型企画、インフルエンサーの活用といった施策を通じて、ユーザーが投稿したくなる「きっかけ」をいかに設計できるかが成功のカギとなります。

UGCは一朝一夕に増えるものではありません。ユーザーの声に耳を傾け、SNSを通じて双方向のコミュニケーションを育てていきながら取り組んでいきましょう。

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執筆者

マーケティングプラスワン

Marketing+Oneの編集チームです。
広告代理店である株式会社HeartFullの広告担当者、メディア担当者、人材サービス担当者たちがサイト運営に携わっています。
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