リスティング広告で成果を高めるためには、適切なユーザーに広告を届けることが欠かせません。その際に活用したいのが「オーディエンスリスト」です。
オーディエンスリストを活用すると、過去にサイトを訪問したユーザーへのリマーケティング(再訪を促すための再配信)や、特定の興味・関心を持つユーザーへのターゲティング配信が可能になります。さらに、蓄積されたデータを分析することで、広告運用の改善にも役立てられます。
本記事では、オーディエンスリストの概要やキーワードターゲティングとの違い、活用するメリット、媒体ごとの種類や設定方法、運用時の注意点まで詳しく解説します。
オーディエンスリストとは
オーディエンスリストとは、広告主が広告の配信対象、または配信除外対象として設定したいユーザー情報を蓄積・分類したリストのことです。
「オーディエンス(Audience)」には「聴衆」や「観客」という意味がありますが、Webマーケティングにおいては、広告や情報を受け取るユーザーを指します。
オーディエンスリストを活用すると、過去にサイトを訪問したユーザーや商品を閲覧したユーザー、コンバージョンしたユーザーなどに対して広告を配信したり、反対に特定のユーザーを配信対象から除外したりできます。結果として、ターゲットに合わせた効率的な広告配信が可能になります。
ーー 今すぐリスティング広告の成果を改善したい方は、まずは重要ポイントをまとめたこちらの資料をご参考ください
キーワードターゲティングとの違い
オーディエンスリストと混同されやすい機能として「キーワードターゲティング」があります。どちらも広告配信の対象を絞り込むための機能ですが、ターゲティングの基準が異なるため、それぞれの特徴を理解して使い分けることがポイントです。
キーワードターゲティングは、ユーザーが検索したキーワードや、閲覧しているコンテンツの内容をもとに広告を配信する手法です。例えば、「リスティング広告 運用代行」と検索したユーザーに対して広告を表示する場合は、キーワードターゲティングが活用されています。
つまり、キーワードターゲティングが「ユーザーの検索意図」に着目するのに対し、オーディエンスリストは「ユーザーそのもの」に着目するターゲティング手法といえます。
オーディエンスリストを活用するメリット
オーディエンスリストを活用すると、ユーザーの興味・関心や行動履歴に基づいた精度の高い広告配信が可能になります。ここでは代表的な3つのメリットを紹介します。
リマーケティングに活用できる
一度でも自社サイトを訪問したユーザーは、商品やサービスに対して何らかの興味・関心を持っている可能性が高いと考えられます。しかし、初回訪問時に必ずしも問い合わせや購入に至るとは限りません。
そこでオーディエンスリストを活用し、過去にサイトを訪問したユーザーへ再度広告を配信することで、商品やサービスを思い出してもらい、コンバージョンにつなげやすくなります。
ターゲットを絞って広告配信できる
オーディエンスリストを活用すれば、サイト訪問履歴やユーザー属性、購買行動などをもとに配信対象を細かく設定できます。例えば、特定の商品ページを閲覧したユーザーや、過去にコンバージョンしたユーザーに限定して広告を配信することも可能です。
ターゲットを絞り込むことで、広告費の無駄を抑えながら、より成果につながりやすいユーザーへ効率的にアプローチできるようになります。
ユーザーデータの分析に活用できる
広告運用を続けることで、リストにはユーザーの行動履歴や属性データが蓄積されていきます。リストごとのユーザー数や成果状況を確認することで、どのようなユーザー層が商品・サービスに興味を持ち、コンバージョンにつながっているのかを把握しやすくなります。
「特定のページを閲覧したユーザーは成約率が高い」「リピート訪問ユーザーの方が問い合わせにつながりやすい」といった傾向を分析できれば、広告戦略やサイト改善にも役立てられます。
【媒体別】オーディエンスリストの種類
オーディエンスリストは媒体ごとに名称や作成方法が異なります。ここでは、Google広告とLINEヤフー広告で利用できる主なオーディエンスリストの種類と特徴について解説します。
なお、Meta広告(Facebook広告・Instagram広告)では「カスタムオーディエンス」という名称が使用されていますが、基本的な考え方はオーディエンスリストと同様です。
Google広告のオーディエンスリスト
Google広告では、ユーザーの興味関心や行動履歴に応じて複数のオーディエンスを作成できます。代表的なものとして、「カスタムオーディエンスリスト」と「リマーケティングリスト」があります。
カスタムオーディエンスリスト
自社の商品やサービスに関連するキーワード、URL、アプリなどの情報をもとに作成するオーディエンスです。例えば、「リスティング広告」「Web広告運用」などのキーワードや、競合サイトのURLを指定することで、それらに関心を持つ可能性が高いユーザーへ広告を配信できます。
また、指定したキーワードに関連する検索行動や閲覧傾向をGoogleが分析し、類似した興味・関心を持つユーザーを自動的に抽出します。そのため、潜在層への認知拡大や新規顧客の獲得を目的とした配信に適しています。
リマーケティングリスト
リマーケティングリストは、自社サイトへの訪問履歴や特定ページの閲覧履歴などをもとに作成されるオーディエンスリストです。
商品ページを閲覧したユーザーや問い合わせフォームまで到達したユーザーなどをリスト化し、そのユーザーに対して再度広告を配信できます。すでに自社の商品・サービスに接触したことがあるユーザーを対象とするため、新規ユーザーへの配信と比較して高いコンバージョン率が期待できます。
LINEヤフー広告のオーディエンスリスト
LINEヤフー広告では、従来「ターゲットリスト」と呼ばれていた機能が、現在は「オーディエンスリスト」という呼称に統一されています。
LINEヤフー広告では、自社で作成するオーディエンスリストに加え、LINEヤフーが保有するデータを活用した「共通オーディエンスリスト」も利用できます。
オーディエンスリスト
オーディエンスリストは、サイト訪問者やコンバージョンユーザーなど、取得したデータをもとに広告主が作成するリストです。
Google広告のリマーケティングリストと同様に、過去にサイトを訪問したユーザーや特定の行動を行ったユーザーへ広告を配信できます。また、コンバージョン済みユーザーを除外対象として設定することで、広告費の無駄を抑えた効率的な運用も可能です。
共通オーディエンスリスト
共通オーディエンスリストは、LINEヤフーが保有するユーザーデータをもとに提供されるオーディエンスで、全アカウント共通で利用できます。
年齢や性別などの属性情報に加え、興味関心、購買意向などのデータを活用してターゲティングが可能です。
自社サイトへの訪問データが十分に蓄積されていない場合でも利用できるため、認知拡大や新規層へのアプローチに向いています。LINEヤフーは幅広い年代のユーザーに利用されているため、Google広告とは異なるユーザー層へリーチできる点もメリットです。
【媒体別】オーディエンスリストの作成・設定方法
オーディエンスリストは、Google広告とLINEヤフー広告で作成・設定方法が異なります。ここでは、それぞれの媒体で作成できるリストの種類や、基本的な設定手順について解説します。
Google広告での作成・設定方法
Google広告でオーディエンスリストを作成する基本的な手順は以下の通りです。
- 「すべての広告主」タブをクリックし、広告主を選択する
- 「オーディエンス」タブから「新しいリスト」をクリックする
- オーディエンスリスト名を入力する
- リストに含めるユーザー条件(サイト訪問者や特定アクション実行者など)を設定する
- メンバーシップ有効期間(最長540日)を設定する
- 「作成」をクリックして完了する
作成したオーディエンスリストは、キャンペーンや広告グループのオーディエンス設定から配信対象または配信除外対象として活用できます。
Google広告で主に作成できるリストは以下の通りです。
| リストの種類 | 概要 |
| ウェブサイトを訪れたユーザー | 自社サイトを訪問したユーザーをもとに作成するリスト |
| アプリユーザー | 自社アプリを利用したユーザーをもとに作成するリスト |
| YouTubeユーザー | 自社のYouTubeチャンネルや動画に接触したユーザーをもとに作成するリスト |
| 顧客セグメント | メールアドレスや電話番号などの顧客データをもとに作成するリスト |
| 組み合わせリスト | 複数のリストを組み合わせて作成するリスト |
| 電話をかけてきたユーザー | 自社に電話をかけてきたユーザーをもとに作成するリスト |
作成したオーディエンスリストを広告配信に設定する手順は以下の通りです。
- 対象のキャンペーンまたは広告グループを選択する
- 「ターゲティング」設定を開く
- 「オーディエンスリスト」を選択する
- 配信対象または除外対象として指定する
- 設定内容を確認して保存する
なお、新規作成したオーディエンスリストは、一定数以上のユーザーが蓄積されることで広告配信に利用できるようになります。また、既存のリスト条件を変更した場合は、通常数分程度で設定内容が反映されます。
参考
キャンペーンマネージャー 360ヘルプ 「オーディエンス リストを作成する」
Google広告 ヘルプ 「データ セグメントの種類」
キャンペーンマネージャー 360ヘルプ 「オーディエンスをターゲットに設定する」
LINEヤフー広告での作成・設定方法
LINEヤフー広告でオーディエンスリストを作成する手順は以下の通りです。
- 広告管理画面の「ツール」から「オーディエンスリスト」を開く
- 「オーディエンスリストを作成」をクリックする
- 作成するオーディエンスリストの種類を選択する
- オーディエンスリスト名を入力する
- URLや顧客データなど、リストの作成条件を設定する
- 内容を確認し、「作成」をクリックして完了する
作成したオーディエンスリストは、ユーザー情報が蓄積されることで広告配信や配信除外に活用できます。
LINEヤフー広告で利用できる主なオーディエンスリストは以下の通りです。
| 種類 | 概要 |
| 広告アクションユーザー | 広告のクリックや動画視聴、コンバージョンなどの行動を行ったユーザーを蓄積するリスト |
| ウェブサイト訪問ユーザー | 自社サイトを訪問したユーザーを蓄積するリスト |
| アプリユーザー | アプリのインストールや利用履歴をもとに作成するリスト |
| 顧客データ | メールアドレスや電話番号などの顧客情報をアップロードして作成するリスト |
| Yahoo! Audience Discovery(YAD) | Yahoo! JAPANの検索・閲覧データを活用し、商品やサービスに関心を持つ可能性が高いユーザーをAIが自動で発見するオーディエンス |
| 高度なセグメント | キーワードやURLなどをもとに関連性の高いユーザーを抽出するリスト |
| 類似ユーザー | 既存のオーディエンスと類似した特徴を持つユーザーを抽出するリスト |
| 組み合わせ | 複数のオーディエンスを掛け合わせて作成するリスト |
| ビジネスマネージャー連携 | LINEヤフーの各種サービスデータと連携して活用するリスト |
| LINE公式アカウント関連 | LINE公式アカウントの友だちやブロックユーザーなどを活用するリスト |
また、共通オーディエンスリストは以下の通りです。
| 種類 | 概要 |
| 興味関心 | 特定ジャンルやテーマに興味を持つユーザー |
| 購買意向 | 商品・サービスの購入を検討している、または購買行動が見られるユーザー |
| 属性・ライフイベント | 年齢・性別・家族構成などの属性や、就職・結婚などのライフイベントに基づくユーザー |
| LINEヤフー提供(共通オーディエンス)※ディスプレイ広告のみ | 季節イベントやトレンドなどのテーマ別ユーザー |
作成したオーディエンスリストを広告配信に設定する手順は以下の通りです。
- 広告管理画面で対象のキャンペーンを選択する
- 「ターゲティング」設定を開く
- 「オーディエンスリストターゲティング」を選択する
- 配信対象または配信除外対象として利用するオーディエンスリストを指定する
- 必要に応じて入札価格の調整やターゲティング条件を設定する
- 設定内容を確認し、「保存」をクリックする
作成したオーディエンスリストは、広告グループに関連付けることで広告配信に利用できます。Google広告と同様に、配信対象として活用するだけでなく、すでにコンバージョンしたユーザーを除外するなど、広告費の無駄を抑える運用にも役立ちます。
参考
LINEヤフー広告 ヘルプ「オーディエンスリストの作成」
LINEヤフー広告 ヘルプ「オーディエンスリストターゲティング」
LINEヤフー広告 ヘルプ「オーディエンスリストターゲティングの設定手順」
オーディエンスリスト運用時の注意点
オーディエンスリストは広告の配信精度を高める便利な機能ですが、設定方法によっては十分な効果を得られない場合があります。ここでは運用時に押さえておきたい3つのポイントを紹介します。
十分なデータ量を確保する
リストに登録されているユーザー数が少ないと、配信対象が限定されすぎてしまい、広告の表示回数やクリック数が十分に集まらない可能性があります。また、機械学習による最適化も働きにくくなるため、広告効果が安定しないケースも少なくありません。
特にサイト流入数が少ない場合は、リマーケティングリストだけでなく、共通オーディエンスや類似ユーザーなども組み合わせながら配信ボリュームを確保することがポイントです。
ターゲットを絞りすぎない
オーディエンスリストを活用すると細かなターゲティングが可能になりますが、条件を細かく設定しすぎると配信機会を失う恐れがあります。
例えば、「特定ページを閲覧した20代男性」かつ「過去7日以内の訪問者」など、条件を重ねすぎると対象ユーザーが極端に少なくなることがあります。その結果、広告の表示回数が伸びず、十分な成果検証ができなくなるケースもあります。
成果を高めたい場合は、最初から細かく絞り込むのではなく、比較的広めのターゲットで配信を開始し、データを蓄積しながら段階的に調整していくのがおすすめです。
定期的に成果を分析する
同じリストを長期間運用していると、ユーザーの興味関心や市場環境の変化によって成果が変動することがあります。そのため、クリック率やコンバージョン率、CPAなどの指標を継続的に確認し、効果を検証することが欠かせません。
例えば、「商品ページ閲覧者」と「カート離脱ユーザー」のどちらが成果につながりやすいのかを比較することで、より効果的なターゲティング施策を見つけられる場合があります。
また、成果の低いリストは条件を見直し、成果の高いリストは配信量を増やすなど、分析結果を運用改善につなげていきましょう。
まとめ
オーディエンスリストを活用することで、サイト訪問者へのリマーケティングや、見込み顧客に絞った広告配信が可能になります。また、蓄積されたユーザーデータを分析することで、広告運用の改善や配信精度の向上にもつなげられます。
一方で、十分なデータ量を確保すること、ターゲットを絞り込みすぎないこと、定期的に成果を分析することも忘れてはいけません。オーディエンスリストは設定して終わりではなく、継続的に改善を重ねることで効果を最大化できます。
リスティング広告の成果を高めたい場合は、Google広告やLINEヤフー広告のオーディエンスリスト機能を活用し、自社のターゲットに合わせた広告運用を行いましょう。

リスティング広告【最適化】に必須のチェックリストを”無料”配布中!
リスティング広告を運用する上で必要なチェックリストをPDF形式で無料でダウンロードいただけます。
【広告代理店の運用者】が教えるリスティング広告の基礎を使ってあなたのビジネスの集客アップにご活用ください。










