“Monthly Media Update” は、Web広告やSNSなど各媒体の直近のアップデート情報や仕様変更をまとめてお届けする月刊シリーズです。
2026年7月号では、ChatGPT上での広告配信、LINEヤフー広告のサービス品質に関する情報公開、GA4やSearch ConsoleでAI流入・AI検索面が確認しやすくなる動きをまとめています。
媒体ごとの変更点を確認しながら、今後の運用やレポーティングで意識しておきたい変化を整理します。
【LINEヤフー広告】7月9日にシステムメンテナンスを実施
LINEヤフー広告は、2026年7月9日にシステムメンテナンスを実施する予定です。
対象はLINEヤフー広告に関するシステムで、広告運用者はメンテナンス時間帯に管理画面や関連機能の利用へ影響が出る可能性を確認しておくとよいでしょう。
対象サービス
- LINEヤフー広告 検索広告
- LINEヤフー広告 検索広告(ショッピング)
- LINEヤフー広告 ディスプレイ広告
対象ツール
- 広告管理ツール
- キャンペーンエディター
- LINEヤフー広告 API
- LINEヤフー広告 スクリプト
実施日(予定)
2026年7月9日(木)14時~18時30分 ※日程は変更になる場合があります。
メンテナンスの時間帯が作業予定と重なる場合は注意が必要です。特に当日中に配信開始や設定変更を予定している案件では、事前に作業時間を調整しておくと、運用上の混乱を避けやすくなります。
参考:LINEヤフー「システムメンテナンスのお知らせ(2026/7/9実施予定)」
【LINEヤフー広告】広告品質レポートで審査状況を公開
LINEヤフー広告は、広告サービス品質に関する透明性レポートの2025年度版を公開しました。
Yahoo!広告では「最上級表示」「No.1表示」の非承認が増加
Yahoo!広告では、2025年度に約2億件の広告素材が非承認となっており、非承認理由として最も多かったのは「最上級表示、No.1表示」でした。ECサイトを中心に、「世界初」「業界最高」「販売実績No.1」などの最上級表現を用いた広告が増えたことが、主な要因とされています。
そのほか、「薬用化粧品(医薬部外品)、化粧品」「ユーザーの意に反する広告の禁止」も理由として挙がっています。
前年度と比べると「最上級表示、No.1表示」による非承認数が増加しており、広告表現の裏付けや表記ルールへの対応がより問われやすい状況になっていると見られます。
LINE広告では法規抵触のおそれが約5割
LINE広告では、2025年度に約52万件(521,660件)の広告素材が非承認となりました。
非承認理由では「各種関連法規に抵触するおそれのある広告」が全体の約5割を占めており、特に医療広告における品位を損ねるおそれのある表現への対応が強化されています。
今回のレポートでは、媒体側がどのような広告表現を問題視し、どの領域で審査を強めているのかを把握しやすくなっています。配信実績だけでなく、広告表現や掲載環境の品質管理を社内で説明する際にも、参照しやすい情報といえるでしょう。
参考:LINEヤフー「LINEヤフー、広告サービス品質に関する透明性レポート(2025年度版)を公開」
【Criteo】ChatGPT広告配信が日本でも可能に
CriteoはOpenAIとの連携により、ChatGPT上で広告配信が可能になったことを発表しました。「ChatGPT Ads」の対象国が拡大し、米国・オーストラリア・カナダ・ニュージーランドに続き、日本・韓国・英国の広告主もChatGPT上の広告枠にアクセスできるようになっています。
これにより、日本のブランドや広告主も、ChatGPT上で消費者と接点を持てるようになります。
文脈に合わせる「Prompt Smart Ads」も導入
あわせて、消費者のクエリの文脈・意図・対話の流れに合わせて、広告クリエイティブと商品説明文を自動生成・最適化する「Prompt Smart Ads」も導入されました。
AIが会話の文脈に応じて広告内容を調整するため、固定された広告文を配信する形式とは異なる体験になります。
初期テストでは、この機能を活用したキャンペーンの支出が、配信開始後に約4倍へ増加したと報告されています。
新たな顧客接点として期待
ChatGPT Ads経由のトラフィックはコンバージョン率が高く、クリック率も類似フォーマットと比べて2〜3倍高い水準を維持していると報告されています。
さらに、広告経由トラフィックの80%以上が新規顧客とされており、既存のリターゲティングや検索広告とは異なる顧客接点として評価される可能性があります。
参考:Criteo「Criteo、OpenAI とのインテグレーションに関する最新のアップデートを発表」
【GA4】AIチャットボット流入の計測区分を追加
GA4では、主要なAIチャットボットからのトラフィックを計測するためのチャネルグループ「AI Assistant」が追加されました。これにより、AIチャットボット経由の流入を、既存のチャネルとは分けて確認しやすくなります。
- メディア:参照 URL が認識済みの AI アシスタントと一致する場合、「ai-assistant」という新しい値が自動的に割り当てられます。
- チャネル グループ:これらのアクセスは「AI アシスタント」チャネルに分類されます。
- キャンペーン:これらのソースからのトラフィックは、「(ai-assistant)」と付いたキャンペーン名で識別されます。
実際にGA4の管理画面を見てみると、「チャネルグループ」に「AI Assistant」があります。(以下はレポートのスナップショットのキャプチャ)

これまでは、AIチャットボットからの流入があっても、参照元やチャネルの分類によっては他の流入と混在し、個別に把握しづらい場合がありました。今回の追加により、AIチャットボット経由のユーザー行動をGA4上で確認するための分類が用意されたことになります。
Webマーケティング担当者にとっては、AIチャットボットがサイト流入の接点としてどの程度発生しているのかを確認する手がかりになります。
検索やSNS、広告と同じように大きな流入源として扱えるかどうかはサイトごとに異なりますが、レポート上で分けて見られるようになることで、流入経路の変化に気づきやすくなるでしょう。
参考:アナリティクスヘルプ「新しい AI アシスタントのトラフィック測定」
【Google検索】5月コアアップデートが6月2日に完了
Google検索では、2026年5月21日に広範なコアアップデートの展開が開始され、11日間のロールアウトを経て6月2日に完了しました。検索順位や自然検索流入に影響する可能性があるため、SEO領域では期間前後の数値変化を確認しておきたいところです。
3月のコアアップデートより強い順位変動との報告も
米国のSEO専門家であるGlenn Gabe氏のブログ「The Internet Marketing Driver」によると、2026年5月のGoogleコアアップデートは、直前の3月と比較して強い変動をもたらしたとされています。
特にYMYL領域や、AI翻訳を悪用した低品質な大量生成コンテンツへの打撃が確認されています。低品質なコンテンツをAIで多言語に翻訳して大量に公開していたサイトが、大きな影響を受けたとの報告もあります。
広告成果を見る際も自然検索の変動を確認
コアアップデートは、Google検索全体の評価アルゴリズムに関わる更新です。そのため、影響の出方はサイトや検索クエリによって変わります。
Web広告運用者にとっても、自然検索流入の増減は広告予算や獲得効率の見方に影響する場合があります。広告成果が同時期に変動している場合は、広告側の要因だけでなく、自然検索流入の変化もあわせて確認するとよいでしょう。
参考:Glenn Gabe氏のブログ「The Internet Marketing Driver」
【Google検索】ゼロクリック検索が68.01%に上昇
マーケティング調査会社のSparkToroがSimilarwebのデータを基に発表した2026年のレポートによると、米国におけるGoogle検索の68.01%が、外部サイトへのクリックを挟まない「ゼロクリック検索」で終了しています。

つまり、ユーザーが検索エンジンから外部サイトへ遷移する割合は、全体の3分の1未満に減少しています。
2024年から7.5ポイント増加
同調査によると、2024年の米国におけるGoogleのゼロクリック検索は60.45%でした。

そこから過去2年間でクリックのないクエリが7.5ポイント、割合にすると約12.5%の増加にあたります。GoogleのAIによる概要をはじめ、検索結果上でユーザーを留めるUI要素が影響していると考えられます。
従来のSEOでは、検索結果に表示され、そこから自社サイトへクリックしてもらうことが主要な流入経路と考えられてきました。ゼロクリック検索の上昇は、検索結果画面上でユーザーの疑問が解消されるケースが増えていることを示しています。
今後のSEO施策はどうなる?
SparkToroは今後について、「単にSEOを強化してトラフィックを取り戻そうとすることには大きな期待を置きにくく、サイト訪問を必須としない『ゼロクリック・マーケティング』に投資し、ブランドの認知度や影響力を高める必要がある」と提案しています。
企業のWebマーケティング担当者は、自然検索のクリック数だけでなく、検索結果上での接触やブランド想起も含めて、SEO施策の考え方を見直していく必要が出てきそうです。
参考:SparkToro「In 2026, Less than One Third of Google Searches Still Send a Click」(データ提供:Similarweb)
【Search Console】AI検索面のレポートを導入開始
Search Consoleでは、AI OverviewsとAIモードのパフォーマンスレポートが、一部サイトで導入開始されました。AIによる概要やAIモード上での検索パフォーマンスを確認できるようになります。

これまでGoogle検索上でのパフォーマンス確認は、主に通常の検索結果における表示回数・クリック数・CTR・掲載順位を中心に行われてきました。今回の導入により、新しいレポートには次の情報が表示されます。
- インプレッション数:検索と Discover の生成 AI 機能でサイトの URL がどの程度表示されたか。
- ページ:AI 機能に表示された URL を確認します。
- 国:国ごとの可視性を把握します。
- デバイス:ユーザーがウェブサイトを閲覧しているときに使用しているデバイスを特定します(検索結果で利用可能)。
- 日付:時間別、日別、週別、月別の粒度で、パフォーマンスの推移をモニタリングします。
現時点で導入開始の対象はまだ限定されているため、すべてのサイトですぐに同じ見方ができるとは限りません。ただ、AI検索面のパフォーマンスがレポート対象になり始めている点は、今後のSEOレポートや検索流入の評価方法を考えるうえで押さえておきたい変化です。
参考:Google Search Central Blog「Search Console に検索の生成 AI のパフォーマンス レポートを導入」
まとめ
以上、直近の最新アップデートをいくつかピックアップしてお届けしました。
CriteoではChatGPT上での広告配信が日本でも可能になり、GA4ではAIチャットボット流入の分類が追加され、Search ConsoleでもAI OverviewsとAIモードのレポート導入が英国で始まっています。AIチャットボットやAI検索面を、広告配信・アクセス解析・検索パフォーマンスの中でどう扱うかが、少しずつ具体的になってきました。
また、Yahoo!広告では7月9日にメンテナンスが実施される予定のため、余裕を持った準備やスケジュールを心がけましょう。
Marketing+Oneでは、各媒体のアップデート・最新情報を定期的にお届けしています。引き続き最新情報をお見逃しなく、効果的なWebマーケティング施策を進めていきましょう。

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