ECでWEBマーケティングを行う際のポイントとは

  • マーケティング

公開日:2024/01/19

更新日:2024/01/19

ECは総力戦

WEBビジネスの中でもEコマースは複数の要因が絡むことになるとても難易度の高い分野です。販売したい商品に価格をつけ、WEBページ上でしっかりと説明し、スムーズに決済まで進んでもらい、迅速に顧客の元に送り届けてはじめて「成約」になります。また、その先も届いた商品に不備があったり、商品説明と違うようなものであればクレームになったり、その問い合わせを対応する人員なども必要になります。まさに「総力戦」といっても過言ではないでしょう。

そのようなEコマースにおいても、WEBマーケティングを用いて集客することは可能です。ただ、リードを獲得するマーケティングとは違い、Eコマース向けの広告の場合は直接購入を狙うものになるため、ページの良し悪しだけでCVRの改善を図ることが難しくなります。この記事では、Eコマース向けの広告手法の紹介から、CVRを左右する要因などについても解説します。

ECのWEBマーケティングではフィード広告は必須

リード獲得に特化したWEBマーケティングを実施してきた方が新たにEコマース向けの広告に着手しようとした際、どうしても従来から知っている手法を選択しがちだと思います。例えばリスティング広告やディスプレイ広告に真っ先に着手するというケースが多いです。

ただ、改めてCPAの許容範囲を捉え直してみると、リード獲得向けに1万円のCPAをかけていた広告をそのままECに置き換えた際、「利益が残るのかどうか」ということが一番の課題になります。これはそのビジネスの中で広告費をどのような位置づけで捉えるのかにもよりますが、広告費を投じて獲得した売上、そして利益の中でペイしようとした際、リード獲得向けのCPAでは割に合わないことが多いのです。

そのため、EC向けに用意された広告を用いることが必要になります。具体的に挙げると「Googleショッピング広告」や「criteo」という広告です。これらの広告は「フィード広告」と呼ばれるもので、ECサイトから商品データを「データフィード」と呼ばれるcsvで各媒体に連携することが必要になります。その中には商品名や商品画像、価格や在庫情報、セール情報といった項目が含まれますので、手動で作成して連携するのは困難です。用いているECシステムから自動連係できるような仕組みを用意しましょう。

EC広告枠はCVRが高い

出稿や運用の仕方にもよりますが、リード獲得用に用いていたWEB広告では、CVRは1%前後、良くても2%ほどだったのではないでしょうか。Eコマース向けの広告、特にGoogleショッピングやcriteoではその水準が一気に上がります。競合の状況や価格要因などもありますが、10%を目安に考えてみましょう。また、多くの場合ではCPCの水準も下がります。10~20円の規模感で捉えておくと良いでしょう。

タイプで分けると、Googleショッピング広告については、「初めて商品を見つけてもらう広告」、criteoは「一度商品ページに接触してくれた人を後追いする広告」です。特にcriteoについては学習機能が秀逸で、自動で表示の仕方やレコメンデーションを調整する広告になっていて、一定の学習期間が経過したあとのCVRはとても高いものになります。

EC向けのWEBマーケティングで獲得を推進するポイント

Eコマースは様々な条件が成果に絡んできます。一番わかりやすい例では「価格」です。販売する商品が自社のオリジナル商品ではない場合、必ずといっていいほど他社が同じ商品を販売しています。その場合はどれだけページを作りこんだとしても、価格が安い方が売れてしまう傾向が強いです。

それでは、「安ければページはどうでもいいのか」というと、そういうわけではありません。昨今ではフィッシング詐欺などの偽サイトも横行しているため、ユーザーに対してしっかりと信頼してもらう情報発信や必要な商品を選びやすい導線、豊富や決済手段にスムーズな決済の流れ、スピーディな配達やアフターフォローの表示も必要です。

図に示したのは「売上の公式」と呼ばれるものなのですが、1購入が1商品だけとは限りません。如何にして多くの商品を一度に購入いただくかという工夫も必要です。このように記すとEコマース向けのWEBマーケティングは「アクセス数」に関連する部分ではあるものの、売上という成果を指標として考えるとECサイト全体のつくりや価格戦略なども無視はできないものになるのです。これが冒頭に述べた「総力戦」という意味です。

モノを通じて価値を売る

仕入れて販売したり、自社オリジナル商品を販売したりと、様々な形態が存在するEコマースですが、これからの時代は「価格以上の価値」を示すことが成功のポイントになってきます。ただの仕入れ販売ではなく、自社が提供しているサービスを組み合わせて付加価値を高めるなどの取り組みです。Eコマースでは価格相場を見たプライシングが一番の取り組みになってしまいがちですが、そうすると結局安く仕入れている店舗だけが勝ち残ってしまいます。

これからのEコマースに必要なのはそれだけではなく、提供している商品やサービスを通じて、それが購入前後でどのような価値をお客様に与えることができるのかという価値創造です。それがページや広告上でしっかりと訴求できていれば、最安値ではなくても「売れるECサイト」、「成果が出るWEBマーケティング」が実現できると考えます。これからEコマース向けのWEBマーケティングを始めるのであれば、改めてそのような部分についても是非考えてみるとよいでしょう。

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執筆者

マーケティングプラスワン

Marketing+Oneの編集チームです。
広告代理店である株式会社HeartFullの広告担当者、メディア担当者、人材サービス担当者たちがサイト運営に携わっています。
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